秋山さんのテスト技法練習問題

テスト技法の練習問題を秋山さんが約1ヶ月間毎日出していたので、まとめました。
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あきやま🍠 @akiyama924

JSTQBのALTA シラバスのテスト技法の練習問題を、ほぼ毎日1問ずつ出す予定です。(誰が答えたかは、本人が言わない限り分からないので)気軽にクリックして答えてね。簡単な問題からだんだん難しい問題にしたいと思っています。 jstqb.jp/dl/JSTQB-Sylla…

2017-03-08 15:29:55
あきやま🍠 @akiyama924

技法名のあとの☆は難易度をあらわします。 ☆:超基本で簡単 ☆☆:日常あるある ☆☆☆:ちょっと考える ☆☆☆☆:難しい ☆☆☆☆☆:超難しい

2017-03-09 09:37:45
あきやま🍠 @akiyama924

【問題1】同値分割1 定形郵便物は「25g以内: 82円」、「25g超え50g以内: 92円」の切手の添付が必要である。 上記仕様のみから同値分割法によって求めたテストすべき値として最も適当なものを下記から選択しなさい。

2017-03-08 15:16:59

選択肢
① 10g、35g
② 10g、35g、70g
③ 25g、50g
④ マイナス30g、0g、8kg

あきやま🍠 @akiyama924

問題1の解説です。正解は2です。 注目して欲しいのは正答率が、70%だということです。残りの三割は、誤読か勘違いと思いますが間違えるということ。だから、テストでは「間違えっこないから」と考えてはいけません。 誰にでもうっかりミスは起こりえるのです。

2017-03-09 20:24:34
あきやま🍠 @akiyama924

同値分割は同値クラスに分けて、各同値クラスから少なくとも1つの値をテストする技法です。

2017-03-09 20:26:08
あきやま🍠 @akiyama924

この問題では3つの同値クラスがありますから選択肢の1と3はあり得ません。選択肢3について境界値だからバツなのではありません。もう一つ、たとえば100があればこれも正解です。50gを超える値が一つも無いので不正解なのです。4は異常値のテストですね。

2017-03-09 20:29:19
あきやま🍠 @akiyama924

さて、同値クラスは「同じとみなせる値の集合」ですので、端の値でも構わないのですが、各同値クラスの代表的な値をテストすることが望まれます。 代表的な値とは平均値に限りません。

2017-03-09 20:31:50
あきやま🍠 @akiyama924

たとえば10人の会社で9人の年収が300万円で一人だけゴーンさん並の10億円もらっていたとしたら、その会社の年収の平均値は約1億円ですが、代表的な値は、300万円ですよね。 また、グラフを描いたときに山が2つ現れる場合も平均値は実態を代表し無い場合が多いものです。

2017-03-09 20:36:49
あきやま🍠 @akiyama924

ですから、同値クラスを見つけた後には、代表値を慎重に選ぶようにします。 解説おしまい。

2017-03-09 20:38:28
あきやま🍠 @akiyama924

【問題2】同値分割☆☆ プロジェクターにRGB1、RGB2、USB、HDMIの4つのPC用端子がある。 このときに、同値分割法によって求めたテストすべき端子として最も適当なものを下記から選択しなさい。

2017-03-09 09:35:35

選択肢
① RGB1、RGB2、USB、HDMI
② RGB1、USB、HDMI
③ RGB1×XGA、USB×HD、HDMI×4K
④ RGB1×Windows、HDMI×Mac

あきやま🍠 @akiyama924

問題2の答えと解説です。 正解は1です。 ☆2つなので問題1より正答率が70から44%に落ちています。 「同値分割で端子の数を減さなくっちゃ!」と思われて2を選ばれた人がいらっしゃるかもしれません。 ☆2つは実践あるある問題です。私は何度もこのタイプの間違いをみてきました。

2017-03-10 21:37:50
あきやま🍠 @akiyama924

RGB1とRGB2の両方のテストが必要なのか? 意見が別れましたが、実際問題としてこの類いのミスはたびたび起こっています。ニュースで「音楽出力端子の左右が入れ替わっていた」という不具合を聞いたことがあるかもしれません。 商品になる前に誰も気が付かなかったのか?と言いたくなります。

2017-03-10 21:44:15
あきやま🍠 @akiyama924

RGB 1 とRGB2でいえば、「RGB2の出力がプロジェクターにRGB1を指定しないと出ない」とかそういう不具合です。 発生確率は低くても出たらまずいタイプのバグです。

2017-03-10 21:47:46
あきやま🍠 @akiyama924

選択肢3と4は、端子と同時に信号種類もテストしてしまおうという上手い方法です。 どちらもとてもよいのですが、RGB2が無いため不正解です。 解説おしまい。

2017-03-10 21:49:35
あきやま🍠 @akiyama924

【問題3】同値分割☆☆☆ 住所入力で47都道府県を選択するメニューがある。 このときに、同値分割法によって求めたテストすべき都道府県として最も適当なものを下記から選択しなさい。

2017-03-10 09:25:39

選択肢
① 北海道、埼玉県、岐阜県、鳥取県、佐賀県
② 北海道、東京都、大阪府、福岡県
③ 北海道、東京都、香川県、福岡県
④ 北海道、神奈川県、沖縄県

あきやま🍠 @akiyama924

問題3の答えと解説です。 正解は4で、正答率は26%ですが、☆3つなのでしかたありません。

2017-03-11 21:18:16
あきやま🍠 @akiyama924

それぞれの選択肢の意図について解説します。1番目は7%と低かったので何をもって集められた都道府県なのか伝わっていないのかもしれません。 都道府県にはJIS X 0401で、コードが割り当てられています。北海道が、01で沖縄県が47という具合です。 それの末尾1を集めたものでした。

2017-03-11 21:25:09
あきやま🍠 @akiyama924

2番目の意図は都と道と府と県で一つずつ人口が多い都道府県を集めたものです。3番目は北海道、本州、四国、九州の代表値です。そして4番目は都道府県コードの先頭と末尾と間からです。間だとしては4文字を選びました。神奈川県の他には和歌山県と鹿児島県が4文字ですね。2文字はありません。

2017-03-11 21:30:19
あきやま🍠 @akiyama924

さて、問題に『同値分割法によって求めた』とありますが、これはミスリードです。 同値分割法では47すべてが別々の同値クラスです。問題2で確認した通りです。

2017-03-11 21:33:24
あきやま🍠 @akiyama924

正しくは『同値分割法によって沢山の同値クラスが出たときに求めた』です。 そんな時には、そのままでは大変な数のテストになりますので同値分割法が使えるように開発者に対して設計の注文をつける必要があります。

2017-03-11 21:36:14
あきやま🍠 @akiyama924

XDDP の清水吉男さんは「どんなに選択肢が多くなったとしても4つのテストで(選択肢のテストを)終わらせる」と言っています。書籍にもあるかも。 まだ、面識がなかった頃に「それは具体的にどうやるのですか?」とメールで問い合わせたことがあります。考えても分からなかったから。

2017-03-11 21:44:23
あきやま🍠 @akiyama924

そしたらその日の真夜中に返信が来ました。私が気付いたのは翌日のことですが。(笑) で、細かい話は置いておくと、やはり設計のやり方に注文をつける方法でした。 「4回のテストで済ますために、こういう造りにしてくれよ」と。

2017-03-11 21:47:35
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