声優ユニットの草分け「スラップスティック」に関しての一考察
本日の収穫物LP篇。スラップスティック「人気声優五人衆スラップ・スティック」514円、バッファロー・スプリングフィールド「レトロスペクティブ」514円。 pic.twitter.com/vO8f9l3x2G
2016-04-06 21:44:03スラップスティックのこのライブアルバムはずっと探していたもの。見つかって実にめでたい。この後キャニオンから出たLPはCD-BOXで全てCD化されたが、この神谷明在籍時唯一のアルバムだけミノルフォンからでレーベルが違い、今も未CD化。 pic.twitter.com/CiOUtFuPVx
2016-04-06 21:51:24演奏そのものは稚拙で、曽我部さんのリードギターでなんとか成り立っているようなものだが、演奏する事自体への喜びが溢れていてなかなか微笑ましい。いい意味で、アマチュアバンドの発表会である。 pic.twitter.com/QSzRC8QsUY
2016-04-06 21:55:16このLPでベンチャーズのカバーを演奏しているのを聞いて大滝詠一が曲を提供する気になったという意味で、ナイアガラ的にも重要なアルバムである。「ロンバケ」の何曲かがスラップスティックの提供曲を元にしている事はよく知られる通り。 pic.twitter.com/OcMyWaUL3P
2016-04-06 22:01:01私が考えるスラップスティック再評価のポイントは3点。1.声優ユニットの先駆的存在 2.大滝詠一「Road to ロンバケ」の実験場 3.GS再評価の先駆者的存在 詳しくはCD-BOX発売時に書いた以下のブログ記事参照。bit.ly/1RXTc0x
2016-04-07 00:16:25元祖声優バンド、スラップスティックのアルバムは、偶然にも最初と最後がライブアルバムである。最初が1978年、最後が1984年。聞き比べてみると面白い事が判る。演奏技術そのものは巧いとはいえないが、バンドの演奏が明らかに練れてきていて、下手なりに「バンドの音」になっているのだ。
2017-04-10 20:11:28最初は結成後わずか1年、演奏そのものはまだまだ稚拙で危うい。それを1人だけプロレベルの曽我部和行氏のギターのみで無理矢理成り立たせている感がある。しかし6年後の演奏では、有機的結合した「バンド」として見事に成り立っている。曽我部氏のギターだけが浮いている事がなくなっているのだ。
2017-04-10 20:15:13「’84ライブ」での「蒼い渚」で、サビのキメでリズムが一緒に走ってしまう箇所など、下手と言えば下手だが、逆説的に言えば、長年一緒に演奏しているからこその呼吸の合い方。単に下手なバンドなら各楽器毎にリズムがバラバラになってしまう。ライブを相当数こなしてきた成果と言えるだろう。
2017-04-10 20:19:48スラップスティックの活動自体は「’84ライブ」後もしばらくコンサートでのみ断続的に続いたようだが、今現在、公式な音源で聴けるのはここまで。スラップスティックは言ってみれば「職場仲間のアマチュアバンド」。その進化を辿れる、面白い例である。
2017-04-10 20:24:53ライブアルバムでもスタジオで修正される事が多いのは周知の事実だが、「スラップスティック’84ライブ」には殆ど修正がないのではないかと思う。真っ先に修正されそうな「夜は走る」2分20秒頃のコーラスの歌詞間違いや「おやすみGoodNight」のギターソロが無修正なのがその根拠。
2017-04-10 20:31:58破綻しそうな他のメンバーの演奏を曽我部和行氏のギターのみが無理矢理成り立たせていたバンドが、その6年後には、むしろ(三ツ矢雄二氏脱退に感傷的になっていた?)音を外しかけた曽我部氏のギターをしっかり支えるくらいになっていたという事実に、「継続は力なり」と思わざるを得ない。
2017-04-10 20:37:02「スラップスティック’84ライブ」は当時出たVHSに比べてレコードではMCや曲が大分カットされている。映像版で見た方が「アルプスの少女ハイジ郎」などの寸劇も収録されていて、よりスラップスティックのライブの実体を掴めるのだが、DVDを収録したBOXセットが現在入手困難なのが残念。
2017-04-10 20:49:46スラップスティック 「マイ・ガール」 (00:02:10) #sm12555319 nico.ms/sm12555319 いつごろの演奏なんやろ...?
2017-04-10 21:08:03@omou_1954 これは多分NHKで日曜日18時に放送していた「レッツゴーヤング」出演時だと思います。「マイガール」収録のアルバム「青春恋愛論」が1979年リリースなので、その前後でしょうね。
2017-04-10 23:10:58現在、声優の音楽ユニットは数多くあるが、声優ユニットの始祖とも言えるスラップスティックは、ほとんど自然発生的に「職場仲間のアマチュアバンド」として生まれた経緯が、後続のユニットと比べて異色。十代の頃にGSブームという、日本最初のバンドブームを経験した世代だったからか。
2017-04-10 23:24:27スラップスティックのスタジオアルバムの演奏に関しては、スタジオミュージシャンの演奏がかなり含まれている可能性があると思っている。演奏自体が達者過ぎると感じる部分が多いし、実際にクレジットされているアルバムもある。
2017-04-11 00:14:52代表曲「愛のリメンバー」の歌い出しの部分のベースのフレーズが、新旧ライブ盤では下降ラインなのに対して、「モロGS」では下降しないというのは、スタジオ録音ではスタジオミュージシャンの演奏だからではないだろうか?
2017-04-11 00:17:09‘78年のライブ盤ではベーシストは神谷明氏、’84年は野島昭生氏と交代しているが、新旧ベーシスト間でベースラインが引き継がれたと考えられる。でなければ6年の歳月を経て同じラインというのは考えにくい。更に、その間のスタジオ録音でだけ慣れたベースラインを弾かないというのも考えにくい。
2017-04-11 00:19:42「愛のリメンバー」はライブで欠かさず演奏していた、元々はGSのバニーズのカバーではあるが、スラップスティックのテーマソングとすら言える曲。ライブDVDのコメンタリーでは「愛のリメンバー、一体何度歌ったか判らない」「目を閉じてでも出来た」「手が勝手に動いた」とまで発言されている。
2017-04-11 00:28:26当然ながら、野島昭生氏はベースが本業ではない訳で、「目が閉じてでも出来た」と言う程にまで手慣れたベースラインをわざわざスタジオ録音で変更するというのも考えにくい、と思うのだが。諸兄の意見を待つ。
2017-04-11 00:29:05そういう意味合いでも、スラップスティックの「バンド」としての実力を測るには、スタジオ盤ではなく新旧ライブ盤を聞くのがいいと思います。その下手っぷりからしても、多分真性ライブ演奏。メンバーが忙しすぎて差し替えも出来なかったと思われる。あとは、オーディエンス録音でも出てこないかな。
2017-04-11 00:36:37スラップスティックがNHK「レッツゴーヤング」に出演した日時、私は以前1979年前後ではないかと推定した事があったが、訂正する。CD-BOXのブックレット掲載の年表(元々は「スラップスティック・グラフィティ」に掲載)に明確に載っていた。1980年2月11日である。nicovideo.jp/watch/sm125553… pic.twitter.com/Q5NaMsewVA
2020-05-18 20:00:58カレンダーで調べると、1980年2月11日は月曜日。NHK「レッツゴーヤング」は日曜日放送なので、多分これは収録日。放送日はもう少し後と思われる。それにしても1980-81年のスラップスティックのスケジュールは過密だ。三ツ矢氏が自分のやりたい事の為に脱退する気持ちも判る。 pic.twitter.com/unxMfxqSAV
2020-05-18 20:04:03