【ネタバレあり】ニーアオートマタの結末について考える

個人的な感想であり、これが正しい見解というわけではありません。 話題の性質上、エンディングに関する致命的なネタバレを含みますので、 未プレイ・プレイ中の方はご覧にならないことを強くおすすめします。 もうEエンディングまでクリアした・プレイする予定がない・ネタバレを気にしないという方のみご覧ください。
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Reffi @tomo1109_Reffi

昨日の続きでニーアオートマタに関する致命的なネタバレを含む話をするので見たくない方はミュートするかフォローを外すかしてください。もう1か月なので流石に良いよね・・・

2017-03-22 18:19:57

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

※プレイする予定はないし結末を見ても後悔しないという方向けに、周回プレイ5周目のエンディング動画
(序盤のスタッフロールと終盤の選択肢の部分です。中盤は外してます。
文字が小さいのでYouTubeに飛んで大画面で見ることを推奨)

【ネタバレ注意】ニーアオートマタ Eエンディング スタッフロール
https://www.youtube.com/watch?v=6VWKlDBPGZc

【ネタバレ注意】ニーアオートマタ Eエンディング 最後の選択肢
https://www.youtube.com/watch?v=388_OaeMvYY

(C)2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All rights reserved.
『NieR:Automata』動画・生放送配信ガイドライン
http://blog.jp.square-enix.com/nier/2017/02/22/nierautomata_4.html


Reffi @tomo1109_Reffi

で、Eエンドなんだけど、ゲームとしての系譜はMOTHERの正当な後継ということになるんだろうか。システム的な面では、デモンズソウルに端を発する(と言い切って良いのかどうかわからないけど)非同期的な緩やかなプレイヤー間コミュニケーションを表現の手法として昇華させた、と。

2017-03-21 06:30:20
Reffi @tomo1109_Reffi

演者と観客の間には第四の壁があるわけだけど、これはそんなに難しい話でもなくて、例えば遊園地やデパートの屋上で小さな子たちが特撮のヒーローやプリキュアを必死で応援したりするじゃないですか。つまりはそういうことなんですよ。

2017-02-28 08:21:52

Wikipedia:第四の壁
https://ja.wikipedia.org/wiki/第四の壁
第四の壁は、プロセニアム・アーチ付きの舞台の正面に位置する、想像上の透明な壁であり、
フィクションである演劇内の世界と観客のいる現実世界との境界を表す概念である。

Reffi @tomo1109_Reffi

良く考えてみると、帳尻が合わないことにはすぐ気付くんだよな。全世界のプレイヤーの平均的なシューティングの腕前がそんなに高い筈はなくて、クリアできない人間の数のほうがノーミスでクリアする人間より圧倒的に多い。なので、実際にはあのシステムは成立しない。何らかの仕掛けが施されない限り。

2017-03-21 06:41:42
Reffi @tomo1109_Reffi

それをもって、「あんなのインチキだ」と短絡的に考えることは容易いんだけど、そういうことではないんだよな。ウルトラマンや戦隊ヒーローやプリキュアが、おともだちの応援を受けて勝利するというのは予め組まれた筋書き通りなわけですよ。じゃあ、それは茶番なのか?「馬鹿ゲテル」のか?

2017-03-21 06:52:58
Reffi @tomo1109_Reffi

そうではないよな、と。「応援する気持ち」に嘘はないんだから。第四の壁を超えた観客はもはや演者の一人であり、作品世界の一部である。プレイヤーは共犯者でもある。プレイヤーに対し何度も繰り返される問いかけは、そういう構造すらも織り込んでいる。その上で、あなたはどう思うか、と問うている。

2017-03-21 07:00:01
Reffi @tomo1109_Reffi

ニーアオートマタがメタゲーム的な仕掛けを施して云々、と一言で言うのは簡単なんだけど、構造がそうなってるからイコール凄いというわけではないんだよな。本当に凄いのは一つ一つの細やかな積み上げ

2017-03-21 12:20:01
Reffi @tomo1109_Reffi

メタを意識させる仕掛けを膨大に織り込むとともに、随行支援ポッドという、作品内の存在でありながらプレイヤーにより近い立ち位置のキャラクターを間に挟むことによって、共通了解の確立を、段階を踏んで、実に丁寧にやっている。

2017-03-21 12:36:35
Reffi @tomo1109_Reffi

さて、メタフィクションとして回収されるニーアオートマタなんだけど、これはフィクションを「つくりもの」として否定する話ではない、というのはEエンドを見れば一目瞭然なんだよな。

