不知火に落ち度はない特別編 -アウターヘブンIF-(本編)

そんなわけで、今回は特別編のIF話。 あれから七年の月日が流れ、アウターヘブンは一大勢力となった模様。 なお、海外艦は戦艦少女のほうから引っ張って来ております。 プレイしてみて、クロスオーバーすると楽しいと思っておりますのでよろしければ見てやって下さいませ。 続きを読む
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はじめに

※ この話は艦これと戦艦少女と二次創作的な何かのネタ帳じみたものです。
独自設定がちらほら混じってるので、適当にご笑覧ください。
戦艦少女キャラが主に出てきておりますので、「え、それはちょっと」って思う方はそのままごリターンくださいませ。

さて、今回は前置きの話から七年が経過し、アウターヘブンとしての活動を開始した駄提督のお話。世界情勢も本編世界とは大きく変わっております。どうぞよろしくお願いします。

感想はハッシュタグ #落ちぬい か コメントまでいただけますと喜びます。

本編

SEC.1 あれから、七年。

不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

オホーツク海油田開発計画。 かつて2000年初頭に計画され、しかし深海棲艦の襲来により頓挫した計画があった。 マガダン沖にある海底油田を掘り出し、ロシアの経済基盤とする計画である。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 21:35:21
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

だが、現状において、その図面は変化した。 ロシアはオホーツク海の安全を確保し、油田開発を再び再建し、経済面において復興を果たしつつある。 それは何故か。 その答えがこの基地である。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 21:37:43
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

サハリン・マガダン・カムチャッカ半島を結ぶ三角地帯の中に、大規模な軍事拠点が存在しており、それが深海棲艦群の進行を食い止めているからだ。 その洋上基地──元々は洋上油田開発基地の成れの果てであるが、そこには一つの呼び名があった。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 21:46:57
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

──アウターヘブン。 中国・ロシア・日本と直近の位置でありながら、そのどこにも属していない『無国籍』の武装集団の拠点である。 数年前に突如現れたこの武装集団は、瞬く間に世界中の対深海棲艦戦闘に介入・撃破を開始した。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 21:50:24
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

現在の『艦船』保有数は200を超えると言われ、日本の保有の総戦力より多い。 その中には何故か日本の象徴とも言える、大和型の姿もあるという。 また、それ以外に核兵器の保有も有り、世界の軍事バランスを傾かせるとの噂もある。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 21:55:15
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

そしてその無国籍武装集団のボスは── 七年前──後に『三・一五事件』と言われる大規模な情報テロ、およびクーデター計画を起こした張本人。 兵頭一也元少佐だと言われている。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:01:11
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

その影響力は広く、南半球にまで拠点を作り『各国』の作戦に参戦。 大規模作戦においては必ずアウターヘブンの影が差す、とまで言われている。 ただ、そのボスが表舞台に姿を見せたことは、無い。 ただの一度ですらも、である。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:10:00
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

謎に包まれたそのボスを、アウターヘブンに所属する者はこう呼んだ。 偉大なるボス──ビッグボスと。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:12:22

SEC2. 英国式ダライアス飯

不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

「おはようございます、ボス。起きて下さいまし!」 ガンガンガンガンガン、と鉄のぶつかる音がさっきから部屋に響いている。 おいおい今何時だよ、と思って腕時計を見ると、なんと早朝四時である。 ちょいと早すぎる上、ボリューム大きめなモーニングコールである。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:16:19
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

しかし、緊急事態ならばこんなかわいらしくもお上品ぽい声はしない。 だいたいそんときゃ龍田が問答無用でドアの鍵を開ける。 と、言うことは恐らく基地所属の誰かの私用なのであろう。 ならば、俺は寝たふりをして過ごすのが一番。 早速お布団に急速せんこー。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:18:28
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

「起きて下さいませんと、そろそろドアに魚雷ブッパしますわよ?」 「やめてくだち!!!!?」 ばさりと布団を吹っ飛ばし、慌ててドアを開いてみれば。 そこには特徴的な槍型艤装を持った、ふんわり赤毛の女子が立っている。 何故かエプロンを着けて。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:21:43
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

「おはようございます、ボス。早速ですけども、朝ご飯などいかが?」 「さすがに早すぎませんかねジャベ子さんや」 「そのジャベ子という呼び方何とかなりませんの?! あと、またアロハなんですの!?」 指さし二回での抗議。実に注文の多いジャベ子である。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:23:20
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

この、朝から俺の部屋のドアを無理矢理開けさせた少女は、ジャベリン。 英国産のJ型駆逐艦の一人である。 言いやすいので俺はジャベ子と呼んでおり、とある事情により俺が配下に置いている駆逐艦であった。 そして、このエプロン姿から想像するに── #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:25:30
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

「ジャベ子はジャベ子だろ」 「あたくしは、ジャー、ベー、リー、ン! です! わ! いい加減にちゃんとした名前で呼んで下さいな!」 「いいじゃんジャベ子。可愛いんだし」 「その可愛いはあたくし的にNGな方です!」 ふぎーと威嚇される。おー元気だな-。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:31:16
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

「あと、アロハは俺の魂だから無理す。あきらめて」 「そんなだから箝口令が敷かれてるんですのよ? ちゃんとした格好しない限り、表舞台には出せないんですの!」 「アロハで出られない表舞台とかお断りす」 「レディ龍田の苦労ここにありですわ…」 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:33:43
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

はふーとため息とか吐かれましても。 俺は身分特定されない方がよろしいですし。 「それよかさっき朝飯つったけど、もしかして持ってきてたりする?」 「そうなんですの!」 あ、きらーんといい輝きの笑顔。 同時に俺脳内の危険予知アラームが鳴る。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:36:42
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

「さあ、ごらんくださいな。お楽しみのお料理の登場ですわよー?」 ジャベ子がうふふと微笑み、ワゴンを押して俺の部屋に侵入してくる。 わーい。なんかホテルサービスみてぇ。 どう考えても朝から喰うキャパをオーバーしてる量だ。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:39:47
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

「わーお、ところで結構刺激臭しない? 大丈夫?」 「あら、ボス。辛いのは苦手ですの?」 「や、朝っぱらでも辛いのは平気ですけども」 「でしょう? ホットチリソースをかけてみましたの❤」 うん。つっこみどころはそこじゃないんだよな、たぶん。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:45:17
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

「ではご開帳ー」 「わー」 ぱちぱちと拍手でお出迎え。 さー、今日はどんな料理かな-? おじさん今から震えがとまんねえぞ、マジで。 そしてかぱっと蓋がオープン。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:53:25
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

まず目に入るのはその特徴的な殻。 真っ黒で、鉄色で、しかも魚に似て非なる頭部である。 次に立派な尻尾。こいつも鉄色っていうか鉄の尻尾である。 そいつがさらの上に横たわり、口をかぱっと開いておられる。 ──ナンデコロシタノ? そんな風なご様子だ。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:55:57
不知火に落ち度はない @otinui_yamoto

そして断面からはピンク色の液体がこぼれ、たぶん血に該当する何かが出てる。 その上からかかるソースは、真っ赤なチリソース。 鉄との相性バッチリみたいな感じの謎の雰囲気が出てる。 身の部分は赤身。どうやらこいつはマグロの親戚なのだろうか。 #不知火に落ち度はない

2017-01-28 22:58:11
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