「国語科」が「英語科」をむしばんでいく

4
uroak_miku @Uroak_Miku

「都立高校の英語がどうしても読めない」をトゥギャりました。 togetter.com/li/1103907

2017-04-24 09:15:45
uroak_miku @Uroak_Miku

2)試験問題すべての論評は後日行うとして、思ったことを述べてみます。

2017-04-24 09:18:48
uroak_miku @Uroak_Miku

3)昨年度の都立高校入試の英語を拝見した覚えがあります。ほぼ正確でした。というかそう記憶しています。私の記憶違いだったのでしょうか、今年度の英語問題はもはや英語とよべない代物で本当に驚きました。

2017-04-24 09:20:37
uroak_miku @Uroak_Miku

4)昨年、私の地元の公立高校入試から英語の問題を分析したことがあります。英語のふりをした日本語でした。日本語の台本を直訳して問題文にしていて、それを受験生たちは脳内で日本語に戻して解読し、回答を日本語で考えて英語に置き換える…そういうプロセスで解かされる問題だとすぐ気づきました。

2017-04-24 09:24:33
uroak_miku @Uroak_Miku

5) 日本語で試験問題を作る→英語に直訳する→試験として提示する→受験生が読む→日本語に解読する→日本語で回答を作成する→英語に置き換える→解答用紙に書き込む… これではただの暗号解読ゲームです。

2017-04-24 09:26:38
uroak_miku @Uroak_Miku

6)中学の三年間で習う英語がまさにそういうプロセスで生まれ、消費されているわけですが、高校入試も全く同じプロセスで作成され、回答されていることに、今更とはいえ思い知らされて衝撃を受けました。

2017-04-24 09:29:55
uroak_miku @Uroak_Miku

7)英語教育を小学校に前倒しするのですよね今後さらに。英語に対応できる国民を育てないと国が本当に危ないという切迫感が、今度の学習指導要領にはあります。

2017-04-24 09:31:18
uroak_miku @Uroak_Miku

8)それなのに学校の先生に向かっていきなり「OK」(しょうがないな)と言い放つような教科書を検定で通したり、全国の教育委員会がでたらめな高校入試問題をまき散らしているのをとがめなかったりと、いったいどうなっているのですかこの国は! pic.twitter.com/E5rrQWfEDc

2017-04-24 09:34:08
拡大
uroak_miku @Uroak_Miku

9)高校入試の英語はでたらめなのに、その3年後に受けることになるセンター試験の英語は、いちおうまともです。toshin.com/center/q/eigo.… ネイティヴの小四ぐらいかな。もっとも、日本の受験生はこれが「読める」けれど「書けない」から小四にも劣るのが実態ですが。

2017-04-24 09:38:52
uroak_miku @Uroak_Miku

10)中学の三年間で、実態は日本語スクリプトの直訳英語とわかっていながらとにかく英単語と英文法の基本を生徒の頭に押し込んで、高校の三年間で日本語スクリプトからの離脱を図り、センター試験でいちおうもっともな英語と出会う…これが中高6年間の学校英語の裏カリキュラムのようです。

2017-04-24 09:41:27
uroak_miku @Uroak_Miku

11)高校入試の英語は、本当の英語ではありません。中学の教室空間でしか通じないエイゴの延長にあります。大学入試でようやく English になる。生徒が6年がかりでようやく English を読めるところまで育つわけです。

2017-04-24 09:44:49
uroak_miku @Uroak_Miku

12)しかし「書く」ことができない!「私は柔道部に入っています」を英訳しろといわれるとほとんどの大学生が「I'm entering Judo club.」と作文する。「I'm in the Judo club.」(私は柔道部にいます)と言える(書ける)子は皆無です。

2017-04-24 09:46:37
uroak_miku @Uroak_Miku

13)卒業後、仕事の関係で英語ネイティヴと直接間接にコミュニケーションしないといけなくなると、改めて英語を学びなおす。しかし学校英語では使えないので、駅前留学とかのいわゆるネイティヴ英語をうたった英語産業に金を費やす。

2017-04-24 09:48:41
uroak_miku @Uroak_Miku

14)前にも指摘したことですが改めて指摘します。学校英語ならびに受験英語は本当の English ではありません。しかしそんな代物を国が税金を使って回している。これでおかしな風に矯正されてしまった私たちは、今度はネイティヴ英語産業にすがって再矯正される。

2017-04-24 09:50:58
uroak_miku @Uroak_Miku

15)国のばかばかしい教育システムの「おかげ」で、ネイティヴ英語産業が回っているというこの醜態!

2017-04-24 09:51:51
uroak_miku @Uroak_Miku

16)「学校で習ったその英語ではあきまへん」系の教材はたくさんあって、自分も図書館でどっさり拝見しました。とてもためになりました。しかし欺瞞も感じました。「学校英語あきまへん」は正論だけど、実際に学校英語にそまったひとがどっさりいるからこその正論だから。

2017-04-24 09:53:38
uroak_miku @Uroak_Miku

17)「虫歯にならないよう気を付けましょう」と歯医者がアピールするのは自己矛盾です。虫歯がもし撲滅されたら歯科医という産業が消えてしまうのだから。

2017-04-24 09:54:41
uroak_miku @Uroak_Miku

18)虫歯を患うひとがどうしてこんなに多いのか、そして歯科産業がどう利潤をあげているのか。別に歯医者さんを偽善者呼ばわりしているのではありません。純粋に産業構造として興味があるのです。

2017-04-24 09:58:18
uroak_miku @Uroak_Miku

19)そしていろいろな思考の末に、結論らしきものが見えてきました。明治日本に鍵があると。そして「日本語」と「国語」の葛藤が関係しているのだと。

2017-04-24 09:59:38
uroak_miku @Uroak_Miku

20)「戦前昭和」と「戦後昭和」の葛藤といいかえてもいいでしょう。

2017-04-24 10:00:14
uroak_miku @Uroak_Miku

21)このテーマは別の場所でじっくり論じるつもりです。もうひとつ気になることがあります。

2017-04-24 10:00:57
uroak_miku @Uroak_Miku

22)学校英語に染まってしまったひと向きに「学校英語あきまへん」と啖呵をきる論や教材はいくらでもあるけれど、これから染まるひと、染まりつつあるひと向けに同種のものが見当たらないのです。

2017-04-24 10:02:16
uroak_miku @Uroak_Miku

23)学校英語をネイティヴ視点から軽やかに批判した古典としては『日本人の英語』(マーク・ピーターセン、岩波新書)があります。「I ate a chicken.」だと「鶏を一匹むさぼり食った」になるから「I ate chicken.」にしろ等、冠詞ニュアンスの解説が秀逸でした。

2017-04-24 10:04:25
uroak_miku @Uroak_Miku

24)けれどもこの本もやはり大卒レベルの方向けの書き方なんですね。中学生の子にはさすがに難しすぎる。今の「I ate a chicken.」は中学レベルの英語ですがあの解説のしかたでは中学生にはピンとこない。

2017-04-24 10:06:08
uroak_miku @Uroak_Miku

25)「ブラック企業に気を付けろ!」と訴える場合、訴える相手はやはり学生ですよね。これから社会に出る若いひとたち。「学校英語に気を付けろ!」と訴えるのなら、これから学校英語に染まるひとたちに訴えてしかるべきだと考えます。

2017-04-24 10:07:45