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本棚の日本史に向けて

Davu氏・書物蔵(古本フレンズ)氏・森洋介氏が投稿された一連の記事が個人的に興味深かったので、備忘にまとめました。 (2017-06-14追記)コメント欄で指摘いただいた森洋介氏の投稿を2件追加しました(2017-06-07 16:04:58, 同日20:46:50)。 (2017-06-21追記)関連性が高いと思われるUCHIDA Akira氏の投稿を追加しました。 (2017-06-23追記)関連性が高いと思われるUCHIDA Akira氏、森洋介氏、king-bicuit氏の投稿を追加しました。 (2017-10-06追記)書物蔵氏による論考「近代日本〈本棚〉史:本箱発、円本経由、スチール行き。そしてみかん箱」(『文献継承』〔金沢文圃閣PR誌〕近刊)の予告に関する投稿を追加しました。 続きを読む
文学 メディア 書籍 書物
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Davu @davu0628
新小説第五年 第六巻臨時増刊春鶯囀の尾崎紅葉君。書斎。 自作っぽい棚……。 pic.twitter.com/JlN8qx8mSX
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リンク Twitter Davu on Twitter “新小説第五年 第六巻臨時増刊春鶯囀の尾崎紅葉君。書斎。 自作っぽい棚……。”
書物蔵:古本フレンズ @shomotsubugyo
1893(明治26)年かぁ… 一度、本棚の日本史について調べたが、研究論文は1つもなかったなぁ… 洋装本を容れる本棚は基本、手作りから始まったのかしらん…(゜~゜) そもそも「本箱」とは違ふ形式だし twitter.com/davu0628/statu…
森 洋介 @livresque2
@shomotsubugyo 論文ではないが、紅野謙介『書物の近代 メディアの文学史』「第3章 書斎の空間、書物の宇宙」1992が洋裝本を排架する本棚の移入について漱石等を例に論じてをりd.hatena.ne.jp/yamsway/200605…、先鞭をつけたものか。書棚・書架論は書齋・書庫論に含まれると見込んで探すべし。
リンク はてなダイアリー 漱石の「本棚」 - 「書物」の誕生・覚え書き日誌 紅野謙介は、「書物の近代」の中で、漱石の「書架図」に注目している。 『夏目漱石遺墨集』に収められてい..
森 洋介 @livresque2
@shomotsubugyo 「普通の家にまだ本棚はなく、あったとすればガラス戸のついた本箱」「量が入るスチール製の本棚というのは大学時代になって使うようになったもので、あれが出現して、本箱から本棚への変遷があったんじゃないか」中村文孝(1950生)『リブロが本屋であったころ』p.13。Cf「26 棚と照明」
リンク 論創社 リブロが本屋であったころ│論創社 社会科学・人文書、思想・哲学、歴史、文学、ミステリ・推理小説、芸術、演劇・戯曲・台本の新刊書籍・本の案内・販売の論創社
森 洋介 @livresque2
@shomotsubugyo 加藤秀俊もスチール本棚の發明に觸れてゐた憶えあるがどの本か不詳。 「家庭用の本棚をこんなに多種類とりそろえて家具売り場で売っている国は、世界でおそらく日本だけだ。アメリカでもヨーロッパでも、[略]せいぜい、サイドボードぐらいのもので」mori7.net/mine/ike/index…
リンク www.mori7.net ヒントの池
書物蔵:古本フレンズ @shomotsubugyo
@livresque2 いまウィキペの本棚の項を見ると、日本について中見出しが設定されとるね。 書誌注記が不完全なれど、たとると次の2つを根拠に書かれとる。
リンク Wikipedia 3 本棚 本棚(ほんだな、bookshelf)とは、書物を収納する事を目的とした棚のこと。物理的な形態の違いなどにより本箱(ほんばこ)、書架(しょか)、書棚(しょだな)、本立(ほんたて)などとも言うが、厳密な区別はあまり無い。本が現代の形態になって以降、本棚とは通常本を下から支えるような構造になっており、本棚自体の終端を除いて横から支える機能は備わっていないものが多い。この..
