編集部イチオシ

方法論より、アドバイスより、労り

よかれと思ってアドバイスしても空回りする。そんなときは「頑張れ」ではなく労りの言葉の方が劇的に改善することがある。
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shinshinohara @ShinShinohara

嫁さんは子どもの接し方が実にうまいのだが、一時期、もう少しこうした方が…と偉そうに思う時期があった。それを伝えると「分かってる。でもうまくいかないの。」 後日、伝え方を変えてみたが「分かってるの。でもどうしてもできないの。」泣かせてしまった。これではいけない。でもどうしたら。

2017-04-23 10:27:52
shinshinohara @ShinShinohara

私に言われるまでもなく、嫁さんがひどく悩んでいることが分かった。私は素直に「君はすごいよ。よく頑張ってるよ。僕には無理なほど。本当に、ありがとう。」 翌日から、嫁さんの子どもの接し方が変わり、実に上手に戻っていた。私は反省した。何を偉そうにアドバイスしようとしたのだろう?

2017-04-23 10:31:22
shinshinohara @ShinShinohara

嫁さんはすでに必死だったのだ。どうすべきかも分かってたが、体力の限界で気持ちがついていかず、悪循環に陥っていた。私の要らぬアドバイスは単に嫁さんを追い詰め、責めるものにしかなっていなかった。私が嫁さんから余裕を奪っていたのだ。

2017-04-23 10:33:44
shinshinohara @ShinShinohara

嫁さんが後で教えてくれた。「頑張ってる、って言ってくれたでしょ。私、何でもっと頑張れないのと自分を責めていたんだけど、その言葉で、そうか、私頑張ってるよね、これ以上無理ってとこまで頑張ってたんだよね、と思えるようになった。」

2017-04-23 10:35:43
shinshinohara @ShinShinohara

嫁さんは体力気力の「余裕」を作らなければ、頑是ない子どもに対応する余裕を持てなくなると気づき、「ごめん、家事の手を抜かせてもらうね。散らかったままかもしれないけど、子どもと接する余裕を優先させて。」あー、ますます申し訳ない。本当に頑張ってたんだね、気づかなくてゴメン。

2017-04-23 10:38:33
shinshinohara @ShinShinohara

ありきたりのことを言うようだが、子育ては本当に思うようにいかない。家事がたまっているのに昼寝してくれない、少し座りたいのに立ち抱っこし続けろと泣き叫ぶ、昼寝もできす、茶をすする余裕もない。そんなハードな中で家事も完璧になんて、疲弊して当然。余裕を失ってしまう。

2017-04-23 10:40:34
shinshinohara @ShinShinohara

子育てで重要なのは、当たり前だが子育て。家事は子育てを行うための手段であって、重要性は低い。子どものグズリを笑顔で受けとめる「余裕」の方が家事より大事。嫁さんはそれに自分に気づき、私にきちんと言葉で伝え、実践した。実に舌を巻く。真の賢さとはこういうのを言うのだろう。

2017-04-23 10:43:40
shinshinohara @ShinShinohara

私にできることは、嫁さんに「君はすでにもう、よく頑張ってる。これ以上頑張りようがないくらいに。」と事実を伝えるだけだった。しかし、男親ができること、しなければならないことは、声だけであっても嫁さんの応援団になることであり、その頑張りを承認することだと気づいた。

2017-04-23 10:46:54
shinshinohara @ShinShinohara

子どもは分かりやすい。母親の精神が安定していればものすごく安定する。ちょっとでも不安定になれば不安定になる。男親ができるのは、子供への接し方を偉そうにアドバイスすることではなく、母親の心を健やかに保つにはどうしたらよいのか、ということ。ああ、知らんかったな。

2017-04-23 10:48:59
shinshinohara @ShinShinohara

百の方法論よりも、千のアドバイスよりも、労りの言葉がたったひとつ紡がれるだけで、事態が好転することがあることを知った。他人から言われて「頑張ってる」と思えたとき、初めて「頑張りを少し減らして、力こぶの入れどころを変えてみよう」という余裕が生まれるのだ。

2017-04-23 11:10:59