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大臣の発言を記録したもの
文脈の確認にご利用ください。「がん」発言そのものがないぞ、とのご指摘をいただいたので、追加しました。

「がん」発言の動画/大臣「学芸員の連中一掃しないと」発言撤回|MBS 関西のニュース mbs.jp/news/kansai/20…
2017-04-17 21:37:48
山本幸三地方創生担当相は大津市での講演後、観光やインバウンド(訪日外国人)による地方創生に関する質疑で、「一番のがんは文化学芸員だ。観光マインドが全く無く、一掃しないとだめだ」と述べました。(賢)フルバージョンは→goo.gl/xEAGHL pic.twitter.com/LNm3YsHYfY
2017-04-16 22:18:51
これか。「大英博物館の中の壁を取っ払って、真ん中に人が集まるところをつくって、そこからいろんな部門に行くというように全部やり替えました。そのときに一番抵抗したのが学芸員でありまして(略)観光マインドがない学芸員は全部首にしたという」 kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangii…
2017-04-16 22:33:12
「大英博物館の中の壁を取っ払って、真ん中に人が集まるところをつくって、そこからいろんな部門に行くというように全部やり替えました」というのは、ノーマン・フォスターによるグレート・コートのことだと思うのですが、これは、オリンピック開催決定の4年前の2001年に完成しています。 twitter.com/kmzwhrs/status…
2017-04-16 23:15:26
この大改装が行われたのは、1997年までそこにあった大英図書館がセントパンクラスの新館に移ったからで、オリンピックのためではないですよね。
2017-04-16 23:20:20加治屋健司さんが調べられました。

「観光マインドがない学芸員は全部首にした」事実があったかは分かりません。ロンドンオリンピックの文化プログラムを含むイギリスの文化政策については研究が進んでいるので、明日調べてみます。
2017-04-16 23:43:49
大英博物館で「観光マインドがない学芸員は全部首」は本当にあったのか? 東京大学の加治屋健司(@kenji_kajiya)准教授による検証 mobile.twitter.com/i/moments/8537…
2017-04-17 19:16:12ただし、大臣が意味を取り違えているとの指摘も

さてはこの大臣半可にデービッド・アトキンソンの著作を読んだな。逆に学芸員の力なくば観光振興も何もないのに。 twitter.com/nilvadipine/st…
2017-04-16 20:56:36
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170416-… この記事で、「学芸員はがん」、「学芸員だけの文化財ではない」、「観光マインドを持って観光客に説明することを理解してもらわないと困る」と述べた山本大臣の考えは、ほぼ間違いなく大臣のオリジナルではない。(連続します。1/10)
2017-04-16 23:03:15
この山本大臣の発言は、デービッド・アトキンソン氏の考えをベースとしたものであろう。 氏の経歴については略すが、氏は「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議ワーキンググループ」において有識者として出席し、恐らく下記のような意見を述べている。2/10 pic.twitter.com/7PLQduTJOJ
2017-04-16 23:05:02

また、氏の著作『新・観光立国論』には、以下のような見出しが並ぶ。 もっと文化財を活用すべき もっと「稼ぐ」ことを意識せよ 「稼ぐ文化財」というスタイル (外国の有名博物館が改装した際に抵抗した学芸員を全員クビにしたという記述はない)。 3/10
2017-04-16 23:05:42
デービッド・アトキンソン氏は文化財で金儲けを考える人か。『新・観光立国論』には以下のような見出しもある。 文化財には説明と展示が不可欠 ガイドの重要性 ガイドの有料化 問題は発信力でなく文化財の魅力 つまり、文化財の魅力を伝えることこそが稼ぐ力になると述べている。4/10
2017-04-16 23:06:20
更には、 「「神社仏閣という歴史的資産」をしっかりと整備すること。つまり、文化財を整備する」 「なぜそこに建てたのか、なぜそのような形になったのかということをわかりやすく、かつ面白く来館者に説明する」 「「説明」が必要だが、外国人向けの「説明」がされていない」など。 5/10
2017-04-16 23:06:49
これによれば、氏は、文化財を活かすにはその文化財の詳細かつ丁寧な説明、現状の貧弱な保存状況を解消する整備、空っぽの部屋だけでなく、中に納める展示物、伝統芸能の充実もまた求めている。 これらは学芸員の知識をフルに活かすことが求められる仕事であり、観光マインドは必要ない。 6/10
2017-04-16 23:07:51
これではデービッド・アトキンソン氏の最終的な主張と山本大臣の発言はまるで逆である。山本大臣が別の手段から、またはまったく独自にこのアイデアを思いついた可能性はあるが、会議の有識者として呼ばれたデービッド・アトキンソン氏の影響を受けていないはずはない。 7/10
2017-04-16 23:08:25
なぜこうなったか。ひとつ思い当たるのは明日の日本を支える観光ビジョン構想会議(以下会議)と山本幸三氏の大臣就任のそれぞれの日付である。山本大臣の就任は2016年8月、2回行われた会議の第2回開催日は2016年3月。大臣はどちらの会議にも出席していない。 8/10 pic.twitter.com/x3ckJgpRih
2017-04-16 23:09:51

会議の概要は以下の通り。これでは、説明、展示、整備の充実については学びようがない。この議事録、人伝えに聞いた話から、山本大臣は活用を保存より重視すべきと考えるようになったのではないか。学芸員をクビにした外国の博物館についてはどこから情報を得たのか不明だが。 9/10 pic.twitter.com/yTfS3xBI4w
2017-04-16 23:10:51

ここまで事情を推し測っても、主張を完全に逆の意味に取ることは山本大臣の信じがたいエラーである。例え不勉強なだけであっても、アトキンソン氏による以下のプレゼンテーションの意味を学芸員がガンであると見誤ることはあり得ない。山本大臣には自らの不見識への一定の責任がある。以上 10/10 pic.twitter.com/OGDN4G8KwB
2017-04-16 23:12:25
発言を受けての反応

1949年に法隆寺金堂が火災になり壁画が失われたことをきっかけに、文化財保護法が出来た。 こういうごく基本的なことは、山本幸三地方創生大臣だって流石に知ってるよな。
2017-04-16 23:21:23
文化財指定を受けた建物で火を使うことはある。だが、それには大変な手間がかかる。予算を増額しないでたんに一律に火気を解禁すれば大変なことになるだろう。火が使えないのは人手かノウハウか予算がないからだろう。対策は学芸員を変えることではなく、人手かノウハウか予算をつけることである。
2017-04-16 23:23:47