茂木健一郎 (@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2001回「グリットは認知的パズルでもある」

脳科学者・茂木健一郎さんの1月17日の連続ツイート。 本日は、感想です。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2001回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は感想です。

2017-01-17 05:56:14
茂木健一郎 @kenichiromogi

グリット(継続する力)においては、最終的な上部のゴールと、そこに至る下部のゴールの関係を見ることが大切である。このことはダックワースの著書でも強調されていることである。たとえば、一つの下部のゴールが失敗しても、上部のゴールを維持することはできる。

2017-01-17 05:58:03
茂木健一郎 @kenichiromogi

重要なことは、最終的なゴールと、今自分がやっている細々としたこととの関係は、複雑で豊かな生態系のようなもので、それを認識すること自体が認知的負荷の高い課題であるということである。簡単に言えば、人生、何が役に立つかわからない。

2017-01-17 05:59:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

熱帯雨林でフルーツがなった時、その結果を生み出した生態系の要素はたくさんある。養分を与える腐葉土、それを生み出す分解者、日照の条件、降雨を生み出す大気の循環、受粉を媒介する昆虫や鳥。グリットも同じで、最終的な目標達成に貢献する行為はたくさんある。

2017-01-17 06:01:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

闇雲になんでもやればいいと言うのではない。自分の人生で起きているさまざまなことを、最終的な目標にどう関連付けるか、その認識のプロセスは時に創造的であり、発見を伴う。そのような振り返りを時に行うことが大切である。

2017-01-17 06:02:43
茂木健一郎 @kenichiromogi

一つひとつの行為と、その行為が生み出す結果との相関は、トリビアルなものではない。むしろ、振り返りを通して、常に自分の行為を有機的に結びつけて最終的なゴールへと反映させていくことが、グリットの要諦であるということになるだろう。

2017-01-17 06:04:14
茂木健一郎 @kenichiromogi

グリットは、単なる根性論ではない。持続可能な努力を支えるためには、人生のさまざまな要素の相互依存関係を見抜かなければならない。その意味で、グリットは認知的なパズルの側面もあるということができるだろう。

2017-01-17 06:05:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2001回「グリットは認知的パズルでもある」をテーマに、6つのツイートをお届けしました。

2017-01-17 06:06:06