加藤晴久『ブルデュー 闘う知識人』読書メモ集
- arishima_takeo
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「Bourdieuという姓は「小さな農家」を意味するオック語bordaからきている」(加藤晴久『ブルデュー 闘う知識人』)。へぇー。
2017-06-04 18:34:32「カンギレームはブルデューのために自分とおなじ科学史家としてのキャリアを想定し、トゥルーズ市の高等中学校で哲学を教えると同時に医学部で学ぶ道を用意してくれたのであった」(加藤晴久『ブルデュー 闘う知識人』)。ありがとう、ギレみん!
2017-06-04 18:44:33学校教育が不平等を再生産しがちな事を指摘したブルデューは、教育の改革案のなかで、評価基準の多様化(知能のみを優劣の基準にするのではなく様々な種類の優秀性を認める)を挙げている。これってTwitter界だと嫌われ勝ちなAO入試や人物評価と近い発想だと思うのだが実際の所どうなのか。
2017-06-05 13:06:08評価基準多様化批判派は、コミュニケーション能力にこそ文化資本格差が現れるから筆記試験の方が平等、というブルデュー的な議論を立てる。が、当のブルデューがそう考えていたかどうかは疑問で、というのも、机に向ってコツコツ勉強したり、辞書を書籍をうまく操れたりする態度にも格差があるからだ。
2017-06-05 13:07:28評価基準多様化が経済的文化的弱者を足蹴にしてる論に、私は未だに納得ができてないのだが、なにか具体的な統計で証明されているのだろうか。画一的なテストの方が平等という提言には何か実証性があるのだろうか。そういう調査や論文があれば読みたい。
2017-06-05 13:09:17ブルデューの周囲にはいつも笑いが絶えなかった。誰彼かまわず歯に衣を着せず槍玉に上げて笑わせるのである。たとえばレジス・ドブレ(一九四〇年生まれ)の名を挙げたことがある。すると「やっこさん、これまで何度、ひとを裏切った?」といった調子。by加藤晴久『ブルデュー 闘う知識人』
2017-06-05 19:49:12「二〇〇一年のことだが、社会科学高等研究院のある教授(女性)が「ブルデューは残るけれど、デリダは残らないと思う。デリダのゼミに出ているのは外国人ばかりだから」と言っていたのを思い出す」(加藤晴久)。むしろ、外国人ばかりだったからよいのでは?
2017-06-06 15:24:50「社会というとピラミッド型の立体的イメージを抱くのが普通であるが」(加藤晴久『ブルデュー 闘う知識人』)。えっ、別にフツーじゃなくね?
2017-06-06 20:28:20加藤晴久によると、ブルデューの『素描』は、ブルデュー自身が「この本の内容はすべて『実践感覚』に組み込んだので翻訳の必要なし」と言ってたから翻訳されてないようだ。うーむ。
2017-06-07 11:44:03加藤晴久『ブルデュー 闘う知識人』読了。ブル友だった人のブル論。たまに入る軽口で好みが分かれそうだが、私にとっては結構勉強になった。只、ブルが抱擁してくれた「その瞬間、自分の人生はまったく無駄というわけではなかったのだ、意味があったのだ」とか書かれると、正直、ウームって感じちゃう
2017-06-07 11:49:19