塚本晋也監督『鉄男 THE BULLET MAN』ノベライズの装幀案の熱々呟きさん
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先だってTwitterでお伝えしたように、今僕は5月公開予定の塚本晋也監督の最新作『鉄男 THE BULLET MAN』の監督自らの手によるノベライズを担当しているのですが、かなり動いてきました!
2010-03-20 04:32:21塚本監督からいただいた原稿をもとに、僕はDTP界の第一人者、凸版印刷の紺野さんに以下のTweetのような感じでフォントディレクションをお願いしました。紺野さんはこの僕のディレクション(通称・ポエム)をもとに、読者の皆さんが作品をさらに深く楽しめる版面を設計していくのです。
2010-03-20 04:36:13「今回のフォントディレクションではまず第一に、「鉄」感、旧字体でいうと「鐵」感がほしいです。読みやすく、しかしちょっとだけ「うったて」「はらい」などでアクセントが効いている書体、ございませんでしょうか? あとは、印刷しているインクの色も黒くしたい(黒く感じさせたい)ところです」
2010-03-20 04:37:23「抽象的なリクエストのかたちになりますが、子どもの頃に男の子なら誰もが感じた「鉄」の肌触りに対するエクスタシー的な情動を、紺野さんの手で、版面から伝えていただきたいと思うのです。監督からも、「活版印刷のように印圧を感じさせるような書体を希望します」、とのリクエストがありました」
2010-03-20 04:38:17抜粋ですけど、まあこんな感じでいつも僕は紺野さんに版面設計のリクエストをするのですね。しかし自分でリクエストしておいてなんなんだけど、「子どもの頃に男の子なら誰もが感じた「鉄」の肌触りに対するエクスタシー的な情動」ってなんじゃそりゃ〜!?(笑) 紺野さん、いつもすみません。
2010-03-20 04:40:34でもまあ「鉄」って、男の子的にはいくつになってもいいものですよね〜。日本語の語感もいい。何ってたって「てつ」ですからね。二文字。潔い! 僕はバイクも、ちゃんと鉄でできたタンクのバイクが好きだな。何かしっくりくるじゃない?
2010-03-20 04:50:05http://twitpic.com/19l8ma - まだ暫定のものですけど、これが『鉄男 THE BULLET MAN』の版面です。「鉄」感、出ていますよね〜。さすがです、紺野さん。
2010-03-20 04:56:54「本」好きな塚本監督との仕事は楽しいです。今日はデザイン事務所のヴェイアの斉藤昭さんに作っていただいた装幀案を二案提出して、塚本監督に方向性を選んでいただきました。この二案、もしよかったら明日皆さんにもご覧になっていただきたいと思います〜。
2010-03-20 05:04:58活版印刷で(あえて)印刷の美しさを追求していた人からリプライがあって、なるほどなるほど〜。と勉強になっているところ。そういう思いで活版印刷にトライしている人からすると、僕の活版印刷に対する態度は邪道なのかもしれない〜。ダメージ加工のジーンズを作ってるみたいなものだからね。
2010-03-20 05:20:16@sdt 「失敗した印刷物にも愛着がわきやすい」まさにここですね。効率の悪さが逆に格好いいという。僕の好きなバイクの領域だと、活版は空冷エンジンで、オフセットは水冷エンジン。。。「グラフィックデザインの原点のシステムが活版印刷」これは名言ですね〜。
2010-03-20 05:22:03@sdt 僕が意識して活版印刷を利用してつくった本に、『ニンギョウがニンギョウ』(西尾維新/講談社ノベルス)があります。もしどこかの書店でみかけることがあったら、ぜひ手にとってご覧になってくださいませ。
2010-03-20 05:28:32ちなみに塚本監督からのフォントディレクションに対するコメントは「そして、文字。文字フェチでもあるのですが。いやあ、全体すばらしい!活版の濃さ、がっちりした感じなのにニュアンスがある。」とのことでした! 細かいニュアンスのリクエストが別にあったので、それはこれから紺野さんと相談。
2010-03-20 05:33:17@sdt いやー、こちらこそ勉強になりました。そして励みになります。印刷の話は本当に奥深くて楽しいので、またの機会にぜひぜひ突っ込んでくださいね!
2010-03-20 05:34:38まあこんな感じで、編集者は「本」をつくっていくんですね。地味〜といえば地味だけど、楽しい仕事です。塚本監督のご許可もいただいておりますので(感謝!)、『鉄男 THE BULLET MAN』はTwitter実況しながら本をつくっていきたいと思います。
2010-03-20 05:37:28『鉄男 THE BULLET MAN』の基本構想は「ペーパーバックっぽい格好いい本にしようぜ〜!」って感じです。というわけで、サイズはあえて新書(ノベルス)判です。そう言えばノベルスサイズの本を僕がつくるのって、なんと5年ぶり?
2010-03-20 05:40:45@ayakanakg 僕もそう思いますね〜そう言えば僕のポエムにはよく「色」が出てくる。>フォントには表情があります。色に近い。
2010-03-20 05:41:44@guilloid そうそう、そういうのも一手ですね。さすが祖父江さん。>祖父江さんが何かの本で活版印刷ぽさを出すためにあえて文字に細いアウトラインを90%濃度で設定して印圧を表現されてたのを思い出しました。
2010-03-21 01:20:02@shigepo やりようはいろいろあるぜ〜と虚勢を張りつつ、今から手探りしていかないとですね〜。>電子書籍の時代にどう残せるだろう
2010-03-21 01:20:51@naoya_fujita おー、楽しんでいただいたようでなによりです。小説の出来はかなり良い感じになっています。お楽しみにです。
2010-03-21 01:21:34http://twitpic.com/19sng7 - 塚本晋也監督の『鉄男 THE BULLET MAN』、装幀案バージョン「黒」。写真ではまったく潰れてしまっているけれど、全面の型押しで直径3mm程度の黒丸の突起が入る予定、こんなふうな奴が全面に。「・・・・・・」ちょっとわか
2010-03-21 01:31:40http://twitpic.com/19soa9 - 塚本晋也監督の『鉄男 THE BULLET MAN』、装幀案バージョン「赤」。僕はこっちがお気に入り。印象が強い。これは「シルバーボード」という用紙がポイントで、皮革のような肌触りがある紙なんですね。用紙の在庫があるといいな
2010-03-21 01:35:14『鉄男 THE BULLET MAN』の装幀案を出していただいたのはデザイン事務所・ヴェイアの斉藤昭さん。「鉄」感と「肉体」感を感じさせるデザインです。両者ともに手触りに拘ったデザインなのは、監督からの「本フェチなので、頬ずりできるものになるのを夢見ます」とのリクエストのおかげ?
2010-03-21 01:42:12