影との邂逅

連続小説第二弾。どこかで見た内容?気のせいです
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みか @MizugumoMikage

1 鹿屋から帰って数ヶ月経った。 人々の頭からは鹿屋基地の襲撃事件は忘れられていた。 もちろんこの男も例外ではない。 吹雪「司令官!おはようございます!!」 るなか「おはよう吹雪」 吹雪「今日は確か出撃は無かったですよね?」 るなか「会議はあるけどね」

2017-01-24 20:14:36
みか @MizugumoMikage

2 この人物は雪花瑠奈花。 以前鹿屋基地の襲撃について熱心に調査をしていたがここしばらくは手を付けていない。 いや、付けられていない。 吹雪「会議…やっぱりそろそろ攻撃を仕掛けるんでしょうか」 るなか「その可能性が高いね。敵の泊地をいくつか確認しているらしいし」

2017-01-24 20:15:02
みか @MizugumoMikage

3 深海棲艦による攻撃は徐々に激しくなっている。最近ではついに聯合艦隊にも似た編成まで出してくるようになっていた。 るなか「正直こちらもそろそろ打って出なければマズイだろうね」 吹雪「最近は深海棲艦も強くなってきてますよね……」 るなか「そうだな……」

2017-01-24 20:15:59
みか @MizugumoMikage

4 深海棲艦の戦力は増大を続けている。 既存の深海棲艦はもちろん新たな姫、鬼級と思しき存在も確認されている。 大本営もこのままでは不味いと考え各提督らに突撃作戦を随時伝令させている。 るなか「……」 吹雪「司令官?どうしました?」 るなか「いや、不思議に思ってね」

2017-01-24 20:16:48
みか @MizugumoMikage

5 吹雪「不思議?」 るなか「確かに深海棲艦は以前より戦力を増してる。だけど今回は前回の作戦から対して時間が経っていない。こちらの攻撃で深海棲艦は大きな損害を受けたはずなんだ。」 吹雪「た、確かにそうですよね…」 るなか「なのに短い期間でこれだけの泊地に新たな姫、鬼級……」

2017-01-24 20:17:40
みか @MizugumoMikage

6 るなか「何か深海棲艦側であったのかもしれない。少なくともこちらに対して有効な事が」 吹雪「…う、そう考えると今回の作戦、大丈夫なんでしょうか……」 るなか「相手が隠し玉を持ってるなら尚更早いうちに手を打たないと厄介だ。今回の作戦はやらざるを得なかっただろう」

2017-01-24 20:18:35
みか @MizugumoMikage

7 るなか「それじゃあしばらく通信室にいるから」 吹雪「はい」 ーーーーーーーーー るなか「鉄底海峡へ?」 「そうだ。貴艦隊にはそこへ向かっていただきたい」 るなか「鉄底海峡はかつての作戦で制海権を確保したはずでは?」 「そうだ。しかし確保したからと甘くみていたようだ」

2017-01-24 20:19:17
みか @MizugumoMikage

8 るなか「まさか…」 「そのまさかだ。既に制海権は取られたと見ていい。鉄底海峡方角からの進行も確認している」 るなか「……」 「加えて不思議な報告もあがっている」 るなか「不思議とは?」 「声が聴こえた。海が赤い。という報告だ」 るなか「声……赤い……」

2017-01-24 20:20:06
みか @MizugumoMikage

9 「おかしな報告だが制海権が取られた以上無下には出来ん。貴官にはこれらの調査と敵戦力の規模の報告をお願いしたい」 るなか「なぜ私に?私より近い泊地の者や強力な艦隊へお願いしたほうが」 「そちらの艦隊は少々特殊だと聞いている。無論貴殿もだ」 るなか「……そういうことですか」

2017-01-24 20:20:58
みか @MizugumoMikage

10 「やってくれるな?」 るなか「えぇ、わかりました」 「では健闘を祈っているよ」 るなか「……」 ーーーーーーーーー 吹雪「あ、司令官!どうなりました?」 るなか「僕達は鉄底海峡へ向かうことになった。ただ出撃ではなく調査らしい」 吹雪「調査?」

2017-01-24 20:22:07
みか @MizugumoMikage

11 るなか「なんでも少し不思議な現象が起きているらしい。それで僕達に白羽の矢がたったわけさ」 吹雪「鉄底…海峡」 るなか「深海棲艦の進行も鉄底海峡から来ているみたいだし、あまり悠長に構えてられない。手早く準備するぞ」 吹雪「了解!」 吹雪「……鉄底海峡……ううん、平気」

2017-01-24 20:24:06
みか @MizugumoMikage

12 調査命令を受け雪花艦隊は鉄底海峡の近くにある臨時泊地に赴いていた。 るなか「さて、ここに来てからまた新たな報告を受けた」 吹雪「新しい報告?」 るなか「海が赤いという報告があっただろ?どうやらその赤い領域内に入っていると艤装が徐々に損傷を受けるらしい」

2017-01-24 20:25:05
みか @MizugumoMikage

13 大井「艤装に損傷って…じゃあ」 るなか「長時間の航行は避けた方がいい。戦闘なんてもってのほかだ」 U「水中は……どうなのかな」 るなか「海中がどうなっているのかはわからないが危険だな。潜水はしないでくれ」 U「わかった……」