リンク Wikipedia 8 Bookcase A bookcase, or bookshelf, is a piece of furniture with horizontal shelves, often in a cabinet, used to store books or other printed materials. Bookcases are used in private homes, public and university libraries, offices and bookstores. Bookcases range fr
書物蔵:古本フレンズ @shomotsubugyo
@livresque2 ・柴野 京子. 書棚と平台--近代日本における購書空間の形成. マス・コミュニケーション研究 . (通号 73) 2008. 41~59 ・塩原亜紀「所蔵される書物 : 円本ブームと教養主義」『横浜国大国語研究』20, 1-10, 2002-03
リンク www.koubundou.co.jp 18 書棚と平台 | 弘文堂
リンク CiNii Articles 1 user CiNii 論文 - 所蔵される書物 : 円本ブームと教養主義 所蔵される書物 : 円本ブームと教養主義 塩原 亜紀 横浜国大国語研究 20, 1-10, 2002-03
森 洋介 @livresque2
@shomotsubugyo 『加藤秀俊データベース』 「この未開発な家具「書架」」katodb.la.coocan.jp/doc/text/3012.…――曰く、「一九六〇年代になると、スチール家具なるものが登場し、そのなかには本棚もあった」云々。 Cf.「ものとの交流史23〈本棚〉」katodb.la.coocan.jp/doc/text/3021.…
書物蔵:古本フレンズ @shomotsubugyo
@livresque2 スチール書架は、丸善が1959年あたりから売り出したようです pic.twitter.com/IzaEuKhHhu
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森 洋介 @livresque2
@shomotsubugyo 「ホームシェルフ」とはhome=家庭用の意、およそ事務用品は業務用(圖書館用、書店用、オフィス用)が先行するはず。家庭への導入は、職場の業務にて利用の便を知れる勤め人の介在あるべし。されば洋式書棚の移入にも書店人・圖書館人の關與ありや。洋書のみならず洋品店を兼ねし丸善なら當然か。

以下2017-06-21追加分

UCHIDA Akira @uakira2
河村俊太郎『東京帝国大学図書館』では什器備品のことについては触れられていないけれど、参考文献である「商議界記録」の、とりわけ関東大震災からの復興期のものを見ていくと、「スチール書架」の話が出てくるんじゃないかと想像。
UCHIDA Akira @uakira2
「見計らい図書を通じて図書館の蔵書に大きな影響を与えていることが明らかになった」と言及される丸善の『丸善百年史』をひっくり返してみたら、業務用(図書館用)のスチール書架の話が出て来てたりして。
リンク pub.maruzen.co.jp 15 users 102 丸善百年史
UCHIDA Akira @uakira2
とりあえず大正11年の #ndldigital 『家具の設計及製作』には、「帝国大学図書館其他に於て多少鉄材を以て制作したるものあり」dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid… とスチール書架の紹介が書かれている。今でもよく見るタイプの(図書館専用)書架。
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コメント

書物蔵:古本フレンズ @shomotsubugyo 2017年6月20日
古本フレンズの森洋介さんに教へられ、このまとめを知る(´・ω・)ノ
未知神明(みちがみ・あきら) @ontheroadx 2017年6月21日
スチール本棚って、学校の部室とかにあったよね。図書室はもっと頑丈そうな棚でした。
UCHIDA Akira @uakira2 2017年6月22日
第一鋼鉄工業所「現在は丸善雄松堂(株)の製造部門を担っており、製品は諸店舗・官公庁・学校・図書館等で好評を得ております。」http://www.daiichikotetsu.co.jp/corp.html(←へぇ…)
UCHIDA Akira @uakira2 2017年6月22日
百年史を参照してない状態なのでアレなんだけど、丸善の傍系会社だという「佐藤金属鋼鉄工業所」なる名称は(丸善関連会社である)「第一鋼鉄工業所」からのコンタミが無いかしら?
