佐藤正美Tweet_201701

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佐藤正美 @satou_masami

「何十年の間、会社や役所で じみな努力を重ねてきて、そこにだけ自分の生き方のモラルを発見していた人は、定年退職となると同時に、生ける屍(しかばね)になってしまう。われわれの社会は、そういう残酷な悲劇を、毎日 人に与えているのである」(三島由紀夫)。

2017-01-17 21:55:19
佐藤正美 @satou_masami

「実は一番つらいのは努力することそのことにあるのではない。ある能力を持った人間が、その能力を使わないように制限されることに、人間として一番不自然な苦しさ、つらさがあることを知らなければならない」(三島由紀夫)。

2017-01-17 21:57:22
佐藤正美 @satou_masami

「能力の百パーセントを出しているときに、むしろ、人間はいきいきとしているという、不思議な性格を持っている。しかし、その能力を削減されて、自分でできるよりも、ずっと低いことしかやらされないという拷問には、努力自体のつらさよりも、もっとおそろしいつらさがひそんでいる」(三島由紀夫)。

2017-01-17 21:59:49
佐藤正美 @satou_masami

「いまの世間は青年全体に『じっくり走れ、そして秩序を保ち、おとなの世界に従っていれば、きみたちには必ずいい生活が約束される。(略)そして、いつかおまえたちにこの社会の支配権を譲り渡してやろう。しかし、それにはまだ三十年は待たねばならんよ』」(三島由紀夫)、と。

2017-01-17 22:03:08
佐藤正美 @satou_masami

「『若いものには危なくって、まかせちゃおけない』からである。こうして、自分でも半分いい気になりながら、人生はとにかく努力努力、若い者に見習わせなきゃならん」(三島由紀夫)、と。

2017-01-17 22:13:23
佐藤正美 @satou_masami

社会のなかで将来「出世の確約」を取りつけるためには「一流校」に入って卒業することが前提条件とされていて、正義感に溢れている・能力ある青年であれば、そういう社会に対して怒りを感じないほうが奇怪(おか)しいでしょうね。

2017-01-17 22:17:28
佐藤正美 @satou_masami

テクノロジーが進んだ現代では、年配の人たちが誇っていた「経験・知識の豊富さ」は、10年間の耐用年数もない状態になったようです。テクノロジーに対する適応力が ひとつの篩(ふるい)になっているようです。

2017-01-17 22:19:28
佐藤正美 @satou_masami

テクノロジーが生活を機械化・均質化するにつれて、生活も「マニュアル」化されて、「手続き・規則」に従っていれば確実な便益を享受(きょうじゅ)できるという風潮が蔓延しているようです。「手続き」にさえ従っていれば失敗しない、と。

2017-01-17 22:22:24
佐藤正美 @satou_masami

「手続き」化は、昭和44年に三島由紀夫氏が指弾した「社会全体のテンポが、早く走れる人間におそく走ることを要求し、おそく走る人間に早く走ることを要求している」状態を機械化したバージョンにすぎないのではないかしら。

2017-01-17 22:25:23
佐藤正美 @satou_masami

「努力」を省いて便益を与えるのが機械化・自動化なのだから、機械化・自動化された手続きが便益を与えてくれるという場・機会が増えれば増えるほど、「努力」などいらない――「努力」を前提にしない――状態が生活のなかで占める割合は大きくなってゆくでしょう。

2017-01-17 22:28:11
佐藤正美 @satou_masami

機械化・自動化のなかで人間に委ねられている判断は、「手続き(規則)を遵守しているかどうか」を検査するくらいの単純な判断であって、その判断では、高度な思考力など前提にされていないという錯覚が起こるようです。

2017-01-17 22:30:35
佐藤正美 @satou_masami

「規則」として100という数値がデフォルトとされている場合に、99という実際値が生じたとき、デフォルトと実際値を対比して、実際値を却下することは至極簡単な行為でしょう。しかし、その規則のなかで、99という近傍を許容する判断をすれば、判断したひとは規則を破ったことになるでしょうね。

2017-01-17 22:34:56
佐藤正美 @satou_masami

「努力」を示すために「数値目標」がワンパターン(stereotyped、the same old way)のように導入されていますが、近傍に対する判断は極めて難しい。

2017-01-17 22:37:00
佐藤正美 @satou_masami

地道に「努力」を重ねれば、ひとつの大きな力になるということを私は否定しないし、寧ろ、そう信じているほうですが、はたして、現代では、「自戒」を超えた普遍な人生訓 [ 年配のひとが若いひとに与える教訓 ] になるのかどうかは怪しいのではないかしら。

2017-01-17 22:40:04
佐藤正美 @satou_masami

なお、三島由紀夫氏の謂う「早く走れるひとが おそく走らなければならない」状態というのは、現代では、当時に比べて、たいぶん除去されてきて、「早く走れるひとは早く走ればいい」ようになったのですが、それでも、そうするには「組織を離れなければならない」でしょうね。

2017-01-17 22:43:22
佐藤正美 @satou_masami

「組織を離れる」ことが昔に比べて、やりやすくなったというだけのことです――そして、「組織を離れる」ことは、いっぽうで、「既成の」組織と仕事上戦うことになって、辛い戦いになるでしょう [ 早く走れるひとが思い通りに早く走れる訳にはならない ]。

2017-01-17 22:46:32
佐藤正美 @satou_masami

そして、その辛い戦いのなかで、「努力」ということを――早く走るためには、やっぱり、日々の努力を重ねなければならないことを――痛感するでしょう。

2017-01-17 22:48:18
佐藤正美 @satou_masami

自説を実現しようと尽力している人を非難している人たちは、その人の覚悟ほどの真摯さを持っているのかしら。私が反吐の出るくらい嫌悪するのは、そういう連中の「(当事者意識を欠如した、そして、事態の外側に立って物事を見透かしているというような)傲慢さ」で批評する惚(とぼ)けた態度です。

2017-01-17 22:51:58