茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第2066回【志向性の自由を身体性で追いかける】連続ツイート
2017.3/23 茂木健一郎氏 【志向性の自由を身体性で追いかける】連続ツイート
…創造性の一つのきっかけが、自由に飛び回る志向性のダイナミクスにあることは間違いない。私たちは、「今、ここ」にとどまりつつ、一気にさまざまなものを志向することができる…
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茂木健一郎
@kenichiromogi
創造性の一つのきっかけが、自由に飛び回る志向性のダイナミクスにあることは間違いない。私たちは、「今、ここ」にとどまりつつ、一気にさまざまなものを志向することができる。
2017-03-23 07:25:01
茂木健一郎
@kenichiromogi
しかし、その志向性を私たち自身の身体性を通して実現化し、この世に作品として送り出すためには、私たちはとぼとぼと歩いていかなくてはならない。それには時間がかかる。
2017-03-23 07:25:38
茂木健一郎
@kenichiromogi
志向性自体は自由に動き回れるのに、その身体化、実装化には時間がかかる。このギャップが、すべての創造者にとってのパラドックスである。「今すぐすべてを」という疾風怒濤は志向性の本質だが、それに身体性がついていかないのだ。
2017-03-23 07:26:33
茂木健一郎
@kenichiromogi
従って、創造者には二つの落とし穴がある。一つは志向性の自由に酔って、あれをやる、これをつくると万能感に浸ること。もうひとつは身体性の重さに苦しんで、どうせ何もできないんだという無力感に陥ること。
2017-03-23 07:27:32
茂木健一郎
@kenichiromogi
創造者が何かを成し遂げるためには、どこに向かっても自由に動き回る志向性の切っ先を、身体性でとぼとぼと追いかけるという作業をしなければならない。つまり、万能感と無力感の間を行ったりきたりしなければならないのだ。
2017-03-23 07:28:23
茂木健一郎
@kenichiromogi
着想自体は一瞬だが、それを現実化するのは長い時間がかかるのである。その意味では、創造性は、瞬間と長い時間を結ぶ補助線のようなものだということもできる。
2017-03-23 07:29:08