宗教=製品化された物語を売り歩く商人

宗教と物語の話から人生と物語の関係に移り、最後はなぜかギャルゲの話で終わりました。クラナドは物語であり宗教であり人生。
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脱コットン @image_streamer

それがその人にとって魅力的ならば、運命という概念を拒絶さずに受け入れるのも正しいと思う。運命というのはつまり物語であり、その物語を自分の人生のために買うかどうかという話。宗教だとか自己啓発というのはすなわち物語を売り歩く職業。

2011-03-07 03:58:02
脱コットン @image_streamer

自分の持っている物語が魅力的でなくなった人、その物語が破綻してしまった人はだからこそ宗教や自己啓発に向かう。逆にそうでもしない限り破綻した物語に沿って人生を進めることになってしまうため、より良い台本の上で生きたいと思う人にとってそれらは充分に魅力的。

2011-03-07 04:00:28
脱コットン @image_streamer

ではその宗教や自己啓発を否定する人がどのような物語を持っているのかといえば、別の宗教を持っている人もそうだけど、かなりの部分を自分で組み立てた人に多い気がする。製品化された物語を嫌うというのはカードゲームでいえば誰かに組んでもらったデッキで戦うようなもの。

2011-03-07 04:02:33
脱コットン @image_streamer

さらに言えば、自分で組み立てたと思っている人のほとんども、もちろん何かの物語を参考にしてそれをつぎはぎしているだけだったり、あるいはマイナーな種類の製品化された物語を持っている人だったりする。

2011-03-07 04:03:21
脱コットン @image_streamer

製品化された物語を持つ人が疎ましいのは、特に彼らがその人工的な物語をさらに売り歩く売人に化している時。宗教は物語なので、多くの人が好まれたがる。彼らの目指すところはハリーポッターであり指輪物語であり、アリスであったりするのだろう。

2011-03-07 04:05:22
脱コットン @image_streamer

人は本質的に物語を必要としている。あまり多くの物語を読まない人間と長時間話していると飽きてくる(個人的にはですが)のは、彼らが極めて限られた物語しか持っていないから。特にそれが製品化され出回っているようなものであれば嫌悪感まで出てくる始末。

2011-03-07 04:08:32
脱コットン @image_streamer

当人にとってはひとつの物語に集中するということは良い面も多い。逆にいろいろな物語を抱え込んでいるような人は「結局何がしたいの?」ということになる。多くの物語を持つのはいろいろな面で大事だと思うけど、それらを一つの物語に混ぜ混ぜにしてもなかなかうまくいかない。

2011-03-07 04:09:58
脱コットン @image_streamer

自分の精神の中に、多くの物語を、それぞれ独立させた状態で持つのが一番安定しているのかなと思う。それが悪い形で表れると「二面性」だったり「二枚舌」になるので、あんまり違う種類の物語を並列させるのはなかなかリスキーなわけだけど、かといって物語を一つに絞るのは世界を単純化させすぎている

2011-03-07 04:11:25
脱コットン @image_streamer

まさにひとつの魅力的な物語だけを取るのは、世界を単純化させることが出来るという大きな利点があるからだろう。しかし僕の意見では、単純化こそ大事だとおもうけども、その単純化させるパターンはいくつか持っていていたほうが良い。物語を混ぜることは単純化につながらないのでここでは区別される。

2011-03-07 04:13:03
fujied @fujied

@image_streamer 視点をこの世界に多く存在させたい、というのが物語を吸収してきた人間の新たな欲求なのかもしれません。一連のツイート、ずっと考えてきた問題にすごくちかいです。ディスカッションも、相手の視点の補完と考えれば有意義になり、補完を今の自分の持ち分からだすと

2011-03-07 04:16:12
脱コットン @image_streamer

@fujied そうですね、ディスカッションはまさにお互いの物語の展示会のように見えます。そこにどのような文脈があるのか、ということまで掘り進められたらその読書会(ディスカッション)は成功だなと考えています。

