「ラノベは小説ではない」と寿司の話

安眠練炭 @aNmiNreNtaN

「ラノベは小説ではない」的な発言を見かけるたびに私は「回転寿司屋のハンバーグ寿司やカツ寿司は寿司ではない」と言った人を思い出します。酢飯に魚介類が載っているものだけを寿司だと思っているようだったので、昔から鮒寿司やめはり寿司があったことを指摘し、偏狭を諌めたのですが、それに反論。

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「件の発言は前段にスーパーのパック寿司の話があり、続いて回転寿司屋の話題へと移っている。文脈から、握り寿司に限定した話であるのは明らかなのに、鮒寿司などを持ち出すのは失当」との反論なのですが、スーパーこパック寿司にだって稲荷やカッパ巻きくらいはあるでしょう。どちらも魚介類無関係。

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要するに、最初の「回転寿司のハンバーグ寿司などは寿司ではない」は寿司のカテゴリーにハンバーグ寿司が含まれないという、集合の包含関係の主張ではなく、単に自分にとって価値が劣ると思われるものを貶すだけの意味しかないのですが、指摘されて言い訳にならない言い訳をしたということです。

安眠練炭 @aNmiNreNtaN

人には食べ物の好みがあり、ハンバーグ寿司やカツ寿司が嫌いな人もいるでしょう。嫌いなら食べなくても何も問題はありません。ことさら「寿司ではない」などと無理筋の主張をしなくてもいいのです。それをやってしまうからツッコミが入るわけで、文脈云々で逃げるのは如何なものかと。

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もし、ハンバーグ寿司やカツ寿司が他の寿司より劣ったものだと思い、それを他人に訴えようとするなら、どのように劣っているのかを示す根拠が必要になります。酢飯の上に魚介類、というようなステロタイプを挙げればよし、とは安直すぎます。せめて「美味しんぼ」くらいの蘊蓄が必要でしょう。

安眠練炭 @aNmiNreNtaN

翻ってラノベの話。最近のラノベをほとんど読まなくなった私が言うことでもありませんが、「ラノベは小説ではない」と主張している人は、いったいどのくらい幅広く小説を読んでいるのでしょう？ 鮒寿司やめはり寿司を知らずに「酢飯の上に魚介類」などと思い込む愚を犯してはいないでしょうか？

安眠練炭 @aNmiNreNtaN

ラノベは会話文を多用する傾向がありますが、世の中には会話文だけで構成された非ラノベでもありますし、それらは必ずしも実験小説というわけでもなければ前衛小説というわけでもない、普通の小説です。会話文を多用するからラノベは普通の小説ではないとは言えません。イラストの多用も同様。

安眠練炭 @aNmiNreNtaN

「わけのわからない実験小説のことなど考えていない。最初から普通の小説に限定して、ラノベは小説ではないと言っているのだ」というような見苦しい言い訳をする前に、自分が稲荷やカッパ巻きを見落としていないか、もう一度落ち着いて考えてみたほうがいいのではないかと、老婆心ながら思います。