kuragari20nen @kuragari20nen 2017年6月22日
uakira2 大変失礼いたしました。転記ミスがありまして、×「佐藤金属鋼鉄工業所」→○「佐藤金庫鋼鉄工業所」でした。同社については以下のような記載がありました。《さらに戦前より下請け工場として当社の耐火性ファイリングキャビネット等を製造していた佐藤金庫鋼鉄工業所が昭和二十八年末に当社の子会社となってからは、耐火性金庫の他スチール製品の開発を進め、次第に種類も増加した。…
kuragari20nen @kuragari20nen 2017年6月22日
uakira2 …昭和三十年の「学燈」に広告した各種スチール製品は、耐熱書庫、耐熱ファイリングキャビネット、事務用机、ロッカー、図面整理引き出し等であった。》(1396)
kuragari20nen @kuragari20nen 2017年6月22日
uakira2 昭和四十年代についての記述では、スチール製書架、書棚、机、椅子、カード箱について、製造元が佐藤金庫鋼鉄工業所と第一鋼鉄工業所の並記となっています(1648)。同社については、第一鋼鉄工業所の直前の頁、1668頁に資本関係などが記載されています。
kuragari20nen @kuragari20nen 2017年6月22日
uakira2 大阪にあった佐藤金庫鋼鉄工業所はどちらかという耐火性の製品から出発したのに対し、東京から出た第一鋼鉄工業所は1939年から鉄製家具類を製造していたとあるので、あるいは得意製品に若干の相違があったかもしれません。両者いずれに対しても丸善は50〜60年代に出資し、経営に参画していったとあります。
書物蔵:古本フレンズ @shomotsubugyo 2017年11月20日
ここでの議論と、神保町のオタどんが見つけてきた『井泉水日記青春篇』に触発され、 http://d.hatena.ne.jp/jyunku/20170817#p1 つぎの短文を書きました(´・ω・)ノ ・書物蔵「近代日本〈本棚〉史:本箱発、円本経由、スチール行き、そしてみかん箱」『文献継承』31号 p8-16(2017.10)
森 洋介 @livresque2 2017年12月26日
明治初期の圖像。  1871-72『世界商賣往來』:bookcase書匡[筐](ホンバコ)https://twitter.com/NIJL_collectors/status/933229117520019457  1876『通常物圖解便覽』:書架(ほんたな)https://twitter.com/NIJL_collectors/status/907257530551697408http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/811092/25
kuragari20nen @kuragari20nen 2018年5月5日
書物蔵氏「近代日本〈本棚〉史——本箱発,円本経由,スチール行き。そしてみかん箱」拝読。まとめで私的されている「密閉性」と「密室性」の関係については,日本的な密室性=〈個人〉なるものの形成過程を考える上で,日本家屋の「密閉性」の低さや,それゆえに必要とされた「ふた付き容器」といった即物的な条件も考慮にいれなければならないことが示唆されていて,興味深く感じました。
kuragari20nen @kuragari20nen 2018年5月5日
15頁に掲載されている「【表1】日本本棚本箱系統表」がPDFでは潰れて判読できないのは,当方の環境のみか。
森 洋介 @livresque2 2018年5月18日
>「【表1】日本本棚本箱系統表」がPDFでは潰れて判読できない  印刷册子でも不鮮明で、何とか讀める状態でした。  そのため既出のツイートに改めて擴大圖が掲げられてゐます。 https://twitter.com/shomotsubugyo/status/916846686084808704
kuragari20nen @kuragari20nen 2018年5月19日
livresque2 ご教示いただきありがとうございました。
kuragari20nen @kuragari20nen 2019年3月10日
未読ながらBroomsburyのObject Lessonsのシリーズに"Bookshelf"もありました。 https://www.bloomsbury.com/uk/bookshelf-9781501307324/
さどはらめぐる @M__Sadohara 2019年4月19日
和綴じ本は基本的に自立させずに帙(ちつ)と呼ばれる箱に収めるものだったので、書架ではなく棚に置くのが一般的だったので、日本では長らく書架と呼ばれるものは普及しなかったのです。今でも貴重本は採寸したうえで帙を作成して保管していますよ。スチール書架の普及は関東大震災で焼失した木製棚をみて、某社の初代社長が鋼製書架の作成に取り組んだのが始まりです。今でもその会社は名前を変えて鋼製家具の大手メーカーとして現存してますよ
さどはらめぐる @M__Sadohara 2019年4月19日
戦後鋼製書架が普及するきっかけになったのは、米軍から払い下げられた金属加工(主として切削と折り曲げ加工)の機械が使えるようになったからです。今、大手として存在している企業はほぼこの流れです。
さどはらめぐる @M__Sadohara 2019年4月19日
まあ、詳細が知りたいなら鋼製書架メーカーが図書館や大学向けに営業用配布物として作成している月刊の小冊子がありますので、そういうものをあたっていけばよろしいかと。
kuragari20nen @kuragari20nen 2019年4月19日
M__Sadohara 貴重なコメントありがとうございました。「和綴じ本は帙という箱」というお話は,書物蔵,2017,「近代日本〈本棚〉史——本箱発、円本経由、スチール行き。そしてみかん箱」『文献継承』(31)で論じられている「家屋の密閉性が低いからこそ容器の密閉性を(かなり後代までも)確保しなければならなかった」(大意:p16)との仮説にもつながってくるところでしょうか。 https://kanazawa-bumpo-kaku.jimdo.com/文献継承-20号記念/
kuragari20nen @kuragari20nen 2019年4月19日
M__Sadohara 「スチール書架の普及のきっかけとしての大震災」というお話については,上記論文で重視されている「円本と木製本棚の普及」という議論との先後関係,ないしは並行関係も興味がそそられます。戦後の「米軍払い下げによる金属加工機械の普及」というある種即物的な条件についても,メーカーの小冊子から跡づけられるとのこと。幾つか思い当たるメーカーもありますが,むしろ配布された側の図書館関係者に取材してみると良いのでしょうか。とまれ,ありがとうございました。
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