盛山和夫『リベラリズムとは何か』読書メモ集

盛山和夫『リベラリズムとは何か』(勁草書房、2006)の読書メモをまとめました。
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荒木優太 @arishima_takeo

「「会社主義」(この言葉は、高度経済成長の真っ只中に、坂本二郎という経済学者が「社会主義」をもじって作ったものである)」(盛山和夫『リベラリズムとは何か』)。へぇー。

2017-03-28 17:11:38
荒木優太 @arishima_takeo

盛山和夫が渡辺幹夫の「反照的均衡」解釈を否定している。盛山解釈だと「ロールズ自身のものを含む正義の理論そのものが、「われわれの規範的確信」や既存の道徳的諸規範とのあいだでたどるべきプロセス」を指す、らしい。でもそれって渡辺がいう「我々」視点の峻別の話と別に変らないんじゃないの?

2017-03-29 11:12:32
荒木優太 @arishima_takeo

それにしても、反照的均衡は、こんなにも議論百出、解釈が一致しないのだから、概念設定(というか、ロールズの説明)自体になにか問題があったのでは、と考える方が自然だと思うだよな。反照的均衡の解釈可能性を反照的に均衡して欲しいよ。

2017-03-29 11:15:08
荒木優太 @arishima_takeo

@arishima_takeo 渡辺解釈で言い直せば、「我々」視点=ロールズとロールズ読者、「当事者」=正義の理論の結論、「市民」=既存の道徳的諸規範、なのでは、という。何が違うのか分からん。

2017-03-29 11:17:47
荒木優太 @arishima_takeo

ロールズは自らその正義の理論が完全なものではなく、永遠に続く試行錯誤の過程途上にあることを明言しているのである。こうした理論の暫定性を認めていることは、ロールズの『正義論』の興味深い特徴である。by盛山和夫『リベラリズムとは何か』

2017-03-29 11:26:59
荒木優太 @arishima_takeo

「実定法の分野では、権利とは、現実に存在する法によって規定された歴史的で文化的なものだと見なされる傾向があり、「普遍的な権利」の概念は実定法よりはむしろ法哲学や政治哲学の世界のものだといえる」(盛山和夫『リベラリズムとは何か』)。へぇー。

2017-03-31 13:42:57
荒木優太 @arishima_takeo

「キムリッカは集合的権利と区別して「集団的権利」が存在すると考える」(盛山和夫『リベラリズムとは何か』)。まーたややこしい分け方しやがって。

2017-03-31 14:38:17
荒木優太 @arishima_takeo

「大相撲の土俵やトンネル工事の現場などから女性が排除されているという慣習は、はたして不正なものとして糾弾されなければならないものなのかどうか」(盛山『リベラリズムとは何か』)。女性文芸評論家あんまり居ない問題とも関係しているね。

2017-03-31 14:55:10
荒木優太 @arishima_takeo

盛山和夫『リベラリズムとは何か』読了。文献案内がとても丁寧なので、初学者にピッタリなのではないか。勉強になった。一番の特徴は、マキシミン・ルールを些末なものとして退けた格差原理解釈だろうか。しかし、ローティ流のロールズ読みばかりというのもアレだな、いや別に悪いとは思わないが。

2017-03-31 16:12:07
荒木優太 @arishima_takeo

おいおい、奥付みたけど、なんと驚くべきことに、盛山和夫は「せいやま」と読むらしいゾ…マジか…。

2017-03-31 16:24:41