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ハンナ・アーレント『過去と未来の間』読書メモ集

ハンナ・アーレント『過去と未来の間――政治思想への8試論』(引田隆也+齋藤純一訳、みすず書房、1994)の読書メモをまとめました。Hannah Arendt, Between Pas and Future : Eight Excercises in Political Thought, Viking Press, Enlarged Edition, 1968.
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荒木優太 @arishima_takeo

ニーチェは見込み違いをしたように思われる。かれには、自分の「転倒されたプラトン主義」によってプラトン以前の思考様式に立ち還ることができると考えていた節がある。byアレント「伝統と近代」

2017-01-01 20:28:59
荒木優太 @arishima_takeo

この個体としての生命は、直線的な運動の軌跡を描く点で他のあらゆるものから区別される。それはいわば生物学的生命の循環運動を断ち切るのである。いやしくも運動するものすべてが循環の秩序のうちにある宇宙にあって直線の運動をすること、これが可死性である。byアレント「歴史の概念」

2017-01-01 20:36:22
荒木優太 @arishima_takeo

哲学者にとっては、「不死のものとなる」とは、恒久なるものの近くに住まうこと、能動的に観る状態に身を置きながらも、何もしないこと、いかなる行為も為さずいかなる作品も作らないことを意味した。byアレント「歴史の概念」

2017-01-01 20:42:54
荒木優太 @arishima_takeo

人類の歴史が無限の過去ーー思うままに延長でき、その先をさらに尋ねうる過去ーーへと遡りつつ同時に無限の未来へと延びるようになったのは、現代になってからである。byアレント「歴史の概念」

2017-01-01 21:11:31
荒木優太 @arishima_takeo

全体主義のシステムが証明したのは、いかなる仮説に基づいても行為は為されうること、しかも、その仮説に基づいて実際に首尾一貫した行為が為されるなら、どの仮説であれ真となり、現実的・事実的なリアリティとなることであった。byアレント「歴史の概念」

2017-01-02 07:02:10
荒木優太 @arishima_takeo

子供は、新しい人間であるとともに、人間へと生成する存在者である。byアレント「教育の危機」

2017-01-03 08:24:50
荒木優太 @arishima_takeo

近代社会が、社会的領域ーー私的なものを公的なものにし、逆に公的なものを私的なものにするーーを私的なものと公的なものとの間に導き入れれば入れるほど、子供にとって事情は悪化する。子供は、妨げられることなく成熟するために、安全な隠れ場所を本性上必要とするのである。byアレント

2017-01-03 08:28:51
荒木優太 @arishima_takeo

学校はそもそも家族から世界への移行を可能にするために、われわれが家庭の私的領域と世界との間に挿入した制度である。byアレント「教育の危機」

2017-01-03 08:30:15
荒木優太 @arishima_takeo

「世界への共同責任を負うことを拒否する人は、子供をもつべきではなく、子供の教育に参加することは許されない」(アレント「教育の危機」)。この論文読むと小玉重夫のアレント解釈がよく理解できるな。いや、私は別に同じ意見じゃないけれど。

2017-01-03 08:33:21
荒木優太 @arishima_takeo

教師の資格は、世界を知り、それを他人に教えることができる点にあるのに対し、教師の権威はかれがその世界への責任を負う点に基づく。子供と相対する場合、教師は大人の住民全体の代表者であるかのごとく、子供に事細かに指示し、語るのである。これがわれわれの世界だ、と。byアレント「教育の危機

2017-01-03 08:34:35
荒木優太 @arishima_takeo

世界は死すべきものによって作られるがゆえに消耗するのであり、また、世界はそこに住まう者が絶えず入れ替わるために、かれらと同様に死すべきものとなる危険を賭すのである。byアレント「教育の危機」

2017-01-03 08:38:35
荒木優太 @arishima_takeo

どの子供にもある新しく革命的なもののために、教育は保守的でなければならない。byアレント「教育の危機」

2017-01-03 08:39:43
荒木優太 @arishima_takeo

教育は、われわれが世界を愛して世界への責任を引き受けるかどうか、さらに、更新なしには、つまり新しく若いものが到来せぬかぎり、破滅を運命づけられている世界を救うかどうかが決まる分岐点である。byアレント「教育の危機」

2017-01-03 10:17:07
荒木優太 @arishima_takeo

娯楽産業がそれ自身の消費財を生産するかぎり、その製品の非耐久性を非難してもはじまらない。それは、腐らせないように出来上がったらすぐさま消費されねばならない品物を生産しているからといって、パン屋を非難できないのとまったく同じである。byアレント「文化の危機」

2017-01-03 10:24:08
荒木優太 @arishima_takeo

「何の「価値」も引き出せないという理由で娯楽や気晴らしを軽蔑するのは、きまって教養俗物主義の目印である。実際には誰もが、何らかのかたちで娯楽や気晴らしを必要としている」(アレント「文化の危機」)。アドルノとかそんな感じなのか?

2017-01-03 10:25:31
荒木優太 @arishima_takeo

「これまで誰一人として、真理と政治は互いに折り合いがかなり悪いことを不審に思わなかったし、わたしの知るかぎり誰一人として真実を政治的徳の一つと見なしたことはない」(アレント「真実と政治」)。別名、ポスト真実。

2017-01-03 10:56:56
荒木優太 @arishima_takeo

「嘘を語る者が行為の人であるのに対して、真理を語る者は、かれの語るのが理性の真理であれ事実の真理であれ、断じて行為の人ではない」(アレント「真実と政治」)。うーん、そんなことないと思うけどなぁ。

2017-01-03 11:15:25
荒木優太 @arishima_takeo

人間は、自分自身以外のもの、人間が作ったのではないものに出会う見込みがなくなればなくなるほど、それだけいっそう熱烈に、自らを取り囲む非人間的な世界との接触から一切の人間中心的な考えを一掃したいと願うようになるのである。byアレント「宇宙空間の征服と人間の身の丈」

2017-01-03 12:23:59
荒木優太 @arishima_takeo

「近代科学は、そもそもの初めから、いわゆる「自然」科学ではなく宇宙科学であり、物理学ではなく地球を宇宙のある地点から僻俯瞰する天体物理学であった」(アレント「宇宙空間の征服と人間の身の丈」)。鋭い気がする。

2017-01-03 12:25:34
荒木優太 @arishima_takeo

アレント『過去と未来の間』読了。既に第六論文「文化の危機」と第七論文「真理と政治」に、カント講義での『判断力批判』政治哲学解釈が出てくる。アレント理解において、新発見があったわけではなかったが、お馴染みの概念が伝統や権威や教育といった角度の異なる分野へ展開していく点が興味深い。

2017-01-03 12:39:54

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