男の娘百合SS

男の娘をヒロインにしたツイッターリレー(ラリー?)小説。
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並木坂七海 @namiki_773

私の妹はすごく可愛い。でも一つ、違うところがある。 「お姉ちゃん、どうしたの?」 「ううん、何でもない」 スカートの裾を優雅につまみ、ひとりダンスの練習をしている。 私よりも少し長い黒髪が風に吹かれ、どこかの令嬢のようにも見える。 これが男だとか思えないんですけど…

2017-01-08 15:18:55
並木坂七海 @namiki_773

続き思いついた人は是非。リプもらえたら読みに行きます(ひと任せ twitter.com/nanami_kaku/st…

2017-01-08 15:21:33
常盤赤色 @RedTokiwa

今日は妹が家に友達を連れて来た。 「これとかどうかな?」 「あ、可愛いかも」 「私はこっちー」 「いいねー!」 隣の妹の部屋から可愛らしい少女たちの声が聞こえてくる。 私は未だに信じられない。 あの部屋の中に、女は一人もいないことなんて、信じられない。

2017-01-08 15:28:07
並木坂七海 @namiki_773

@Tokiwa_red 部屋の扉から妹が顔を出してきた。 夏ということで短パンに半袖という恰好だった。 …ワンピースが良かったのに。白の。 「お姉ちゃん、今日のおやつはー?」 「暑いからかき氷でも作りましょうか。あとでシロップ買ってきて」 「はーい」 妹が嬉しそうな顔をした。

2017-01-08 15:36:16
常盤赤色 @RedTokiwa

@nanami_kaku 借りた本を返しに妹の部屋に入ると、机の上に写真が置かれていた。 どうやらこの前友達の家で振袖を着せてもらった時の写真のようだ。 数枚の写真の中には振袖の妹と、同じくらい可愛い振袖の少女たちの瑞々しい姿が納められていた。 うん、可愛い。

2017-01-08 15:51:01
並木坂七海 @namiki_773

@Tokiwa_red しげしげとそれを眺めていると、妹が戻ってきていた。 「お姉ちゃん、何してるの…?」 「あ、え!?こ、これ、その…可愛かったから、つい…」 「大事な写真なの!返して!」 妹が私の手からフレームをひったくり、こちらを恨むような視線で見つめる。

2017-01-08 15:54:51
常盤赤色 @RedTokiwa

@nanami_kaku 「もう!出ていってよ!」 返しに来た本を無理矢理受け取り、部屋から私を追い出す妹。相当大事にしているらしい。 ──しかし、怒る姿も実に可愛かった。 「いや、違う違う」 思わず声に出して自分にツッコンでしまう。 さて、どうしようか。

2017-01-08 16:02:55
並木坂七海 @namiki_773

@Tokiwa_red 固く閉ざされた扉を、コン、コン、とゆっくりノックする。 やはり、返事はない。 「あの、さ…さっきは、勝手に部屋入っちゃって、ごめんなさい」 扉の目の前で頭を下げる。 「前よりもずっと可愛くなってたから、つい…見とれてたの」 すると、小さく扉が開いた。

2017-01-08 16:09:24
常盤赤色 @RedTokiwa

@nanami_kaku 「…………本当に?」 扉の隙間からこちらを覗いてくる姿がとてつもなく可愛い。 「本当本当」 さっき怒ってる顔も可愛いと思ったが、やっぱり私は妹の笑った顔の方が好きだ。 ひまわりのような笑顔を見ると、こっちまで笑顔になってしまう。 「………」

2017-01-08 16:17:20
並木坂七海 @namiki_773

@Tokiwa_red 「ねぇ、お姉ちゃん…ボク、女の子のフリするのやめたほうがいいかな…?」 「あなたがしたいようにすればいいの。私の『妹』でいたいならそれでいいし、『弟』でいたいならそれもよし」 「お姉ちゃん…ありがとう」 私の胸に飛び込んできた妹の頭を優しくなでた。

2017-01-08 16:21:48
常盤赤色 @RedTokiwa

@nanami_kaku 私のお姉ちゃんはすごく可愛い。でも一つ、違うところがある。 「やっぱり似合うよ!」 「い、いや私は…」 振袖の袖で顔を隠し、真っ赤になって恥じらう。 私よりも少し短い黒髪が揺れ、どこかのお姫様のように見える。 これが男だとか思えないんですけど ─fin

2017-01-08 16:38:42