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【みちくさ分類学】福間健二 #k2fact168

道草しながら、見えるものや頭に浮かぶことを分類する。ふだんやっているのはそういうことのような気がした。5月6日から17日まで。休みなしの10日でやるのが最近はむずかしくなっています。 今回、音楽はやめて、かわりに、二日前にウェブ初公開となったぼくの長篇映画第一作『急にたどりついてしまう』の予告篇です。 https://www.youtube.com/watch?v=fXtLcCSboYQ&t=4s
アート 甲州街道 細部 佐々木さん 武蔵野台地 ゴミ置き場
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福間健二 @acasaazul
行儀よく花の前に立ち、今年もよく来てくれたと感謝しながら、思い出した課題をもう忘れている。要求しない。訴えない。ジャンプしない。遠慮なしの見つめる力と言いたいことは言う主義だったはずだが、いまは。この種類、甘みが出るまでに時間がかかる。(みちくさ分類学1)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
人間は二種類だなんていうのは聞き飽きましたね、と武蔵野台地をのんびり歩く人たち。懐かしい顔もあるのだが、声をかけそびれるうちにいつのまにか飲み込まれていく。その裂け目。そのむこう側とこちら側。どちらで勝負するか。決めないで、はじめたのだ。(みちくさ分類学2)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
甘みの出ない自分がそうして書いたものに絶望して。複雑な道をたどり、羊を見に行く。甲州街道の南側の、畑の多い区域。たぶん一匹しかいない国立市の羊。その孤独を慰めてくれる子どもたちを、見かけだけの老いて賢そうな顔で怖がらせている。でも、人気者。(みちくさ分類学3)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
狭い周囲だけ見ている目。そういう目に再発見されること。それを願うタンポポの茎を笛にして吹く。言いたいのは、夫婦だとは知らずに顔見知りになっていた二人の佐々木さんのこと。そうだ、感じさせる細部。努力して作ったものと努力では作れないものがある。(みちくさ分類学4)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
男性、彼の書くものにぼくは驚いてきた。女性とは、朝のゴミ置場で挨拶する。佐々木さんと佐々木さん。どこか似ている二人の、種類のちがうやさしさを思いながら迷い込んだ場所は、テーブルにお茶の用意がしてある。落ち着かない影とあまり揺れない影がある。(みちくさ分類学5)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
お茶、飲まなかった。ほうじ茶だったろうか。ほかにもいくつか、よく見ればわかることをわからないままにして裏の納屋に住む動物に会いに行く。いない。匂いは残っている。いなくてホッとしたと認めたくなくて歩く水辺のデッキ。その呼び方と構造に感心する。(みちくさ分類学6)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
死んだのか。連れ去られたのか。追いかけてくる「いない」が連鎖しないように目をつむると何日かたって黄色い傘、黄色いカッパ、黄色い長靴の小さな男の子たちがデッキの下の水を覗き込んでいる雨の朝だ。生きもの、魚や虫がいる。近くでカエルの声もする。(みちくさ分類学7)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
雨はやんでも曇り空。見抜かれているのは、好きになっても黙っていることだけじゃない。いつかの夜、虫たちに取り返しのつかないことをした。そもそもいろんな生物と生きていることに感謝の気持ちがない。本当に泣くのか。この地域限定の、泣きたい悪党たち。(みちくさ分類学8)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
怠け者。大事な宝物を守るためにそうなっているふりをした。きれいな日本語。朝の何を避けているのか。許可をもらうこと。危機にそなえるためじゃなくても。スクールゾーン。東京新聞とおにぎりを買ってコンビニから出てきた男を幼い「私たち」が追い抜いて。(みちくさ分類学9)#k2fact168
福間健二 @acasaazul
この季節だけの、きれいな日本語。そうじゃない日本語。日本語じゃなくてもいいもの。どれが甘いのかわからなくなって、ゴミ置き場のそばの花の前に戻る。男性の佐々木さんがやってくる。ぼくなら大丈夫。奥さんにしばらく会っていませんが、お元気ですか。(みちくさ分類学10)#k2fact168

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