294Dh マルチバンドという名のとおり、音を低音、中音、高音、、のように分けて、それぞれにコンプレッサーやリミッターを用い、より高品位のハイレベル詰め込み(笑)を行う、マスタリングや音作りにしばしば用いられる。
2017-05-08 02:26:17294Eh やや手数の多い処理なので、低域、高域に2つに分解し、それぞれにコンプレッサなどの処理を行うと想定。バンド数が多い場合は同様の方法をさらに拡張すればよい・・。
2017-05-08 02:29:58294Fh 最終的には低域と高域の2つのトラックが並び、それぞれが相補(ミックスしたら完全に元通り)になっていればいい。あとは、それぞれにコンプレッサやリミッターを適用するだけ(その後MIX) pic.twitter.com/baaYzWuNY5
2017-05-08 02:33:262950h このようなトラックになるようにするには、どのようにスケジュールすればいいのか・・。まあ、パズルのようなもの。 最初に処理したいオリジナルトラックを読み込む。 2回読み込んでもよいし、1回読み込み、それをコピーしてもよい。 (注:ディザはOFFに設定しておくこと) pic.twitter.com/EK9LMhGcDE
2017-05-08 02:38:062952h まず下のトラックを低域のみにします。このようなフィルターをLPF(ロー・パス・フィルター)と呼びます。 最新のAudacityにはクラシックフィルターというのも追加されていますが、ここでは最新鋭のFFTフィルターを駆使します。 pic.twitter.com/tpBnIJMj26
2017-05-08 02:45:002953h 下のトラックを選択し⇒エフェクト⇒イコライゼーションで、下の画像のような操作パネルが表示。 約150Hz以下だけ通過させ、それ以上をカット。使用者は青い折れ線で要求し、緑の曲線が実現される・・
2017-05-08 02:50:522954h 正確に分離するには、正確に設定(要求)できるようにパネルを設定。 画面の設定上限が最大で0dBになるように、右側上のスライダーを下げきり、最小ができるだけ小さくなるよう、右側下スライダーを下げきる。 最大フィルター傾斜が得られるように、画面下のスライダーを最大に。
2017-05-08 02:54:302955h パラメータ(操作)はこの平面にポインターを打つことで設定。 まず約150Hz0dBあたりにポイントを打ち、次に200Hzあたりにポイントを打ち、画面下にドラッグ。150Hzのすぐ右、-120dBに持っていく(下画像参照)。 ものすごい特性のLPFが設定。
2017-05-08 02:58:462956h ピンとこないユーザーが多いと思いますが、Audacityのフィルター特性、天文学的なダイナミックス範囲をフルカバーし、しかも位相回転のない、アナログ時代には想像もつかないほどの超高性能。音作りに使う場合は、プラスマイナス20dBくらいの範囲に制限すると使いやすい。
2017-05-08 03:01:512957h 処理が終わると、このように。低域(主にドラムとベースのみ)に。 pic.twitter.com/HJXkWNunR3
2017-05-08 03:03:292958h この低域のみのトラックをコピーし、新たにトラックを作成。 pic.twitter.com/HCWRbSKIwV
2017-05-08 03:05:222959h 真ん中のトラックを選択し、エフェクト⇒上下を反転。 pic.twitter.com/eTHQ8kyQUi
2017-05-08 03:07:24295Ah 上のトラック(オリジナル)と2番目(反転した低域)を選択し、トラック⇒ミックスして作成 。 オリジナルから低域を差し引き、中高音域を作成。差し引きで作るので相補関係になっている(足しあわすと元通りになる)。 pic.twitter.com/UnIy2li3jC
2017-05-08 03:11:18295Bh このような結果に。 この2つのトラックをミックスすると、完全に元通りになる(相補)な、帯域分割。 あとはそれぞれにコンプレッサーやリミッター、低域にはAudacity特有の「レベラー」(矩形化)を用いることもできる。 pic.twitter.com/DhuXnBgZut
2017-05-08 03:14:14295Ch こんな手数の必要な面倒な方法ではなく、単純にオリジナルトラックを2つ用意し、それぞれにLPFとHPFを適用すればいいではないか・・。残念ながらその方法では、相補性は担保されません(つまり、ミックスした際に、元通りにならない・・。
2017-05-08 03:16:49295Dh アナログの昔から、帯域を分割するためのフィルター理論、各種の関数があり、様々な議論があるが、どれひとつとして、完全な相補性が得られるものはない。リンクワイツ・ライリー関数が唯一この点に着目。 いずれの関数も、クロス部分は-3dB、位相は90度シフトなのだが、
2017-05-08 03:20:28295Eh FFTフィルターでつくる、相補フィルターのクロスは-6dB、位相差なし、という仕様。誰かちゃんと理論書著すべき・・・。旧来のフィルター知識はあまり役に立たないかも。
2017-05-08 03:24:27295Fh 旧来フィルターのシミュレーションと比べ、そもそもが相補でもあるため、得られる結果は異次元の高品位。 あとは、それぞれのトラックに好みの処理を施し、ミックスするだけ、、だが、それぞれの処理の時間精度(処理レーテンシー)が正確かどうかはチェックする必要がある。
2017-05-08 03:27:122961h 手数が多く、面倒という方、Audacityにはチェインという機能がある。一連の操作手順をプログラムし、自動的に実行するシーケンサーのような機能だが、それについてはまた後日。チェインを活用すれば、バンド数が増えてもどうということはない。
2017-05-08 03:31:192962h 複数トラックの選択、ver,2.0.6以前のバージョンでは「Shift押しながらそれぞれのトラックをクリック」で、Ctrlを押しながら、、ではないので注意。
2017-05-08 03:34:382963h FFTフィルターにも、固有の問題点があるのですが、相補分離ではいくつに分割しても、再合成した時点で、その影響も完全に回避できます。 もっとも分割したそれぞれに対してコンプやリミッターなどを入れた時点で、もちろん元には戻らなくなるのですが、相補であること固有の利点は大。
2017-05-08 04:22:22