原発知識の啓蒙  ~ 福島第1原発を材料に Part1

水素爆発後の福島第1原発1,3号機を材料に、 元物理学者の音楽家、伊東乾@itokenstein氏が原子力発電所に関する知識を啓蒙する メデイアに流れる情報がいかに不正確か 続きを読む
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Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

放射能は濃縮することで害を及ぼします。空気中に飛散するだけなら濃度は薄まって大した危険はないでしょう。それを吸引して、体のなかに備蓄・濃縮してしまうと、生命にも影響がでます。イソジンのうがい薬を飲み込むなど、放射性ヨウ素を体に溜めない工夫があります。専門家のアドヴァイスをご参考に

2011-03-12 11:05:12
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

「放射能漏れ」の基礎の基礎:外部に放射性物質が漏れるというとき、ただちに核燃料が漏れてるとは限りません。放射能というのは「インフルエンザ」と似たところがあり、核反応のそばにおいておくと普通の物質が放射性同位元素に一定の割合で変化します。金属を線源の傍に置いておくと放射活性化します

2011-03-12 11:36:17
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

軽水炉特有の事情は専門家に聞いて欲しいのですが、炉の中心的な核反応で出て来る高エネルギー電子(ベータ線)が、鉄などの周りの物質も放射性を持つ「同位元素」にします。発電所の正門で観測された「放射能」がどういう性質のものかは、調べてみないと判りませんがまず、核燃料ではないでしょう。

2011-03-12 11:41:07
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

放射能の基礎の基礎。タチの悪い放射能と、まだタチの悪くないのとがあります。「半減期」の長い放射性物質(核種)を体の中に入れることを、絶対的に回避してください。逆に瞬間的な放射線は、胸の写真をとるレントゲンのX線みたいに、私達が日頃浴び慣れているものもあります(放射線です)。要注意

2011-03-12 11:49:17
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

福島の原発は全部「沸騰水型軽水炉」という原子炉で核燃料は低濃縮ウラン、この低濃縮ウラン自体が福島の町に飛散したりはしていないと思います。原子核反応の途中で出て来る中性子や電子が周りの物質を放射活性化するはずですが、大半は半減期は短く、本当に要注意のものは限られていると思います。

2011-03-12 12:12:06
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

基礎の基礎:放射線はカベを突き抜けてきます。レントゲン線は人間の体をまっすぐ突き抜けるから体の中の写真が取れる。いま福島原発の格納容器弁付近の放射線が強いというのも、不測の事故という以前に透過してくる放射能が強いということで、想定外の事態に作業員の安全を検討しているのだと思います

2011-03-12 12:27:20
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

安全基準について。線量という言葉は「毎時」「毎秒」などの流量を言っているのが、多分報道ではぜんぜん理解されていないと思う。安全基準というのは毎時の被曝量とその積算の双方で考えます。医療用レントゲン線は瞬間的に当てるだけだから有用なのであって1分とか続けてあてたら大変な事になります

2011-03-12 13:42:07
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

通常の1000倍の放射線が出ているときは、そこで通常の1000分の1の時間でいつもの被曝量になってしまうということです。作業には時間がかかります。安全だ、危険だ、を安易に言うべきでなく、どの環境でどれくらいの作業時間で完了するか、きちんと積算安全確保しての業務命令が必要です。

2011-03-12 13:44:03
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

ウランは重い元素で、かつ燃料は固めてあるので、ヒロシマの黒い雨みたいなことにはならないと思いますが、想定外の状態、もし最悪の事態だとしてスリーマイル島やチェルノブイリとどう違うのかといわれたら、僕には答えはありません。ただ、放射性物質のある場所に近づかないが1の1は間違いないです

2011-03-12 20:25:00
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

まずBBC http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-12720219 ここに記されている範囲の情報は僕も見ています。整理されていてわかりやすいので、英語ですがご参照いただければとおもいます。

