まずは、放射線とは何ぞ?ということについて。放射線は、電磁波や粒子線のうち、空気を電離する力のあるもののことを指します。ムズカシイと思うので、「テレビとかレンジから出てるやつの超強いバージョン」だと思ってください。
2011-03-15 14:13:21放射線が発生するには、いくつか条件があります。①放射性同位元素の壊変、②電子や荷電イオンの加速、③原子核反応など。訳が分からないと思うので、①と③だけに絞って説明します。
2011-03-15 14:21:39①放射性同位元素の壊変。これは、身近なところで頻繁に起こっています。もちろん、あなたの体の中でも。この世界のモノを形作っている「原子」は、いつか壊れてしまいます。この壊れるときに、放射線を発します。
2011-03-15 14:24:26だから、何もしなくても放射線は常に浴びているんです。「放射線が来るから外出はやめ!」なんて言っても、体の中から出てますよ。かなり。
2011-03-15 14:29:05次に、放射線が発生する方法③原子核反応。これは、皆さんお馴染み原子力発電に使われてる方法です。面倒なんで簡単に説明しますが、原子を無理矢理壊すのがこれです。この時に、大きなエネルギーが発生するため、これを発電に使ってます。
2011-03-15 14:34:21こうして作られる放射線は、いくつか種類があります。α線、β線、γ線、中性子など。それぞれ、大きさなどの性質がちがいます。
2011-03-15 14:43:07で、モノが違えば人体へのダメージが違うのも当然。また、それらを防ぐための壁をどの位通り抜けちゃうか、ってのも変わってきます。
2011-03-15 14:48:54例えば、ピンポン球を時速120kmで当てられるのと、バスケットボールを時速120kmで当てられるの、どっちが痛いか分かりますよね?また、雨傘とレースの日傘、どっちも日除けはできても雨を防ぐには雨傘ですよね。
2011-03-15 14:55:23まず、人体へのダメージのでかさについて。一番でかいα線が最もダメージが大きく、中性子線、β線、γ線と順にダメージが小さくなります。
2011-03-15 14:59:10防ぎ方について。α線はでかすぎるので紙一枚で防げます。β線はアルミなどの薄い金属板、γ線は鉄板、中性子線は水やコンクリートの分厚い層でやっと防げるレベルです。コンクリ最強説。
2011-03-15 15:02:33シーベルトとは。放射線がもつエネルギーに放射線加重係数を掛けたものです。なんか分かりにくいので、「人間にとってどのぐらいヤバいか度」だと思ってください。
2011-03-15 15:08:23で、このシーベルト(以降Sv)ですが、だいたい普通の人が生活してると1mSv/年ぐらい被曝してます。これは、さっき説明した①放射性同位元素の壊変によるものがほとんどですね。
2011-03-15 15:18:06で、放射線業務従事者(原子炉で働いてる人や放射線を扱う研究者)については、健康的な量じゃない放射線を浴びる可能性があるので、法律で浴びて良い量が決まっています。だいたいこれを目安にすれば安全なラインが分かるかも。
2011-03-15 15:27:19放射線業務従事者は、被曝量を5年間で100mSv以内に抑え、1年間では50mSv以内に抑えなくちゃいけません。また、女性は3ヶ月で5mSv以内です。緊急時でも、被曝量が100mSvを超えたら仕事をしてはいけないことになっています。
2011-03-15 15:35:43ちなみに、今書いた法令で決まってる線量限度(これ以上受けちゃいけない値)はSvに組織加重係数ってのをかけた値です。組織加重係数は、体のどこに当たったかによって決まる数で、どのぐらい放射線に弱いか、どのぐらい体に影響が出やすいかで決められてます。
2011-03-15 15:41:37今のはちょっと分かりにくかったかな。体全体に一様に浴びたら、あんまり気にしなくて良い計算の話です。というか普通の生活してたら一様に浴びるわな…
2011-03-15 15:44:39放射線を防ぐには、さっきも書いた通り防ぐための壁が必要。紙一枚、薄い金属板、鉄板、コンクリート。この順で防げるものが増えていく。まあつまりは鉄筋コンクリート作りの建物に篭もるのが一番な訳ですね。学校とか。
2011-03-15 15:51:38あとは、線源(放射線が発せられる場所)から離れること。基本のようで、一番重要。放射線の到達する量は、距離の逆二乗になります。つまり、1mのとこで1浴びるとしたら、2m離れたら4分の1。10m離れれば100分の1です。
2011-03-15 15:55:06