廃棄物日誌 LOG:15（日常編）

廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

日向が「屍者の帝国」の映画を見たいというので一緒に映画館で見に行き、帰ってきたら海軍本部から通達が来ていた。 内容は相変わらず意味不明で理解できない。今度は3-5海域に指定された場所でサンマを艦娘達に入手させるというものだった。 本当何考えてるんだ。 #廃棄物日誌

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一方日向は何かヒントを映像化された屍者の帝国で得たのかそれとも影響されたのか 無数にある使われていない倉庫の一つに入ったっきりだ。 「しずえー、そーりゅーサンマたべたいー」蒼龍は成長限界に達してから私を提督ではなく、名前で呼ぶようになった。 #廃棄物日誌

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それは私が艦娘と同列だと見えるようになったからなのかは分からない。 ただ、艦娘や生体人形には屍者とは違い目に見える不気味の谷がある。 思考、感情。環境や人間に影響されやすい基本人格プログラム。それこそが、見えない不気味の谷を演出しているのだという。 #廃棄物日誌

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彼女が例え媚びる娼婦のような声で私を呼ぼうとも私の身体は反応しない。 それはきっと愛宕に対しても同じなんだろう。でも、彼女は自分の感情がプログラムによるものか自分自身が抱くものなのか分からなくて、悩んでいると聞く。 私にとっては… #廃棄物日誌

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日向が「先人たちの夢を見る機械」とか変な事を言って私がリサイクルショップで親に買ってもらったタイプライターと、教会に放置されていた壊れたパイプオルガンを持っていってしまった。 アイツはザ・ワンにでもなる気か。既に屍者みたいなものの癖に。 #廃棄物日誌

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さっきから島風が阿武隈のシンセサイザーで妖星乱舞の第三楽章をエンドレスで弾いている。 あの紐パンを私の下着と一緒に洗ったのが不満なのか。 それとも山城に紐パンであやとりされてたのが嫌だったのか。 #廃棄物日誌

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そういえばここ最近島風が成長しているように見える。 具体的には乳が。記憶の中の島風と比べると明らかに大きくなっている。 元々駆逐艦の中では長身だった気もするが、今では160cmはあるし胸も浜風や浦風と負けないほどにまで成長している。 #廃棄物日誌

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そういえば、日記を見直していると明らかに現実と夢がごっちゃになっている項目が見当たる。 なので近いうちに知っている人に聞いたりとかして、実際は私は何をしていたのかを思い出す必要があるようだ。 彼女、エンタープライズと戦ってから、世界が変わって見える。 #廃棄物日誌

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むしろ、今まで記憶が混濁し、夢と現実が混ざっていたのが、ようやく現実に戻ったようだ。 詩藤志津江である私が、藤森新稲の記憶を思い出したからなのか。 最近では安定剤もいらなくなり、訳の分からない幻覚を見る事もなくなった。 #廃棄物日誌

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とりあえず分かっているのは、私が乗っていた機動兵器「アスフィクシア」は しっかりと実在していて、再び私が乗るのを待っているように格納庫に鎮座している。 私がAC乗りだったのも現実だったようで、機器の操作をたまに間違える以外は腕の立つパイロットだったらしい。 #廃棄物日誌

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記憶が確かなら、私がこれに乗ったのは、ひとえに愛宕のためだった。 彼女がどうにもできない機動兵器を、私が撃破する。 今では、彼女だけではなく艦娘たち全員をそれらから護るために乗る事にしている。 人間が乗る兵器は人間が乗る兵器が戦えばいいのだ。 #廃棄物日誌

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いるのが分かっているのは、生体人形たちと国際テロリストのジュアヴォ。 山城が何処かから連れてきたウォーボーイズと、阿賀野の知り合いのメトロ出身者。 オークが居た気がするが、彼らは夢の産物だったようだ。 そして野良艦娘も現実の存在だった。 #廃棄物日誌

