3-2 しかし、プルサーマル炉心では、Pu-241 及び Pu-238 が 運転開始時から、ほぼ 12% および 1.8% と ほぼ 飽和状態にあると 見なせるが、その量は、プルサーマル炉心に 特有の 非常に 大きな 値に なっており、その 影響について 簡単に 考察する。
2013-07-31 13:42:13(a) 詳細を 単純化するために、事故後 2年を 経過した 現在、fission product として 代表的な 放射能である 半減期 約 30年の Cs-137 と Sr-90 の 放射線量との 比較をしながら 述べる。
2013-07-31 13:45:12(b) この 4種類の 放射能が 現在 どのくらいあるか、それの 放射能が 有している 毒性は どの程度か、将来 どのような 問題があるか などについて 評価結果を 次表に 示す。
2013-07-31 13:48:20海老沢さん : 通常の ウラン炉心では Cs-137、Sr-90 が ほとんど メインで 9割方、10年後になると MT (メータートン) 当たりの GW (ギガワット) でいうと 900、50年後には 300、100年後で 100、500年後で ゼロという オーダーです。
2013-07-31 22:18:31海老沢さん : MOX 燃料の中で アルファ放射体の Pu-239 、これは 半減期が 2万4000年、量は 多いけど (崩壊熱の 減衰に 関しては) 問題にならない、問題になるのは Pu-241 です。
2013-07-31 22:22:24海老沢さん : 12% 含まれる Pu-241 ですが、それが 14年で ベータ崩壊し、 Am-241 (アメリシウム) に どんどん 変わっていく。
2013-07-31 22:25:18海老沢さん : 最初、10年後には Pu-238 が メイン、Am-241 は 半分にも 満たないくらい、ところが 50年後になると Am-241 と Pu-238 が 半々、100年後には Am-241 が メインになり、500年後 残ってるのは Am-241 だけに。
2013-07-31 22:29:44海老沢さん : Pu-238 は 半減期が 80年くらい、Am-241 は 430年ですから、500年では 半分にしかならない。
2013-07-31 22:31:29海老沢さん : 福島第一の 3号炉は 1/3 MOX ですから、だいたい 50年後から fission product で メイン、発熱量から いっても メインになる。
2013-07-31 22:34:45海老沢さん : たとえば 地上で 汚染されたとき、Cs、Sr と Am、Pu は 同じなのかと いうと、それは 違うんです、(Cs、Sr は) アルファ放射体の中で、それほど 半減期も ないですから。
2013-07-31 22:40:40海老沢さん : 発熱量は ほとんど 同じ、アルファ放射体で、ベータ線の エネルギーが 高く 両方とも 4ミリオン ? くらい ある、エネルギーとしては あまり 違わない。
2013-07-31 22:52:10海老沢さん : しかし IAEA の Equivalent Factor では、Am で Cs の 200倍、Pu では 250倍、同じ 発熱量の ものが 環境に 漏れたら、さらに 200倍という オーダーが かかってくるわけです。
2013-07-31 22:57:32海老沢さん : ステンレスが 塩水で 錆びてきて、50年、100年後には 格納容器 自体も 崩壊してしまう、そうすると どうしようも ない。
2013-07-31 23:07:00