2017年1月2日

銃器小話三本~赤軍の重擲弾銃と自動擲弾銃、イタリア大口径重機関銃の黎明

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PTRD改造擲弾銃

えすだぶ @FHSWman

独軍が使ったものは大体自分でも試してみることに定評のある[要出典]赤軍ですが、対戦車銃を改造しての擲弾発射器も試してたのね。ただこれは対戦車擲弾ではなく、迫撃砲弾の発射器としてのテスト。使われたのはPTRDと50mm, 82mmの迫撃砲弾

2016-05-17 15:03:10
えすだぶ @FHSWman

これを45度の角度に据えて、三脚も銃床で接地するようにした……って事は銃床下の地面は掘ったのかな。銃床の下にはショック吸収の為にゴム辺も設置。82mm迫撃砲弾に50cmのロッドを付けてスピゴット式に差し込み、薬莢には装薬を最大限(通常30gのところ35g)に詰めて発射

2016-05-17 15:08:58
えすだぶ @FHSWman

装薬の件でヤな予感がしてた人もいるかもですが、はい、起きた事は予想通りです。発射に際して銃身は破裂、一部は5mほど前方に吹き飛び、残りの部分は50cmに渡って裂けてしまいます。弾が重過ぎるんでさっさと銃身から出て行ってくれなくて、腔圧が限界超えちゃった訳ですね

2016-05-17 15:12:31
えすだぶ @FHSWman

次の試験ではもうちょっと軽い弾で、という訳で50mm軽迫撃砲弾を使用。実験用の銃は新品ではなく、前のものを補強修理しつつ銃身の破損部分は切り詰めた上で再利用。マズルブレーキも付け直される。既に不安しかないですが、意外にも今度は射撃に耐えた

2016-05-17 15:17:09
えすだぶ @FHSWman

8発の射撃が行われ、射程は500〜700mを記録。つまり元の50mm軽迫と同等の射程が得られてます。ただ実際には万全とは言い難く、マズルブレーキは最初の射撃で脱落、銃床等の木部が射撃の度に破損

2016-05-17 15:21:28
えすだぶ @FHSWman

最後に82mm迫撃砲弾をもう一度試すと、400mの射程を得たものの……銃床と銃身の接合部、そして閉鎖器が完全に破損。銃は完全にスクラップと化した。とまあ、控え目に言っても大失敗だったようで

2016-05-17 15:26:12
えすだぶ @FHSWman

思い返すと独軍がPzB39を改造して作った擲弾発射器は、擲弾そのものは小銃用と共用だかで別段そう重い物じゃないし、カップ式で弾はすぐ押し出されちゃいますから腔圧が高くなる時間もすごく短い筈で。その点赤軍が試してのは全て逆を張ってたので、爆ぜちゃったのも無理からんかなあと想像します

2016-05-17 15:30:28
えすだぶ @FHSWman

件のPTRD擲弾銃化テストではやたらにバリバリぶっ壊してるので、試験担当者の身の安全が気になる方もあるやも知れません。でも多分大丈夫です。事前に「弾が重過ぎるから爆ぜるかも知れないよ?」と試験場側から警告があったようなので、その辺は何かしら対策が取られた……はず

2016-05-17 16:21:46
えすだぶ @FHSWman

PTRDの擲弾銃化テストは、独軍のそれが参考になった面もあるかもだけど、そればかりのも言い難いですわね。対戦車銃から外装擲弾を飛ばすという点しか一致しておりませんし、その擲弾の仕組みも用途も違いますし

2016-05-17 17:54:35

クラコフ自動擲弾銃

Southwood @Southwood_

thefirearmblog.com/blog/2016/12/2… ファイアアームブログにモシンナガンという鉄砲の記事が載っています 連発式のてき弾発射器やワイヤーカッター機能付きの銃剣なんてものがあるのをはじめて知りました pic.twitter.com/T8JoyOBNIJ

2016-12-28 19:32:55
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えすだぶ @FHSWman

モシンをベースにしたクラコフ技師の44.15mm自動擲弾銃とな。こりゃ知りませんでした。空砲を装填し、銃口付近のトラップに発射ガスを導くことで銃身を前進させ、あわせて5連発弾倉を回転させて自動装填するという少々変わった作動方式。1944年4月頭には試作品が完成し試験が行われた、と pic.twitter.com/fpArKLUsBY

2017-01-01 13:56:11
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えすだぶ @FHSWman

