茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2054回「面白さのしきい値超えは無意識からのメッセージ」

脳科学者・茂木健一郎さんの3月11日の連続ツイート。 本日は、感想です。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2054回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は感想です。

2017-03-11 07:11:52
茂木健一郎 @kenichiromogi

何かに取り組むときには、面白さのしきい値を超えるところまでがんばらないといけない。その際には「サイレント・ピリオド」を経過しなければならないけれども、そこで起こっているのは、実は「理解」の構造化である。

2017-03-11 07:13:06
茂木健一郎 @kenichiromogi

面白い、と思えることは、つまり「理解」できたということで、本来面白いものが面白いと思えないということは、つまりは理解できていないということである。理解が面白いにつながるとすれば、面白さのしきい値超えを目指すのはつまりはそれを理解するということだ。

2017-03-11 07:14:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

ペンローズが理解は意識の象徴であり、コンピュータには実装できないとずっと主張しているように、理解という事象を解明するのは現時点では難しい。人工知能には理解はない(おそらく)。理解は非局所的な事象である。

2017-03-11 07:15:18
茂木健一郎 @kenichiromogi

ペンローズのモデルでは、理解というのは個々の要素の積み重ね(たとえばアルゴリズム)では書けないのであって、非局所的な相互作用が行われなければならないのである。つまりは、それは意識と同型になる。

2017-03-11 07:17:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

実際には、理解の実質的なプロセスは無意識の中で起こるのであるが、それが意識に顕れるときには、「ああ、そうか」という気づきとなる。意識がメタ認知を通して理解の状態をモニターして、それを主体がうけとめる。

2017-03-11 07:18:03
茂木健一郎 @kenichiromogi

面白さのしきい値を超えることは、無意識の中の連続的プロセスとして準備されるのであるが、それが意識化されて初めて主体は認識する。面白さのしきい値超えは、このように、無意識から意識へ向けてのメッセージでもある。

2017-03-11 07:19:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2054回「面白さのしきい値超えは無意識からのメッセージ」をテーマに6つのツイートをお届けしました。

2017-03-11 07:19:50