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対空戦闘能力重視から方向転換
日本版沿海戦闘艦LCS「多機能護衛艦」
「多機能護衛艦」あるいは「コンパクト護衛艦」ともいわれる新型護衛艦は、どのような能力を持つ船か
岩本三太郎
DEX(新艦艇)の記事をこの前書いたんですが、理解を得るには紙面的に難しいのではっていうので削除した内容があります。J-CECとNIFC-CAの日本的アプローチについて。
2017-02-18 19:02:24アメリカは現在次世代の戦闘コンセプトとして様々な概念を次々と打ち出していて、その内にCECとかNIFC-CAとかあります。詳細は #週刊安全保障 とかで紹介されているので省きますが「ネットワークを強化して戦闘における個々の艦船の負担を減らそう」って考え方です。
2017-02-18 19:04:33同盟国である日本もアメリカと肩を並べて戦う意志を持ち続ける限り、それに対してのある程度の導入は行われるでしょう。しかし、予算の制約や後述する課題から限定的なものになるということを考慮しないといけません。
2017-02-18 19:06:27では限定的な導入になるかというと「ネットワークというものは妨害される可能性がある」という点です。いくらCECやNIFC-CAといえども相手の妨害能力が高ければその能力を十分に発揮できない恐れがあります。
2017-02-18 19:07:48アメリカはその莫大な資本により仮にCECやNIFC-CAが十分に機能しなくても膨大な数のイージス艦がそれを支えてくれます。しかし、日本にあるイージス艦はそれにはるかにおよびません。そして通信インフラも同様です。
2017-02-18 19:09:07その為、アメリカの概念をそのまま導入するとそのインフラの相対的貧弱さにより、敵によってアメリカより簡単に妨害する恐れがあります。これではせっかく肩を並べても足手まといになる懸念が生まれてしまいます。それ故に限定的な導入にとどまるでしょう。
2017-02-18 19:10:45では、アメリカの進化についていかないでいいのかというとそういう訳ではありません。海上における安定を望むなら、できる範囲での努力と進化をおこたってはならないのです。そこで着目されるのがJ-CECなのです。
2017-02-18 19:12:04J-CECはアメリカのようなコンセプトではありますが、しかしアメリカのCECとは異なります。したがって、敵による妨害は単にCECを狙った物だった場合、J-CECに対する妨害は限定的な物になるため、被害が局限化されます。
2017-02-18 19:13:20こういった状況で敵がアメリカと日本を相手どる場合、CECとJ-CECと二種類のネットワークを妨害する必要にかられます。両者を妨害するのに単純に労力が2倍になるとはいえないでしょうが、少なくても1のままになるとは考えにくいです。
2017-02-18 19:15:00すなわち、日本がこれからアメリカと協同する際に海自で使用するデータリンクはCECとJ-CECの二本立てになるかと考えられます。もちろん、両者は相互に情報を提供できる関係性を目指すでしょう。これらはインフラ投資に効率的でない出費をもたらしますが、しかし敵にとっても厄介な事です。
2017-02-18 19:17:19そしてアメリカとの協同の頻度から、イージス艦等のハイエンド艦はCECを、新艦艇や場合によっては汎用護衛艦がJ-CECをそれぞれ導入、活用することになるかと考えられます。これにより敵はさらなる負担を強いられることになるでしょう。
2017-02-18 19:19:15今回はネットワークに着目しましたが新艦艇が色々と既存艦艇と異なるのはこういった点に着目した方が面白いかと思います。
2017-02-18 19:21:37