ただ試験結果はどうにも上手くなく。弾倉と銃身の緊塞が不十分でガス漏れが激しく、射程は550mにしかならない。さらに、自動機構の作動に66mmの銃身移動が必要だったのだけど、漏れのためか40mmしか動かなかった。つまり自動擲銃として機能しなかった

2017-01-01 14:02:08
えすだぶ @FHSWman

そもそもの問題として、実はクラコフの自動擲弾銃は、仮に自動機構が作動したとしても高い発射速度は期待できなかった。弾倉に弾頭があるうちは自動装填ができるけれど、5発撃ち切ればドラムに再装填しなきゃならず、更にコッキング操作必要力量は39kgに達する。一連の作業は30秒では済まない

2017-01-01 14:11:06
えすだぶ @FHSWman

実際の所、従来の通常の二人運用する小銃擲弾チームでは、装填手とうまく共同する事で自動装填ではないにも関わらず10~15発/分の発射速度が達成できていたのです。この時点でクラコフ自動擲弾銃のメリットは皆無と言っても良い状態でした

2017-01-01 14:15:52
えすだぶ @FHSWman

問題は他にもあり。自動擲弾銃の戦術技術要求では重量7kg未満が求められていたのですが、完成したクラコフのそれは14.9kgにもなっていました。そうえ小型・高信頼性と製造・運用の簡便さといった要求も出ていたのですが、これもことごとく満たせず

2017-01-01 14:19:14
えすだぶ @FHSWman

さらにクラコフ擲弾自動銃は専用に用意された擲弾もマズかった。なんと単なる円柱を滑腔銃身から撃ち出していたのです。これでは満足な精度も射程も得られる筈もなし。翼安定弾にするか施条銃身すべきと提言されるも、前者では弾倉が大型化、後者は構造の複雑化を招くと予想され、八方塞がり

2017-01-01 14:23:39
えすだぶ @FHSWman

結局のところ「クラコフ自動擲弾銃の以降の設計作業を行う事は、戦術的視点において、そして技術的視点においても理にかなっていない」と非常に残念な判定を食らってしまい、開発は中止されてしまいます。回転弾倉式擲弾銃という着眼点は良かったけれど、ガス圧自動式はちと大掛かりに過ぎたのやも

2017-01-01 14:35:44
えすだぶ @FHSWman

大戦期赤軍の自動擲弾銃といえば、やっぱり白眉はタウビンの40.8mm擲弾銃でしょうか。こちらは50mm軽迫撃砲の代替として検討されたもので、直射と曲射両用。発射速度は50~60発/分というから、現代の自動擲弾銃に割と近いものがあります。そして冬戦争の-40度環境でも動く信頼性! pic.twitter.com/O3pW5WL0k9

2017-01-01 14:52:40
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まとめ 火砲小話3本立て~タウビンの40.8mm自動擲弾銃・タングステン節約型45mm硬芯徹甲弾・自動無反動対戦車砲 赤軍試作火砲関連の小話を3つ ・タウビン技師の40.8mm自動擲弾銃 ・タングステン節約型45mm硬芯徹甲弾 ・無反動砲で機関砲で対戦車銃な「RPTR」 11190 pv 15 3 users
えすだぶ @FHSWman

重機程度に小型なので隠蔽容易、発射音は小さく信頼性も良好……そんな素敵なタウビンの自動擲弾銃ですが、降雪時には不発弾率が90%にもなるという欠点もあり、採用には至りませんでした。まあ擲弾用の小型高信頼性信管てのは現代でもなかなか難しいものなので、仕方ないといえば仕方なしですが

2017-01-01 14:57:32
HK15 @hardboiledski45

@FHSWman しかし、こうしてみると、ソビエトでも、歩兵部隊に随伴して、最前線で火力支援を行えるミニ火砲が求められていたということなんでしょうか

2017-01-01 14:59:29
えすだぶ @FHSWman

@hardboiledski45 50mm中隊迫撃砲があるにはあっても、直射できませんからね。モシンやPTRD改造で50mm迫撃砲弾を撃ち出すお化け擲弾銃が多数試作されてますし、「持ち運び出来て、とりあえず狙った所に真っすぐ飛んでぶっ飛ばしてくれるやつ」が求められていた感じです

2017-01-01 15:05:35
HK15 @hardboiledski45

@FHSWman それらの無念を背負って、戦後に誕生したのがRPG-2/RPG-7……?

2017-01-01 15:07:17
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