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私の日記に書いてあるアスフィクシアについての記述は、本物なんだろうか。 日向は倉庫に籠ったっきり出てこないので、整備を担当しているスタッフに聞いてみるとしよう。 いずれまたギガベースの面々やロボットを扱う集団と知り合う機会もあるだろうし。 #廃棄物日誌

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それらが愛宕達に武器を向けるのなら、愛宕たちの前に立つのが私と、私のアスフィクシアなのだ。 そうでしょう、アスフィクシア。対ビームコーティングらしい黒い装甲に触れてつぶやく。 寒くなってきたからか、冷たい。 #廃棄物日誌

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アスフィクシア（Asphyxia） 詩藤志津江専用の人型機動兵器。 詩的に表現すると漆黒の鎧を纏った、盲目の竜騎士のような姿をしているのが大きな特徴。 名前の意味は「窒息」。彼女の凶暴性をイメージしたジュアヴォによってデザイン、開発された。 #廃棄物日誌

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元々は重量逆関節ACだったが、ギガベースとの協同作戦にて知らない内に大破。 放置されていたのを勝手に本機のパーツに流用して完成させた。 彼女の戦闘スタイルに合致するように作られており、機動力、装甲、火力をバランスよく有しており、機敏に、柔軟に動く。 #廃棄物日誌

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尚、アスフィクシアの型式番号はACX-A13。 これはAC・AS・WAPの技術を統合し、かつ新機軸の機能を採用した試験機的な意味合いも持つ。 開発時の区分は「対異世界機動兵器半有機機動兵器」。 #廃棄物日誌

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ACは勿論アーマードコアだが、同時にベースとなった三種の機体のカスタム機という意味もある。 Xは試験、試作機を意味し、A13というのは「Answer」つまり13番目の回答という意味。 生体人工筋肉を採用し、生物的な動きを可能とした本機を #廃棄物日誌

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人造の魔獣と呼ぶ。と開発者たちの共有妄想があったとか。 #廃棄物日誌

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各部詳細（1/6） 本機で最も特徴のある、盲目の獣めいた外見の頭部はACのカメラアイと火器管制システムを搭載。 志津江の凶暴性を再現するため、カメラアイは歯のような保護シャッターに守られている。 無意味だが威嚇目的のギミックを幾つか搭載している。 #廃棄物日誌

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保護シャッターは高周波ファングとしても機能し、噛み付き攻撃を行うことが出来る。 人工筋肉と、補助モーターによる生物的な力は機械のみの力を越え、ACのヘッドパーツさえ噛み千切り、機動兵器の腕や脚に噛み付き、首の力だけで振り回し食いちぎることが出来る。 #廃棄物日誌

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アスフィクシアから垂れる唾液のような液体と蒸気は、冷却兼戦場用の水であり、保護シャッターの汚れを落とす役割を持つ。 唾液のようにある程度の粘性を持つらしいが理由は不明。 更に、人工筋肉で構成された舌を持つ。これには複数のセンサーを搭載している。 #廃棄物日誌

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舌はアスフィクシアのもう一つの目であり、鼻であり、耳なのである。 何故か舌なめずりができるが、これは保護シャッターを洗うための行為なのだが、同時に威嚇目的でもある。 紛争地で試験した際、遭遇した敵勢力が「黒い化け物」と呼び恐れ怯んでいたため、威嚇効果は絶大である。 #廃棄物日誌

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各部詳細（2/6） 本機のコックピットは首と胴体の境目にあり、その周りは衝撃吸収の為に緩衝材が入っている。 結果的にこれが生存性の向上に繋がった。 胴体はほぼ機械のみで構成されており、最も防御力のあるブロックでもある。 #廃棄物日誌

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アスフィクシアは生体人工筋肉で構成された健や靭帯を持ち、筋肉の内側には人工骨格が入っている。 四肢と胴体の付け根の骨の位置は自在に変えれるようになっているため、人間的な動きと生物的な動きを同時に行うことが出来る。 僅かに見えるパイプは冷却液が通っている。 #廃棄物日誌