茂木健一郎 (@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1984回「過去の集中という巨人の肩に乗って」
脳科学者・茂木健一郎さんの12月31日の連続ツイート。
本日は、感想です。
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茂木健一郎
@kenichiromogi
集中することはとても大事なことだが、それ以前に、何に集中するかという対象の選択がある。ここでは直観に頼るしかない。何に集中すべきか、という正解があるわけではない。そして、集中する対象によって、自分が変わっていくことを知るべきである。
2016-12-31 07:49:10
茂木健一郎
@kenichiromogi
たとえば、語学で言えば、英語をやるのか、スペイン語か、ドイツ語か、中国語か、韓国語か、対象によって、その集中している時間の自分の変化が起こる。そのような学習を数年間続けたら、全く違った自分になる。
2016-12-31 07:50:05
茂木健一郎
@kenichiromogi
本でも、どの作品を読むのかで、読んでいる時間だけ自分は変わる。脳は植物のように成長して変化するのであって、集中という栄養素を与えていると、それだけ違うかたちに変わっていく。だから、何に集中するかは、重大な意味を持つ。
2016-12-31 07:51:09
茂木健一郎
@kenichiromogi
集中というと、その時にどのような行為をするかという「フロー」(まさに、チクセントミハイの「フロー」と同じ「フロー」)が重視されがちだが、一方で、そのような集中の結果どのような変化が脳に蓄積されていくかという「ストック」の視点も重要である。
2016-12-31 07:52:05
茂木健一郎
@kenichiromogi
長年にわたってあることに集中し続けている人は、やはりそのような人になっていく。毎日の集中の積み重ねで、囲碁打ちはそれらしく、画家はそのように、読書家はそのように、作家はそのように変化していく。だから、集中の対象についてはよほど吟味しないといけない。
2016-12-31 07:53:10
茂木健一郎
@kenichiromogi
ニュートンは、過去の学者という巨人の肩に乗って遠くを見たと述懐した。その意味では、私たちは、自分自身の過去の集中という巨人の肩に乗って、今ここから世界を見ているのである。集中が人をつくる。
2016-12-31 07:54:05