「高額転売問題から見えてくるライブビジネス発展のためのポイント」（第4回 ライブ・エンターテイメント EXPO） @gulliverdj さんによるつぶやきまとめ

ガリバー @gulliverdj

「高額転売問題から見えてくるライブビジネス発展のためのポイント」スピーカー：(株)ディスクガレージ 常務取締役 石川 篤氏による講演会を聞いてきた。チケトレの取り組み紹介から、チケット転売の現状、海外のチケット転売事情の紹介、取り組むべき問題等についての約45分間

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チケトレが本日6月1日に正式オープンしたことの紹介からスタート。「今日の講演と重なったのは狙ったのではなくたまたまです(笑) これは高額転売問題に対する取り組みのまずは序章。第一歩でしかありません。どんどん他の方策に取り組んでいく。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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現状の日本の転売状況についての説明、不正摘発で捕まった新聞記事等を紹介。挙げられていたのは1,000万円の利益を出していたEXILEの転売屋、大相撲の転売、そしてカープの転売の3つが代表例として紹介される。「転売は音楽だけではなく他分野に及んでいる」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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不正プログラムによる大量申込の実態の紹介：あるプレイガイド提供エクセル表が映し出され「アカウントを登録した日はバラバラですが、メールアドレスが微妙にピリオド違いで大量登録されている。同一人物から1つの公演に対して1,289件申込があった実例です。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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tenbuyer.net の紹介。ヤフオクの落札金額を元にどの出品者の売上ランキングがわかるサイト。「この時は1位が1ヶ月4,600万円、チケットを1,500枚売った人が居ました。しかもこれらIDは組織立っているので合わせると億にも至ります。」(石川篤氏)

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「(高額転売問題について)これは本気でヤバいと思った出来事は2015年に転売サイト(メルカリ)がCMを大量出稿したこと。これでネットダフ屋行為が一気に公然化した。BOTシステムの悪用、人工的な価格の釣り上げが横行するようになった。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「ネットダフ屋行為を摘発する難しさは、その行為が法の網目をかいくぐっている事。迷惑防止条例、古物営業法、物価統制令、詐欺罪、不当競争防止法、等これら現行法のすべて該当せず、現行法では摘発する事が出来ない。これが音楽以外のジャンルへも広がっていった。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「高額転売の問題その①ファンがライブから遠のく。例えば本来1万円のチケットを10万円で買ったとしたら、本来だったら10回ライブに行けたはずが1回しか行けなくなりますよね。そしてその影響でグッズも買い控えるようになってしまいます。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「高額転売問題の問題その②若年層への悪影響。若者がライブに行きにくくなります。そしてチケットのために違法なビジネスに手をだすようになります。例えばJKビジネスに及んでいる生徒の約60％がチケットを買うためと答えています。同様の報道は多数あります。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「高額転売の問題その③音楽業界の売上減少。転売サイトの売上は音楽業界の外へ吸い出されます、そして次の興行の原資が減る。チケットキャンプが1ヶ月の取引額58億円と発表、1年換算すると696億円。ヤフオク・メルカリ他サイト合わせると転売市場は1,000億円と推測される。」(石川篤氏)

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「高額転売の問題その④かさむ転売対策コスト。顔認証システム等を導入しているケースがありますがコストがかかります。ID・身分確認のチェックもありますが、その分スタッフの人件費がかかります、そしてその時間のためのお客さんの待ち時間の負担が発生します。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「高額転売の問題その⑤2020年への影響。このままいくと東京オリンピックが転売の格好の餌食になる可能性が高いです。そして転売問題が明るみになってしまったら、これは世界中に問題が露呈し国際的批判を浴びる事が必至です。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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現在行っている対策について「①大量購入への対策。BOT排除システムは実は徐々に導入されています。②会場での本人確認、既に行っていますね。③チケットの当日発券、入場するまで座席がわからない仕組みですね。④チケットの電子化・SMS認証、そして⑤世論の喚起です。」(石川篤氏)

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「世論の喚起ですが、このような意見広告を出してネットの意見解析を行いました。結果は、80％の方が賛同して下さっていましたが7〜8％の異論がありました。主に『救済の場になっている場合もある』という意見ですね。」(ディスクガレージ・石川篤氏) pic.twitter.com/XRTHOISMkL

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「意見広告を出しました。もちろん転売サイトが救済の場になっている場合もある。それはもちろん我々も認識しています、考えています。そこで業界3団体とプレイガイド団体が協議した結果として、今日の『チケトレ』オープンを迎えた流れという事です。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「チケトレのサービス内容は向上していかなければならないと思っています。各社が転売対策として直前までチケットを発券していない仕様に対応するため、限定されている販売期間を延長する事であったり、発券前のチケットや電子チケットの取扱も視野に拡大します。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「ネット上のダフ屋の法規制は現状では出来ないため、これを取り締まる議員立法の成立に向けた働きかけも行っています。ライブエンタテイメント議員連盟での報告会で、現状の問題点等についてプレゼンもしてきました。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「アメリカでは公演によっては座席の60％がBOTによって購入されている場合がある。」(石川篤氏)と紹介し、ネット上での転売価格の上限を決められる等のアメリカの各種取組を紹介。そして、前オバマ大統領が正式にこのような不正BOT禁止法に署名した事も報告。

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「イギリスでは2011年と早々にアーティスト手動で『Twickets』という公式リセールサービスを立ち上げています。2015年には転売時の座席明示・額面価格の明示を義務化する共同声明を発表するも守られておらず、上限なしの罰金刑導入を検討中です。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「アメリカは『LIVE NATION』に代表されるイベント会社によって市場が寡占化。たった1社でチケットの1次流通・2次流通まで構築できる資本力とマーケティング能力がある。たった1社で日本の全音楽市場を上回る規模を誇っている、構造の違いが在る。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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「転売サイトには音楽出身者が居ません。音楽業界の事情に詳しくない。そういったところに音楽業界の売上が吸い取られている。なにも知らない若者が持つ転売サイトに115億円の投資が成された事があります(ミクシィのチケットキャンプ買収)。これは悲劇です。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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質疑応答 Q.他のサービスに対して「チケトレ」を選択するメリットは？ 「『安心安全』です。きちんと売る側も買う側も本人確認しますので、名義が入ったチケットが、名義違いで弾かれるというような事もありません。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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質疑応答 Q.チケットのプレミア値付けについては？「アーティストがどういう思いで値段を付けているか考えて欲しい。ダフ屋と同じ値段では売りたくはない。みんなに見て欲しいというメッセージが込められている。その値付けがダフ屋を産んでいるという指摘も認識している。」(石川篤氏)

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質疑応答 Q.チケトレと他サイトとの連携は？「それはまだこれから。システム的には進めていきたいと考えている。例えばBリーグに関しては各チームで販売方法を分けるのではなく、統一のチケットシステムでレコメンドの仕組みも含めて統一して運用している。」(ディスクガレージ・石川篤氏)

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質疑応答 Q.手数料について、チケトレ含め購入者側の負担の内訳についてもっと説明が必要では？「プレイガイドによって仕組みも違うので細かい費用はわからない。チケトレで統一で言い値でつけるわけにもいかない、額面でのやり取りというのが妥協点だった。」(ディスクガレージ・石川篤氏)