ヒグマの研究者から教わったヒグマ対策の話 ~ バイタルゾーンとドーナツ化現象 ~
ヒグマ研究者に伺った話(その1) ~ ヒグマを撃つ時に狙うべき場所 ~
先日、ヒグマ研究者の方から「ヒグマは体の大きさに比べてバイタルゾーンがすごく狭いので、正しい場所を知って、良く狙って撃たないといけない」と教えられた時に見せていただいた画像。確かに体の大きさの割に肺がすごく小さいという印象がある。 huntingbc.ca/photos/data/50…
2017-04-24 12:16:41特に衝撃的だったのがこちらの画像。正面で立っている時に狙える場所がものすごく狭い。胸と肩の周りの分厚い筋肉が邪魔をしているせいらしい。横を向いた時の狙い所が広いのは背骨を含んでいるからだが、バイタルゾーン狙いだともっと狭いとのこと。 s-media-cache-ak0.pinimg.com/originals/80/5…
2017-04-24 12:19:04その方によれば、「ヒグマを撃って反撃されたという話は、大抵バイタルを外した時に起きる。ヒグマも生き物なので、バイタルに当てれば倒せる。過度に恐れる必要はないが、体の構造に関する正しい知識と射撃技術がなければ倒せないことを肝に銘じるべき」とのこと。話を伺ってとても勉強になった。
2017-04-24 12:20:05ヒグマ研究者に伺った話(その2) ~ ヒグマ生息域のドーナツ化現象 ~
もう1つ、ヒグマの管理に関する興味深い話を聞いた。農地等にヒグマが誘引される状況を改善しないままに加害個体を駆除し続けている地域では、奥山のヒグマまで農地周辺に現れて駆除されることで、地域個体群そのものの衰退が起こっていることが明らかになったという研究結果があるとのこと。
2017-04-24 13:46:43捕獲数が増加してしても農作物への被害が増加しているのは、クマの個体数が増えているからではなく、奥山の森林にいるはずのクマが農地周辺に生活圏を移す「ヒグマ生息域のドーナツ化現象」が起こっているせいで、それを周辺部で捕殺し続ければ、ドーナツそのものが消滅してしまうという怖い話。
2017-04-24 13:50:51駆除個体の中で、本来警戒心が強いはずのオス成獣の割合が高くなってくることが、この生息域のドーナツ化現象が起こっている目安になるそうである。これを防ぐには、人間の周りからクマにとって魅力的な誘引要因を排除した上で、クマが人間を警戒するような条件を維持する必要があるとのことだった。
2017-04-24 13:56:24そうは言っても、北海道の農村地帯のように、人口密度が低く、農業の機械化によって農地周辺での人間活動そのものが減少している地域では、クマが農地に依存することを防ぐのは難しいのが現実である。捕殺を中心としたヒグマ対策よりも、電気柵等による防除の体制を強化する必要があるという話だった。
2017-04-24 14:00:40少し言葉が足りなかった。捕殺が必要ないということではない。防除対策を確立した上で、それでも被害を出すような問題個体は特定して捕殺する必要はある。地域のヒグマの管理を捕獲数で考える「個体数管理」から、問題個体の特定と排除という「個体管理」へ考え方を変える必要があるとのことだった。
2017-04-24 14:13:35<ヒグマを撃つ時に狙うべき場所>への反応ツイート
@nyagnya これは私の見解ですが、頭は的が小さい上に動きやすいので、シカ猟などでも私は狙いません。それとヒグマの頭蓋骨は額が狭く後傾もキツイので、正面から額に弾が当たっても弾かれる可能性が高いそうです。当たりどころが悪ければ致命傷になりませんので、頭は避けたほうがいいと思います。
2017-04-24 12:54:55@nyagnya @r_kikyoya 横からは肋三枚、正面からは、立ち上がるの待って喉元狙えと。僕が獲った羆は二頭とも肋三枚で即倒でした。ちゃんと当たれば、鹿より矢に弱い印象です
2017-04-24 12:57:26ヒグマのバイタルゾーンの画像を探していた時に「弓矢でヒグマ猟をする時狙いべきポイント」を解説したサイトを見つけた。内容はすごく勉強になるのだが、「ヒグマを弓矢でっ!?」という驚きを禁じ得ない。 outdoors.stackexchange.com/questions/1113…
2017-04-24 13:00:11@r_kikyoya この画像初めて見ましたー。こんなんがあるんですね。即倒を目指してないのかな?真ん中の立ってるやつとか、正中でも下腹部じゃ反撃される気が…。1発で即倒を目指すならもっと標的範囲は狭くなるでしょうね………って、クマ撃ったことないくせに偉そうなこと言えませんが(^_^;)
2017-04-24 23:03:03@tknw この画像、私も初めて見ました。その研究者の方にスマホで「こんなの見たことある?」って見せられた画像のオリジナルを自分で探して見つけました。確かに立っているクマの狙撃エリアは下半身まで伸びていますね。どの位置でも脊椎を損傷できれば、下半身は動かせなくなるという考え方かもしれません。
2017-04-24 23:17:13@tknw でも、背骨のすぐ横を弾が貫通した場合、どれだけ脊椎が損傷するのか分からないですよね。その研究者の方からも、あくまでバイタルゾーンを狙うように言われましたので、背骨については意識しない方がいいと私は考えています。教えてくださったのは、道北と道南をフィールドにされていたあの方です。
2017-04-24 23:26:06@r_kikyoya ですねぇ…脊椎に当たらなければ惨事ですし、脊椎狙撃できる腕があるならわざわざ脊椎狙う必要性無いですし、どっちにしても最初からバイタル狙った方が良いでしょうね〜
2017-04-24 23:44:22結びにかえて ~ヒグマ管理を担う人材育成について~
狩猟者同士の情報共有のつもりでつぶやいた、ヒグマのバイタルゾーンに関する情報が意外な方面で反響を読んでいることに戸惑っている。そもそもこの話題が出たのは、ヒグマの管理に関わる人材の育成を今後どう進めるかという話題がきっかけだった。
2017-04-24 16:46:42