- Kontan_Bigcat
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ミモザ(ギンヨウアカシア)が花屋さんに出てきました。これをクルッと丸めて針金などで結ぶだけで、お手軽リースの出来上がり。放っておいてもドライフラワー化するので、しばらく飾れます。 pic.twitter.com/fBnmxgXClr
2017-02-03 09:39:32
【要旨】
1/27に東電が、凍土遮水壁(海側)の効果について、数字での評価を公表したが、
これについての報道はほとんど見かけない。
東電の評価では、4m盤へ流入する地下水の量は、
250m3/日 → 150m3/日 へと 100m3/日(約40%)減少と評価。
ここでの試案では、4m盤へ流入する地下水の量は、
230m3/日 → 160m3/日 へと 70m3/日(約30%)減少と評価。
(試案は「東電の評価が誤り」と言いたいわけではなく、誤差があるから
たとえばこのくらいの数字かもしれない、という趣旨です。)
東電の事前の予測では、4m盤へ流入する地下水の量は、
30m3/日程度まで減少すると評価されていた。(この評価は甘かった。)
凍土遮水壁(海側)の遮水効果は期待したほど大きくなかったが、
これは、大きな構造物が貫通しているためだと思われる。
凍土遮水壁(山側)にはそれほど大きな構造物の貫通はないから、
山側では高い遮水効果が出るかもしれない。
【凍土遮水壁はこれから本気を出す?】
「地下水汲み上げ1/3に」はエネ庁の大本営発表
(福島民友)地下水くみ上げ3分の1に 第1原発・凍土遮水壁で東電発表 - 凍結前からは減ったが想定値には達せず minyu-net.com/news/news/FM20… pic.twitter.com/earPr0LZEl
2017-01-18 12:51:59地下水くみ上げ3分の1に 第1原発・凍土遮水壁で東電発表:福島民友 minyu-net.com/news/news/FM20… 福島民友は、いつも東電の公表通りの見出しを付ける。(東電から見れば良い新聞だろう。)だけど、海側地下水の汲み上げ量が1/3というのはデタラメ。(続く
2017-01-18 13:59:50続き)4m盤の地下水汲み上げ量(グラフ)は、凍土遮水壁(海側)の凍結前でも、小雨時(2016年3月末、7月末)には、200m3/日程度だった。それが、12月末の小雨時には130m3/日程度まで減った。凍土壁とサブドレンの効果による減少量は70m3程度しかない。 pic.twitter.com/n8Ixn67YdZ
2017-01-18 14:05:53補足)ちなみに、1/17の現地調整会議で示された資料 meti.go.jp/earthquake/nuc… というのはこちら。 1年前の400→140に減ったというのは事実だけど、凍土壁の効果は、その一部でしかない。 pic.twitter.com/i7sCmQobiq
2017-01-18 14:11:17補足2)こういうふうに、任意の月だけを抜き出してグラフを作成することにより、あたかも順調に数字が下がっているかのような、エネ庁・東電謹製のグラフが出来上がるわけです。すばらしいですね…。 (上のグラフは12/26監視・評価検討会資料より抜粋) pic.twitter.com/bAvjueoFvc
2017-01-18 15:55:14補足3)1/18 河北新報の記事 kahoku.co.jp/tohokunews/201… では、前年同月比のグラフを作って掲載している。これだともっともらしく見えるので困る。(しかし、前年同月比だと「3分の1」になっていないのでは?) pic.twitter.com/X51TARn1DT
2017-01-19 17:55:12凍土壁 地下水くみ上げ量、最少に : 1/18読売 yomiuri.co.jp/local/fukushim… 「海側の地下水のくみ上げ量が、今月6日にこれまでの最少となる113トンになったと発表」 ポンプの設定変更その他の影響を受けるから、瞬間的な最小値で評価をするべきではない。
2017-01-19 12:25:59
ここから本論
【東電による凍土遮水壁(海側)の評価】
凍土遮水壁が成功するかどうか、というのは、汚染水対策の今後を左右する重大なポイントだ。もしうまくゆかなければ、汚染水対策のあらゆるスケジュールが、大幅に遅れることになるだろう。しかし、凍土壁の現状については、正確な報道が行われているとは言えない。