2017-03-22 18:27:11
Reffi @tomo1109_Reffi

「全ては無駄」ではないし、「この世界は無意味」ではないし、「ゲームなんて馬鹿げて」はいない。繰り返しプレイヤーに提示される問いかけは、「いいえ」と答えて欲しいからこその問いかけであり、これは制作者とプレイヤーによって為されるある種の弁証法である。

2017-03-22 18:30:09
Reffi @tomo1109_Reffi

ニーアオートマタはフィクションとメタフィクションを不可分のものとして、渾然一体に描くことで、フィクションの持つ力を提示してみせた意欲作である。ここまではあまり異論は出ないのではないかと。その趣旨に賛同できない、前提を共有できないという人はいるかもしれないけどまあそれは除く。

2017-03-22 18:36:12
Reffi @tomo1109_Reffi

で、昨日「帳尻が合わない」という話をしたわけですよ。Eエンドの感動的なラストには、悪く言えばある種のペテンが施されている。ただしそれはネガティブに捉えるべきものではなく、いうなればプロレスのブックのようなものだと自分は思う。 twitter.com/tomo1109_Reffi…

2017-03-22 18:41:37
Reffi @tomo1109_Reffi

プレイヤーは終始、制作者という「お釈迦様」の掌の上から逃れられないわけだけど、一方で「お釈迦様」たる制作者は、掌の上でプレイヤーを弄び、無力感を味合わせる為にニーアオートマタというゲームを作ったわけではない。繰り返しになるけど、Eエンドを見ればそれは明らかである。

2017-03-22 18:45:09
Reffi @tomo1109_Reffi

さて、翻って、ニーアオートマタの作中では、「真実」は隠蔽されている。9Sは2Bの本当の立場を知らなかったし、バンカーの司令官にすら、ヨルハ部隊の真の目的は知らされていなかった。作中で「真実」なるものは、段階的に、主人公たち、ひいてはプレイヤーに対して開示される。

2017-03-22 18:50:14
Reffi @tomo1109_Reffi

Cエンド・Dエンドで開示された「真実」は、果たして本当に事実の全てを表しているのだろうか?まだ開示されていないことがあるのでは?一部しか語られていないのでは?カバーストーリーであり、裏にはまだ本当の「真実」が隠されているのでは?ニーアオートマタの物語はそういう構造になっている。

2017-03-22 18:55:21
Reffi @tomo1109_Reffi

で、Eエンドの感動的なラストには巧妙なペテンが仕込まれている。ニーアオートマタにおいて、「プレイヤー」と「制作者」の関係性、「主人公達」と「ヨルハ部隊の設立者たる全ての黒幕」の関係性は相似するものとして描かれている。(その中間の存在として、随行支援ポッドが描かれている。)

2017-03-22 19:04:53
Reffi @tomo1109_Reffi

つまり、メタフィクションとしてのニーアオートマタがそういう構造になっているのなら、フィクションとしてのニーアオートマタにも、同種の巧妙なペテンが仕込まれている筈だ、ということが言いたいわけですよ。それは考え過ぎ?深読みし過ぎ?本当にそうだろうか?

2017-03-22 19:10:10
Reffi @tomo1109_Reffi

バンカーには「バックドア」が仕掛けられていた。それは機械生命体に利用させることを企図して仕込まれたものであり、ヨルハ部隊関係者には周知されていなかった。ということは、ヨルハ部隊の設立者は、機械生命体にはバックドアを利用できるだけの知性が存在することを知っていた、あるいは

2017-03-22 19:12:36
Reffi @tomo1109_Reffi

それだけの知性を有する存在になるだろうと予想していた、ということになる。当然だよな。だってヨルハ部隊のアンドロイドのブラックボックスは、機械生命体のコアなんだから。

2017-03-22 19:13:43
Reffi @tomo1109_Reffi

機械生命体のメタネットワーク概念存在たる赤い少女は、月面の人類サーバにも侵入しており、作中で開示されるカッコ付きの「真実」を全て知る立場にあった。しかしその赤い少女の最終的な意志すらも、ヨルハ部隊を設立した黒幕の予想の範疇であった、という可能性は当然残る。

2017-03-22 19:19:38
Reffi @tomo1109_Reffi

そして、随行支援ポッドが自我を持ち、創造主に対して反逆を試みたのは本当にイレギュラーな事態だったのか、という疑問も当然のように浮かんでくるわけですよ。全てはなお創造主の掌の上なのではないか?制作者に「反逆」したプレイヤーと同様に。

2017-03-22 19:23:15