「乙一の穴埋め式プロット作成術」を読んだ鏡裕之氏の感想
乙一氏のプロット。4分割は起承転結の変形だが、注目すべきはその役割説明。まず彼の区分。【1章】・A「一つめのパート」・a「一つめの変曲点」⇒【2章】・B「二つめのパート」・b「二つめの変曲点」【3章】・C「三つめのパート」・c「三つめの変曲点」⇒【4章】・D「四つめのパート」
2011-03-04 08:23:28つづいてその役割説明。1A「登場人物、舞台、世界観の説明」⇒1a「問題の発生」⇒2B「発生した問題への対処」⇒2b「問題が広がりを見せ、深刻化する。それによって主人公が窮地に陥る」⇒
2011-03-04 08:26:45⇒3C「広がった問題に翻弄される登場人物。登場人物の葛藤、苦しみ」⇒3c「問題解決に向かって最後の決意をする主人公」⇒4D「問題解決への行動」。http://d.hatena.ne.jp/kaien/20110302/p1
2011-03-04 08:26:58『美少女ゲームシナリオバイブル』の著者として感心するのは、起承転結の内容説明。役割づけについて、ぼくが納得できる説明はこれが初めて。正直、新井一氏の説明も中途半端で、杜撰な説明だった。乙一氏の説明は、役割がしっかり分担され、明快に説明されている。
2011-03-04 08:29:54でも、あくまでもプロ向け。乙一氏の手法や考え方では、素人は書けない。1章あたりの分量は100頁。たとえば第1章。「登場人物、舞台、世界観の説明」と「問題の発生」について素人が書こうとすると、頁をもたせられなくて行き詰まる。
2011-03-04 08:31:28乙一氏が告げているのは、マクロ的な視点だ。「登場人物、舞台、世界観の説明」と「問題の発生」に従って彼は細かくプロットを埋めていくのだと思うけど、そこで「どのように」埋めていくのかで、素人のほとんどが悩むからだ。そこで適切に埋めていく作業で、アマとプロの脳味噌の違いが出るのである。
2011-03-04 08:33:06いかに埋めるか、アマチュアとプロの脳味噌をどう埋めるかを説明しているのは、拙著『美少女ゲームシナリオバイブル』(愛育社)だけだと思う。
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