茂木健一郎 (@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1985回「グリットという樹を育むセレンディピティという養分」

脳科学者・茂木健一郎さんの1月1日の連続ツイート。 本日は、感想です。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート1985回をお送りします。文章はその場で即興で書いています。本日は感想です。

2017-01-01 07:15:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

「グリット」、継続する力は大切だが、それは私たちの認知の癖というエコシステムの中に位置づけられなければならない。一つのことを続けるグリットは、多様なものに興味を持つという多様性があって始めて機能する。

2017-01-01 07:16:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

グリットを、一本の樹にたとえてみよう。継続する力、という意味でのグリットがすくすくと長くのびるためには、根がしっかりしていなければならない。その根を支えるのは、多様な経験や教養という、土の下にしっかりと張った根である。これなしではグリットも成り立たない。

2017-01-01 07:17:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

たとえば、勉強一つをとってもそうで、受験のための技術的な対策ばかりやっていると、のびなくなる。そもそも勉強のモチベーションが浅くなる。そうではなくて、入試とは関係のないさまざまな事象に興味を持って、本を読み、経験を積んでおいた方が、いざ受験勉強となっても、力強く継続できる。

2017-01-01 07:19:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

一つのことを達成するという意味でのグリットの目的のためにも、多様性は必要である。ジョブズがパーソナル・コンピュータをつくる上で、Xerox Parcでたまたま目にしたGUIが必須となった。フェルマーの最終定理を証明したワイルズは、久しぶりに出た学会での情報が決め手となった。

2017-01-01 07:21:36
茂木健一郎 @kenichiromogi

グリットという一本の樹をいきいきと育てるために必要な栄養分が、セレンディピティ(偶然の幸運)である。セレンディピティは、好奇心に満ちた、ある意味ではおっちょこちょいの人の方が出会うことができる。グリットはモノカルチャーであってはいけないのである。

2017-01-01 07:22:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1985回「グリットという樹を育むセレンディピティという養分」をテーマに、5つのツイートをお届けしました。

2017-01-01 07:23:48