2017-02-02 20:33:10凍土遮水壁(海側)の効果はどのくらいあるのか? 2017/1/27の監視・評価検討会資料 nsr.go.jp/data/000176598… では、東電は凍結前の2016年3月の4m盤への地下水流入量を、250m3/日、今年1月の流入量を、150m3/日と評価している。 pic.twitter.com/dLKFQlDDxd
2017-02-02 20:34:03今回の東電の評価によれば、4m盤に流入する地下水の量は、凍土遮水壁(海側)の凍結によって、250m3/日 → 150m3/日 へと、100m3/日(約40%)低減したことになる。 pic.twitter.com/vl0lcgYHW5
2017-02-02 20:36:10ここで、4m盤から海側遮水壁を漏れて海に出る地下水の量を30m3と想定しているが、これは鋼管遮水壁のカタログ上の性能によるもので、実測値ではない。しかし、港湾内海水のSr-90濃度を考慮すれば、大きく(たとえば一桁)違うということはないだろう。
2017-02-02 20:37:14今回の東電の評価は、実測値のほかに「降雨浸透量」や、「地下水位変動の寄与量」などの推定値をもとに作られている。1/27の資料では、それらの算定方法は省略されているが、たとえば 2016/11/15の規制庁面談資料 nsr.go.jp/data/000170668… に記載がある。
2017-02-02 20:38:47これによると、4m盤の「降雨浸透量」は、OP+4m部分で、浸透率10%(現在)~浸透率30%(凍結開始以前)、それ以外の部分で55%、と想定されているが、この数値がどれほど正しいかは、ちょっとはっきりしない。 pic.twitter.com/U4PJ9XoKJh
2017-02-02 20:39:59また、これによると、「地下水位変動の寄与量」は、東西両端にある観測井の水位の平均値、および有効空隙率の仮定から、4m盤の地中に保有する地下水の量の変動量を算出しているが、このような乱暴な仮定は問題が大きいと思う。 pic.twitter.com/D18gNSHOuv
2017-02-02 20:40:58
【凍土遮水壁(海側)の評価:試案】
東電の評価では、不確かなパラメーターが多く用いられているが、ここでは試案として、「降雨の影響のあまりない時期」「地下水位の変動があまりない時期」の数字を比較することによって、なるべく不確かな要素を排除して、凍土遮水壁の評価を行ってみたい。
2017-02-02 20:42:10前掲の2017/1/27の監視・評価検討会資料 nsr.go.jp/data/000176598… によると、4m盤の地下水汲み上げ量(中段のグラフ)は、12月末から1月初旬にかけて、130m3/日程度で推移している。 pic.twitter.com/6d6PyWy2cW
2017-02-02 20:42:44ちなみに、東電のグラフでは正確な数字は読み取れないが、4m盤汲み上げ量の数字はこちらのエクセルにまとめている。 twitter.com/Kontan_Bigcat/…
2017-02-02 20:44:11「サブドレン汲み上げ量」(1/17まで) 配管工事のため、1/11~1/19にNo.5系統を停止、1/24~2/1にNo.2系統、2/1~2/10にNo.4系統を停止の予定。 サブドレン・地下水ドレンのデータまとめ(xlsx)→ konstantin.cocolog-nifty.com/blog/files/sub… pic.twitter.com/dKGgCCYKXA
2017-01-31 14:03:1812月中旬から1月初旬は、降雨(上段のグラフ)もほとんどなく、4m盤の水位(下段グラフ赤線・青線)の変動も小さいので、この「130m3/日」を、降雨の影響・地下水位変動のない状態での、現在の4m汲み上げ量と評価する。 pic.twitter.com/ognEnAwuTq
2017-02-02 20:45:32ここで、4m盤から海側遮水壁を漏れて海に出る地下水の量を30m3とすると、凍土遮水壁(海側)を透過する地下水の量は「160m3/日」となる。 pic.twitter.com/PBggKByViY
2017-02-02 20:46:35