#東北でよかった　”政治家を批判したい方は離れて下さい”

どうも、半藤礼二です。

今回も漫画のまとめではないんですが、ご了承ください。

先日乙武洋匡さんがこんな記事を書かれていました。

その中にあるインタビューをいくつか抜粋します。

Andrewさん
「テロと言ったって、亡くなったのは1人だけだろう（実際には5人）。みんな大げさなんだよ。ちっとも怖くない。第二次世界大戦の頃は毎晩のように空爆があり、何千人も亡くなってるわけだから」

Jelleさん
「私が育った地域はすごく荒れていて、暴力や殺人も日常的だったので、テロで数人が死んだと言っても特別には……。うちの町のそういう事件はニュースにならないわけだし」
「ありがたいことに自分は多様な人種、多様な宗教を持つ人々が通う学校で育つことができたので、異なるバックグラウンドの人と友人として、人間としてかかわってきたつもりです。宗教というフィルターを通して人を見ることはありませんね」
「ただ……慣れていないと、不安な気持ちを抱く人もいるかもしれません。たとえば電車に乗っていても、ムスリムがいると、わざわざ遠くの席に移動する人を見かけます」

Trinaさん
「ブリュッセルやパリでもテロは起きていたし、いつロンドンで起こってもおかしくない状況だったのよ。そういう意味で、私たちはテロと共生していかなければならないんじゃないかしら」
「多くの地域では、やはり『多様性がある』と言えると思う。でも、郊外のほうに行くと、移民に対しては否定的な考えを持つ人も少なくない現実がある」
「私自身、ムスリムの知り合いはいないけど、まわりにはムスリムの人々と仲良くやってる友人もいるんじゃないかしら」

Sriyaさん
「もちろん不安はあるけど、移動の際なども自分たちが巻き込まれないように注意して行動するしかないと思うんです」
「うーん……ロンドンの中心部は多様性があると思いますけど、地方のほうに行くとまだまだ白人文化で、私たちのような移民に対しても差別的な態度を取る人が少なくないんです。閉鎖的というか。そこは、今回のアメリカ大統領選の結果とも似ているのかな。だから、私は中心部で暮らすことを選んだんです」

Paulさん
「このEalingは、特に多様性がある地域だと思うよ。というのも、第二次世界大戦を経て、ポーランドを中心に多くの東欧の人々がこの町に移り住んできたんだ。あと、日本人もわずかに住んでいる。彼らに対する差別なんて存在しないね」

Nigelさん
「まあ、ポーランド系移民は私たちと同じ白人だから、他の人種と比べて少し有利なのかもしれないね。ただ、同じ白人に見えても、いざ話をしてみると、その言語で違いがわかる。そういう意味では、いくら差別がないとはいえ、言語ができないと地域社会に溶け込むことは難しいかもしれないね。ほら、どうしても同じ言語の者同士が固まって、壁をつくってしまうから」

……ん？Nigelさんのインタビュー、『私たち』を『佐賀県民』に、『ポーランド系移民』を『福岡県民』に、白人を『九州人』に変えて見ると……と、思ったんですが、それはまた別の機会に。

Syedさん
「イスラム教では、人類は平等だと教えられている。テロリストは人間じゃない。彼らの思想は、とても宗教とは言えない」
「だから怖い」

Sheenaさん
「今回のテロでも、確かに被害者が出た。だけど、“被害者”ならもっといるはずよ。シリアやバングラデシュなど、他の国ではもっと多くの人が亡くなっている。そういう不満や苦しみが存在するから、テロリストって生まれるわけでしょ」
「昔のほうがマシだった気もする。昔は差別がなかったとは言わないけど、表立って行われることはなかった。それが、いまは公共の場でも特定の人種や宗教に対するヘイトスピーチを耳にするようになって……。経済格差があるような地域では、特にひどい」

Syrihahさん
「イスラム教は殺人を犯すためにあるのではなく、多様な人を受け入れ、愛するためにあるはずです。過激派のやっていることは間違いです。ただ自分たちのパワーを証明したいだけ」
「差別は……あります。私自身、街中でカバンの中に爆弾が入っているんじゃないかと疑われたこともありますし」
「ムスリムというだけで、電車で私から席を遠ざける人もいれば、ヒジャブ（頭にかぶる布）を引っ張ってくる人もいます。次に何をされるのかと思うと、怖くてここ（Stratford）を出ることができません。子どもは中心部のほうで働いているので、毎日心配で……」
「私たちムスリムだって、白人を差別することは簡単です。彼らは酒ばかり飲んで酔っぱらい、抑制の効かない暴力を振るって……。それこそ危険です。でも、そんなことを言い出したらキリがない。共生社会が成り立たなくなってしまう。だからこそ、ここではお互いに信頼すること、尊重することが大切なんです」

……いろいろな方の様々な意見がありますね。

ちなみに僕が初めに思ったのは……

先日辞任した今村復興担当大臣の「東北だったからまだよかった」という発言。
「感情論を抜きにすると東京で自身が起きていたらさらに多くの人が死んでいた可能性が高いのは否めない」という擁護意見もあるようですが、東北の皆さんにどう受け止められるかということを考えると失言だったと言わざるを得ないでしょう。

東北の皆さんに僕はアンケートをお願いしました。

佐賀県民として申し訳ない気持ちでした。

このアンケートの結果が出るまでにと思い、僕は各報道を見て今村復興担当大臣の後任の吉野復興担当大臣が福島で震災の被害に遭ったこと、福島にいたので岩手や宮城にも早期に訪問したいと言われていたことなどを知りました。

そして「報道ステーション」というニュース番組で「#東北でよかった」というタグを知りました。
その一部は東北の皆さんが「東北にはこんなにいい景色がある、こんなにおいしい食べ物がある、東北に住んでいて良かった」という気持ちを綴ったものだったのです。

僕は東北の皆さんの対応に対して拍手を送りつつ、アンケートの「その他」が0票だったことには首を傾げざるを得ませんでした。

いくらなんでもこのアンケートで「その他」がないのは…。もちろん僕のアンケートの取り方がまずかったせいなのかもしれませんけど…（汗）

そこで僕はこの後こう続けました。

…というわけで、ここから「#東北でよかった」をまとめていきます。