- BUHII_dayo
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静岡大学人文社会科学部言語文化学科/ミュージカル研究/Musical Theatre Studies. 執筆の仕事はDMまでお願いします。ブログ https://t.co/mpXcYCPGqx
話題になってる論文から派生した、二次創作小説の学術的引用についての記事。首肯しながら読んだ。anond.hatelabo.jp/touch/20170525…
2017-05-25 21:52:23二次創作小説を研究目的で引用することは研究倫理に反するか
結論:場合による
“分析対象として使うのも立派な引用です”
“しかし、問題は、これ文学研究じゃないですよね、という話”
“ふつうそういう研究なら、「○○新聞のデータベースで××年分の記事を検索して調べました」か「pixivのデイリーランキング上位20作品を平成××年△月から△月まで○ヶ月にわたって調査しました」みたいなデータになるはずで、分析対象が10作品だけって段階でサンプル少なすぎるでしょ。”
“やっぱりあそこで個々の作者さんの名前を出す正当性は全然ない。出典の明示にしても、「○○というサイトで××年~××年にかけて上位20位に入った計△△作品を分析しました」でじゅうぶん。その上で個々の発言者が特定されない形で「バナナ」という語の使われ方を存分に研究すればよかった。“
“私はこの論文にほんとムカついてる。めちゃくちゃすごい論文ならともかく、こんなゴミ発表のために何人もの小説書きさんが作品非公開にしちゃったりしたんでしょ。それでもって研究という営みや研究者への不信感を増大させている。オタクとしても研究をかじった者としてもほんとふざけんなという話だけど、それは無断引用で違法だからじゃないよね、って話”
@beeryama まず文学研究では本人と作品は切り離しますので、発表された作品はどんな媒体・形式であろうと、引用の作法を守っている限り著作権者に引用の許可は必要ないということに基本的にはなっています。pixivの規約より、著作権法による引用の自由は上位にくるかと。→
2017-05-25 22:05:04@beeryama →とはいえ、発表された媒体や形式が特殊な事情を有している場合(たとえば現在進行形で政治亡命して偽名で活動している作家の作品など)は、研究によって著作権者の身の危険を招かないか、過度な経済的・精神的損失を招かないかを配慮する必要はあると思います。→
2017-05-25 22:10:08@beeryama →そこは研究者本人の倫理と、それでもなお研究することに意味があるのか否かという問題になってくるかなー。他方、今回の件のメソッドが文学研究というよりデータを収集しての社会調査の範疇ということを考えると、私の専門の範囲を越えてしまうのですが、調査対象の選定や方法論の杜撰さが→
2017-05-25 22:15:08@beeryama →被験者や調査対象に損害を与える方向になってしまっていてアカンと思います。ただ、それはpixivの規約で無断転載禁止と書かれてるから〜というのとは全く別問題です。こんな感じですかね?
2017-05-25 22:16:56職業はエロマンガ統計屋です。「#エロマンガ統計 」シリーズを同人で出してたりします。
1-1.法律上のルール まず、著作の(無断)利用についてですが、これは問題ないと思っています。 現行の著作権法32条では、「公表された著作物は、引用して利用することができる」ので、「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で」なら引用可能です。
2017-05-26 10:07:37当該研究の場合は、全文を掲載したわけでもないので、研究の範囲内での引用としては問題ないと思います。 実は牧田も、事前に著作者に許可などをとったことはないのですが、それはこの32条を根拠にしています。
2017-05-26 10:07:59また、憲法に規定された「表現の自由」「学問の自由」については、基本的に「国家からの自由」であります。 今回のような私人の間での効力については、「効力はある」「効力はない」学説も分かれていますので、こうした自由権から論じるのはあまり適切でないでしょう。
2017-05-26 10:10:291-2.研究でのルール 研究上では、研究対象の小説・作者名の公開はOKでしょう。 「同じ実験を他の研究者がもう一度行えるようにする」のは、研究的には大事です。 研究対象を明示することによって、「不正はしてないよ、同じ結果が誰でも出せるよ」ということを示せます。
2017-05-26 10:12:22ただ、名前を公開すべきかどうか、研究倫理的には微妙なラインです。 名前を公開しないことでプライバシーを守ることと、名前を出して追試験ができるようにすることは反するからです。
2017-05-26 10:13:16↓続きはこちら
やおい・BLの研究家、フェミニスト、在野武将の金田淳子です。『『グラップラー刃牙』はBLではないかと1日30時間300日考えた乙女の記録ッッ』発売中&驚異の実写ドラマ化! はてなブログkanejun.net アイコンは21歳で亡くなった♀猫です。お仕事はopengomajpあっとまーくyahoo.co.jpまで
立命館大学情報理学部での研究倫理がどうなっているのかよくわからないんですが、他者が趣味の範囲で書いたものを実名でなくともその人と特定できる形で了承を得ず公表するのはまずいと思いますね。商業作品でもできる内容だし。そもそも研究の目的と対象選定がかみあってないと思う。
2017-05-25 08:56:57これは研究目的にかかわらずですが、特定ホームページや、個人によるSNSの書き込みを研究対象とする研究もいまは多いと思いますが、実名でなくとも、私人について了承なく「そのホームページ」「そのアカウント」だと特定できる形で論文に公表するのは、研究倫理的にかなり微妙だと思います。
2017-05-25 09:13:04「学術的引用」だから批判に当たらない(むしろ学術的再現性の確保のため匿名化しないのが妥当)と主張するのは可能だと思います。しかし文化人類学的な参与観察について相応の配慮が必要だとされているような意味で、同人誌やインターネット上の私人の言動については慎重であるべきだと私は考えます。
2017-05-25 09:58:04@iwa_jose 確かにBLについては肯定的な研究も「やめてほしい」という当事者が少なくないと思います。それを配慮しすぎて歴史研究、作品批評などが阻害されるのは、同分野の研究者として遺憾です。ただ「学術的引用」をかさに着て、研究対象のプライバシーを害する研究であってはならないと思っています。
2017-05-25 10:03:55@iwa_jose 同意します、このようなルールにしよう!とすめてしまえるものでもなく、研究を発表する者は、学会内で「学術的引用」が許されているからこそ、それこそ文化人類学者のように、自分自身の研究対象・方法とどのような距離をとるのが適切であるのかを常に課題としてひきうけるべきだと思います。
2017-05-25 10:22:0958+3歳女子高生。レコードと昔話と人の悪口。
※PsycheRadio (@marxindo)さんは、帯広畜産大学の渡邊芳之先生
ソース→https://twitter.com/psy_collab/status/762292493094297600
「引用ハラスメント」といったのは冗談ではなくて,学術目的で正当な引用であっても引用する側が「配慮」をしないと引用された側が苦痛や不快を感じる,その苦痛や不快の責任は引用する側にある,という論理はいまの世の中なら普通だと思いますラジ。
2017-05-25 18:59:26