今、この子を褒める

kingstone @king1234stone

「今、この子を褒める」シリーズ

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その１　小学校通常学級時代。私が担任していた子から聞いた話。

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お兄さん、A君は少年野球のキャプテン。しかしガチャガチャ落ち着きのない子。担任の先生の授業技術も高かったけれど、その先生、授業中関係ないことをしてたりぼーっとしてたりする子に、ポケットに入れている丸めたハンカチを投げつけるという技を持っていた。

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ある授業中、ガチャガチャしていたA君に担任は丸めたハンカチを投げつけた。するとそれまで横を向いていたA君が、ハシッと受けとめた。その瞬間担任は「さすがキャプテン」と褒めた。

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弟曰く「それからお兄ちゃん、ええ子になってもてん」 実際、授業に集中するようになったとのこと。

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その２　普段から授業に参加できず、先生がプリントを配ったら、机の上に立ち上がり、そのプリントの束をばらまくB君。たまたまそこにいた人が、「おお、すごい。じゃあ君、プリント配り係りをやってよ」

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それ以降、プリント配りもだけど、B君は授業に参加するようになったって。

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その３　なんでその事業所に通っているかわからなくて、通うのが嫌になっているC君。ある日、ある物（使い方によっては危険な物）を持って来た。スタッフがとりあえず取り上げ、私に報告があった。

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私は「ならそれが使える物（教材・活動）を用意するからやってみて」とお願いし、物を持って行った。やってみてくれたらはまって、他の活動も楽しみだしたと。

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まあ、これは人は「褒めて」はないけれど、「わかる」「できる」物を用意することで、達成感が得られる（物が褒めてくれる）ようにしたわけね。

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しかし、いずれの例も、意図してそっちへ持っていった、とかじゃなく、その瞬間のできごとを利用しているな。（3だって、たまたま「ある物を持ってきた」というのがヒントになってるわけで）

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逆に言うと、褒める、ってことは探していたらいつでもできる、ってことかもしれない。

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またいずれの例も「トラブルの中でも希望を見つける」という話かもしれない。「問題だ！」「問題行動だ！」「ルールで禁止しよう」とか言っていては解決できないかも。