2017-01-24 20:26:01
みか @MizugumoMikage

14 168「潜水出来ないなら私達は出番無しかぁ」 るなか「ここまで来ておいて申し訳ないがそうなるな」 赤城「提督?私達空母まで呼んでいるというのは…」 るなか「うん。僕達の進行予定ルートにちょうど重なるように大規模な機動部隊が来ていると連絡があった。それも姫級がね」

2017-01-24 20:27:05
みか @MizugumoMikage

15 赤城「つまり私達空母は敵機動部隊を引き付けさせ、水上部隊を鉄底海峡中心へ向かわせる……そういうことでいいですか?」 るなか「話が早くて助かる。雲龍、祥鳳、龍驤もいいか?」 雲龍「問題ないわ」 祥鳳「了解です」 龍驤「ウチらに任せとき」

2017-01-24 20:30:19
みか @MizugumoMikage

16 るなか「随伴は島風と神風にお願いしたい。やってくれるか?」 島風「追い抜いちゃうかもよ!」 神風「私に任せなさい!」 るなか「機動部隊が通るルートはまだ赤くなっていないが気を付けてくれ」 赤城「分かりました」

2017-01-24 20:30:56
みか @MizugumoMikage

17 るなか「次に鉄底海峡中心へ向かうメンバーだが…比叡、プリンツ、大井、吹雪、暁だ」 暁「え?5人?」 るなか「いや、僕も行くよ。何が起きてるかこの目で見ておきたいんだ」 天龍「行くなって言っても無駄なんだろうな。残りのメンバーはどうすりゃいいんだ?」

2017-01-24 20:31:48
みか @MizugumoMikage

18 るなか「ここに残り随時連絡と防衛に回ってくれ。万が一ここが襲撃される可能性もあるからね」 高雄「お任せ下さい」 るなか「よし。各自準備に入ろう。全員の準備が出来次第、赤城達機動部隊から出撃に入る」 一同「了解!」 ーーーーーーーーー

2017-01-24 20:32:50
みか @MizugumoMikage

19 赤城「………5、4、3、2、1……作戦開始ね。一航戦赤城!機動部隊、抜錨!!」 ーーーーーー 比叡「私達も行きます!戦艦比叡、突入部隊、出撃します!!」 るなか「赤城達に敵機動部隊が食いついてくれれば…いや、食いついて貰らないとこちらが全滅する……」

2017-01-24 20:34:38
みか @MizugumoMikage

20 るなか「頼むぞ……」 ーーーーーー 赤城「…まだ索敵機からの連絡はないわね。みんなはどう?」 雲龍「こっちもダメ」 龍驤「ウチもまだみたいやな~…」 祥鳳「すみません、私も……」 赤城「第2次発艦するのもやむ無しかしら…」 祥鳳「……あ、」

2017-01-24 20:35:43
みか @MizugumoMikage

21 祥鳳「赤城さん!索敵機からの連絡です!直掩艦載機の増を求む、です!」 赤城「っ!こちら赤城。増援の用を受諾。これより機動部隊、攻撃隊の発艦を開始します!」 龍驤「了解や!!」 雲龍「……っ、敵機…!」 祥鳳「敵もこちらに気づいたようですね…」

2017-01-24 20:37:07
みか @MizugumoMikage

22 赤城「皆さん、ここからは激しい戦いになりますよ!」 龍驤「なーに、ウチらが負けるはずあらへん!」 雲龍「全力でいくわ」 祥鳳「突入部隊旗艦比叡宛。我ら機動部隊、敵機動部隊の北方誘引に成功ス」 赤城「……(これで突入部隊は真っ直ぐ進める。皆さん、後は頼みます…!)」

2017-01-24 20:38:33
みか @MizugumoMikage

23 ーーーーーー 比叡「っ!機動部隊祥鳳より入電!敵機動部隊との交戦に入りました!」 るなか「よし。しっかり食いついてくれたか」 大井「ソロモン海域に入ったわ。ここからは変色海域になるわね」 るなか「もたもたしてる時間は無い。こちらはなるだけ早く…」 暁「っ、敵艦!」

2017-01-24 20:39:35
みか @MizugumoMikage

24 吹雪「暁ちゃん!?」 暁は探照灯を敵に向ける 暁「っきゃあぁぁ!!」 プリンツ「よくも暁ちゃんを!」 暁が発見したのは駆逐艦3隻。すぐに沈めることは出来たが暁は損傷を受けた。 吹雪「暁ちゃん、大丈夫?」 暁「かすり傷よ、航行に問題は無いわ」

2017-01-24 20:40:18
みか @MizugumoMikage

25 比叡「ここからはいつ深海棲艦が現れるか分かりません。慎重に……」 るなか「っ!?比叡!!」 るなかが比叡を突き飛ばしそのまま防御の体制を取る。刹那、無数の砲弾が撃ち込まれた。 比叡「し、司令!!」 「何だったんですかね、さっきの駆逐達」 「おそらくはぐれでしょう」

2017-01-24 20:41:12