2011-03-12 20:36:13
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

原子炉の鋼鉄製の格納容器自体は爆発しておらず、格納容器と外の建屋のあいだで水素爆発がおきたもの、と発表がありました。納得がゆきます。

2011-03-12 20:43:55
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

15時29分の1000マイクロ・シーベルトの線量 は 36分 爆発 40分 860マイクロ・シーベルト、夕方にはさらに一桁減った との 官房長官発表

2011-03-12 20:45:11
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

あるはずのない爆発というのは、官房長官の発表によれば 原子炉の爆発ではなく 原子炉から出てきた水素によって、まわりの建屋が爆発したことをいっていたもののようです

2011-03-12 20:46:43
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

海水をもちいて、原子炉を冷却し、ホウ酸をもちいて再臨界などの2次災害を未然に防止する、と言っています。 これも納得のゆくものです。

2011-03-12 20:47:50
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

新たな対応をとる可能性にかんがみ、退避圏は20キロに拡大、と官房長官談話。

2011-03-12 20:48:58
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

爆発弁で内圧を下げ、そこから冷却水を注入したさい、容積の決まったものの中に液体を入れるわけですから、その分中の気体が出て来、そこで(たしかジルコニウムと何かで出てきた)水素が入っており、空気中の酸素と反応して水素爆発してしまった。でも本体強度はそれに耐えたという事と思います。

2011-03-12 20:52:20
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

作業していた人員4人が吹っ飛ばされたけれど生きて、意識があるというのも、水蒸気爆発と思えば不可思議でしたが、水素爆発と考えれば理解出来ます。水の比重や比熱を考えるとヒトが生きていられる規模の爆発ではないと思いましたが、水素爆発であれば運がよければ「意識がある」も納得がゆきます。

2011-03-12 20:54:52
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

3時半に起きた爆発について5時間でここまできちんと整理し、海水冷却。ホウ酸による二次災害防止まで、的確に指示したうえでのこの発表は、枝野氏や管氏ではなく、安全院や東電はじめ現場エンジニアのどれほどの努力で支えられたものか。ただただ頭が下がります。予断は許しませんが理解はできました

2011-03-12 20:57:16
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

低濃度ウラン核燃料を包んでいる「ペレット」のサヤはジルコニウムにでできており、そのジルコニウムが高温になって水と反応、水が還元されて出来た水素ガスを放出する。この水素ガスが格納容器の中に充満していたのが、爆破弁でできた孔などから建屋の中に漏れてゆき、5,6分たった時点で水素爆発。

2011-03-12 21:04:34
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

福島第一原発一号炉について以上NHKの放送した菅総理・枝野官房長官の説明に準拠して、理解できるところを補足しつつ記しました。一号炉については予想外の爆発がありましたが、他の冷却系統に問題のある原子炉も安全の確保が急がれます。いずれにせよ正確な情報を得て冷静に行動するべきと思います

2011-03-12 21:10:21
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

最悪の事態を念頭に記した幾つかは、回の説明に基づいて考えればオーバースペックだったと思います。もしも混乱されたという方が居られましたらお詫び申し上げます。何れにせよ、得られる情報から合理的に対策を立てる重要性は変わりません。電力不足など今夜考えられる問題に力をあわせたいと思います

2011-03-12 21:12:16
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

以下、どうして水素爆発で納得したかの補足です。「直下型の大きなゆれと共に爆発」とあり、爆発直後の立方体型の煙の形とあわせて、この爆発が「四角い建屋の形で起きたもの」であることが目視でも確認できます。円筒形の格納器の爆発なら、違う形になるだろうと思います。

2011-03-12 21:14:23
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

今回政治判断は2つ、対策をきちんととり収拾がついた段階で情報を出さないと証券その他日本の信頼ブランドがダメになる事を考慮、そこは注意したと思います。それと、海水を入れるということはかなりの確率でこの原発が再利用不能になるので、その政治判断、後は全て技術者の決死の戦いの戦果でしょう

2011-03-12 21:17:33
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

ホウ酸の臨界防止メカニズムなどは専門家にどうぞ。枝野氏が読んだ原稿まで纏め上げたのは内閣府ー通産省の数人と思います、現場エンジニアだけ書きましたが、それを支えたオフィサーも大変な胆力だったと思います。こういう男たちがまだ日本の中枢にいたのか、というのが正直な感想。

2011-03-12 21:20:43
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