元ナムコ社員の大森田不可止さんによる中村社長の思い出「彼はいつでもゲームの支持者だった」

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ナムコ創業の中村雅哉氏が逝去　 game.watch.impress.co.jp/docs/news/1041… pic.twitter.com/wXDraVnJ7Y

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大森田不可止 @omorita

私がゲーム作ってた時代は、社会的にゲームは認められて無くて、ゲームは儲かりそうだと、有象無象が動いてた時代。そんな中でも本質を見失わずにゲームの未来を見つめてた、任天堂の山内社長、ナムコの中村社長は尊敬するべき先人だった。ゲームがどういうものかを理解してた。

大森田不可止 @omorita

ナムコ中村社長との最初は、ナムコ入社したての新入社員の頃、開発部長席の近くで電話取ったら、何だか偉そうに部長を出せって言うから、どちら様ですか？って聞いたら「社長だ！」って怒鳴られた。最初から何だか憎めないオヤジさんだったのだな。

大森田不可止 @omorita

ナムコの元社員は中村雅哉社長を尊敬してます。アメリカでレイプ疑惑が報じられた時に、被害者と言ってる女性の写真を見て、みんなあり得ないと言ってた。社長の女性の好みを全社員が知ってる会社っていいだろうｗ新人研修で女性が言われるのが、社長と二人でエレベータに乗らないように。都市伝説か。

大森田不可止 @omorita

ナムコ時代、新作が出来上がると社長閲覧の儀式があった。社長がやってきて、新作を遊ぶんだが、形式張って無くて、中村社長はいつでも真険に遊んでくれた。うまくいかないと舌打ちするくらい。だから、社長閲覧は楽しみだった。そういう環境にしてくれたのが社長なんだろうな。

大森田不可止 @omorita

twitterの盛り上がりとは別に、冷静に中村社長のことを考えてる。なぜゲームをサポートしようとしたんだろう？あの時期には、そんな考えを持つ人は異常だったのだ。でも、彼はいつでもゲームの支持者だった。随分ぶつかったけど尊敬できる経営者だった。ちょっと変なところも含めてね。

大森田不可止 @omorita

スピンアウトする時の社長面接。お偉いさんが並んだ会議室に一人で入る。暗い。バイト経験豊富で気が利く私は、入ったドアの脇のライトのスイッチを点灯。中村社長が慌てて「消せ！」って怒鳴ったんだけど、立場は私が有利になっちゃった。後で聞いたら窓明かりを背景に威圧する作戦だったそうな。

大森田不可止 @omorita

スピンアウトした後、原宿の仕事場マンションに中村社長がやってきた。言わなきゃいけない案件があったのだが、誰も言い出さないから私が言って、凄く怒られた。それでも随分食い付いたんだけど。けど、帰りに社長が私達もこんな所から始まったんだよとシミジミ言ってくれて、懐の深さを感じたな。

大森田不可止 @omorita

中村社長は偉そうで、強引で嫌なオヤジだった。２０代の当時の私にとっては。今考えると、尊敬すべき逸材。本当に２０代の私は謝れって感じだけど、全てを受け入れてくれたのが社長だったな。跳ね返りも含めて。

大森田不可止 @omorita

ナムコをスピンアウトして会社作って、一番困ったのが営業交渉。開発スタッフだけで独立したから、お金の稼ぎ方を知らない。無謀でしょう。中村社長は随分気にしてくれたみたい。独立することの大変さを知ってるから、大目に見てくれてたんだと思う。遠藤雅伸社長を社長同士と同格に扱ってくれた。

大森田不可止 @omorita

ナムコはちょっと変わってる面はあった。３５年前だし。社長に直訴システムがあって、後で聞いた話だけどある案件を通すために、朝社長の家の前で待って、雨が降ってから絶好と、雨の中社長のベンツが出てきた前で濡れながら土下座してたそうだ。無事案件は通った。中村社長は意気に感ずる人だった。

大森田不可止 @omorita

ナムコをスピンアウトする時、８人でいく筈だったんだけど、一人仕事途中で後から合流になった。原宿の会社に訪ねてきた中村社長に「これ以上、人を引き抜くな」と言われ、経緯を説明して食い付いた。本気で怒られた。今考えれば全て分かる。スピンアウトを認めた時点で大英断。組織防衛も必要だし。

大森田不可止 @omorita

ナムコ入社当時、同期は１００人いた。その中のひとり、変な奴だけどなんか仲良くなった奴がいた。酔っ払うと暴走するんだけど、憎めない。彼が酔った時に会社に戻って、社長のベンツのフロントガラスをガンガン殴って手が血だらけ。その血で「バカ」って書いた話は私のお気に入り。２０代の暴走ｗ