2011-03-07 04:27:40
fujied @fujied

@image_streamer 展覧会が成功すれば良いのですが、現時点日本においては些細な型や振る舞いに固執して、有意義なものになっていないように感じます。そこでもうひとつ重要だとおもうのが(さっきまで考えてた!)、話法の単一化なんですね。これは、日本の現代思想の単一化もけっこう

2011-03-07 04:31:21
fujied @fujied

@image_streamer 若者層に影響しているとおもう。中身の多様性も重要だけど、語り口の数も同じくらい脳みそのタガをはずしてくれる、枠の種類を増やしてくれるものだから。そこを考えていく必要性があるとおもう。

2011-03-07 04:33:01
脱コットン @image_streamer

@fujied なるほど、そこまで気が回ってませんでしたがそれは間違いないと思います。人間が物語を受け取るのには共感が必要なのだと思いますが、その共感を呼び起こさせるのは内容がその人の物語とある程度繋がっているか(内面)、あるいは仰られるように所作を共有しているか(外面)ですね。

2011-03-07 04:35:05
脱コットン @image_streamer

ビジネス上のキャリアプランだけを考えて、そのほかの物語にまったく興味を持っていなさそうな友人がいるのだけど、彼は他の物語に興味を持たないがゆえに単一的だし、そして彼が持つその物語自体は別に珍しいものではなく本屋の入り口にあるようなものなので話してて少し覚める。

2011-03-07 04:16:46
fujied @fujied

@image_streamer 考えずに協働により、相手のそして自分にとっても新たな視点が提供される対話こそ良しとして受け止められる他者とのコミュニケーションの豊穣なことといったら!と思わずにはいられません。

2011-03-07 04:17:39
脱コットン @image_streamer

@fujied まさにです。対話とディベートの違いはもっともそこに表れていますよね。ディベートは勝てるというか、売れる物語を構築する工程であり、対話はお互いの物語を読み合う過程だと思います。

2011-03-07 04:29:01
脱コットン @image_streamer

逆に、ひとつの夢に没頭するような単一的な物語、運命に身を置いている友人でも、その中身に独自性があって魅力があるなら凄く応援したくなる。ここは人によるのかもしれないけど、独自性のある夢というのは物語を収集したいという欲にかられた僕のような人間にとっては魅力的である。

2011-03-07 04:17:54
fujied @fujied

@image_streamer そこでの新たな視点に自分が適しているのか、「より実感の伴った単線の求道者」を連れてくる必要があるかは別です。できれば、単線の求道者に負けない視点を自分の内に数匹飼いならすのが理想ではあるのだと思いますが。

2011-03-07 04:21:21
脱コットン @image_streamer

@fujied そうですね。魅力的な物語を精神の中にいくつ持てるか、というのが今の自分が追い求めたいことです。おっしゃられるように、単線の求道者はかなり深いところまで行くことが出来るんですけど、複数持っている人間のほうが新たな物語を生み出す可能性も高いわけで。

2011-03-07 04:30:56
脱コットン @image_streamer

「小説を読む意味って何?」とたまに小説を読まない人に聞かれるんだけど、その場合は「あれはそこから物語の雛型を吸収して、現実世界での孵化に繋げる役割があるんだよ」と答える。

2011-03-07 04:20:14
脱コットン @image_streamer

ただそうやって実利主義的に読むよりも、「楽しむ」ということを追及したほうがさらに高次の実利主義的に正しいので、結局正義なのはそれを楽しみ味わうことという普通の帰結に至ることになる。

2011-03-07 04:21:10
脱コットン @image_streamer

というのは、結局自分の心に大きなインパクトを与えない限り雛型は生まれないし、それは顕在意識における実利主義なんかが到底カバーできるようなものではないからだ。

2011-03-07 04:21:55
脱コットン @image_streamer

物語の大切さ、というのは僕も去年の春ごろまであんまり意識したことはなかった。初めてそれを意識的に捉えるようになったのは科学哲学の授業を受けていて、では科学がこぼしてしまうものは何か?ということを考えざるを得なくなったとき。それは「意味」であり、その集合体の「物語」になる。

2011-03-07 04:24:19
脱コットン @image_streamer

人生を物語化させるというのは、換言すれば自覚的に生きるということなのかもしれない。

2011-03-07 04:42:24