よくわかる放射線講座

東大生が語ります
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千葉の宝 @aitaku_morisoba

あいたく先生の初心者にもわかる放射線講座ワンチャンあるで

2011-03-15 14:03:05
千葉の宝 @aitaku_morisoba

よし、何人か希望者がいるようなので適度に書こうかな。

2011-03-15 14:08:14
千葉の宝 @aitaku_morisoba

まずは、放射線とは何ぞ?ということについて。放射線は、電磁波や粒子線のうち、空気を電離する力のあるもののことを指します。ムズカシイと思うので、「テレビとかレンジから出てるやつの超強いバージョン」だと思ってください。

2011-03-15 14:13:21
千葉の宝 @aitaku_morisoba

あ、だからといってテレビやレンジの出力上げたらやばいって訳じゃないですよ!そこは安心してください。

2011-03-15 14:15:23
千葉の宝 @aitaku_morisoba

放射線が発生するには、いくつか条件があります。①放射性同位元素の壊変②電子や荷電イオンの加速③原子核反応など。訳が分からないと思うので、①と③だけに絞って説明します

2011-03-15 14:21:39
千葉の宝 @aitaku_morisoba

①放射性同位元素の壊変。これは、身近なところで頻繁に起こっています。もちろん、あなたの体の中でも。この世界のモノを形作っている「原子」は、いつか壊れてしまいます。この壊れるときに、放射線を発します。

2011-03-15 14:24:26
千葉の宝 @aitaku_morisoba

だから、何もしなくても放射線は常に浴びているんです。「放射線が来るから外出はやめ!」なんて言っても、体の中から出てますよ。かなり。

2011-03-15 14:29:05
千葉の宝 @aitaku_morisoba

次に、放射線が発生する方法③原子核反応。これは、皆さんお馴染み原子力発電に使われてる方法です。面倒なんで簡単に説明しますが、原子を無理矢理壊すのがこれです。この時に、大きなエネルギーが発生するため、これを発電に使ってます。

2011-03-15 14:34:21
千葉の宝 @aitaku_morisoba

こうして作られる放射線は、いくつか種類があります。α線、β線、γ線、中性子など。それぞれ、大きさなどの性質がちがいます。

2011-03-15 14:43:07
千葉の宝 @aitaku_morisoba

で、モノが違えば人体へのダメージが違うのも当然。また、それらを防ぐための壁をどの位通り抜けちゃうか、ってのも変わってきます

2011-03-15 14:48:54
千葉の宝 @aitaku_morisoba

例えば、ピンポン球を時速120kmで当てられるのと、バスケットボールを時速120kmで当てられるの、どっちが痛いか分かりますよね?また、雨傘とレースの日傘、どっちも日除けはできても雨を防ぐには雨傘ですよね。

2011-03-15 14:55:23
千葉の宝 @aitaku_morisoba

まず、人体へのダメージのでかさについて。一番でかいα線が最もダメージが大きく、中性子線、β線、γ線と順にダメージが小さくなります。

2011-03-15 14:59:10
千葉の宝 @aitaku_morisoba

防ぎ方について。α線はでかすぎるので紙一枚で防げます。β線はアルミなどの薄い金属板γ線は鉄板中性子線は水やコンクリートの分厚い層でやっと防げるレベルです。コンクリ最強説。

2011-03-15 15:02:33
千葉の宝 @aitaku_morisoba

じゃあ、ここまでで前提条件の説明が大体終わったので、そろそろみんなが知りたい「シーベルト」とかの範囲に入りますか。

2011-03-15 15:04:22
千葉の宝 @aitaku_morisoba

シーベルトとは。放射線がもつエネルギーに放射線加重係数を掛けたものです。なんか分かりにくいので、「人間にとってどのぐらいヤバいか度」だと思ってください。

2011-03-15 15:08:23
千葉の宝 @aitaku_morisoba

で、このシーベルト(以降Sv)ですが、だいたい普通の人が生活してると1mSv/年ぐらい被曝してます。これは、さっき説明した①放射性同位元素の壊変によるものがほとんどですね。

2011-03-15 15:18:06
千葉の宝 @aitaku_morisoba

こんなわけで、0.03mSv(=30マイクロSv)/日程度は普段から浴びてるわけです。

2011-03-15 15:22:14
千葉の宝 @aitaku_morisoba

で、放射線業務従事者(原子炉で働いてる人や放射線を扱う研究者)については、健康的な量じゃない放射線を浴びる可能性があるので、法律で浴びて良い量が決まっています。だいたいこれを目安にすれば安全なラインが分かるかも

2011-03-15 15:27:19
千葉の宝 @aitaku_morisoba

放射線業務従事者は、被曝量を5年間で100mSv以内に抑え、1年間では50mSv以内に抑えなくちゃいけません。また、女性は3ヶ月で5mSv以内です。緊急時でも、被曝量が100mSvを超えたら仕事をしてはいけないことになっています。

2011-03-15 15:35:43
千葉の宝 @aitaku_morisoba

ちなみに、今書いた法令で決まってる線量限度(これ以上受けちゃいけない値)Svに組織加重係数ってのをかけた値です。組織加重係数は、体のどこに当たったかによって決まる数で、どのぐらい放射線に弱いか、どのぐらい体に影響が出やすいかで決められてます。

2011-03-15 15:41:37
千葉の宝 @aitaku_morisoba

今のはちょっと分かりにくかったかな。体全体に一様に浴びたら、あんまり気にしなくて良い計算の話です。というか普通の生活してたら一様に浴びるわな…

2011-03-15 15:44:39
千葉の宝 @aitaku_morisoba

さて。だいたいこんな感じで放射線とその影響の話はおしまいかな。軽くまとめながら、どう防ぐかって話に移ろうかしら

2011-03-15 15:46:25
千葉の宝 @aitaku_morisoba

放射線を防ぐには、さっきも書いた通り防ぐための壁が必要。紙一枚、薄い金属板、鉄板、コンクリート。この順で防げるものが増えていく。まあつまりは鉄筋コンクリート作りの建物に篭もるのが一番な訳ですね。学校とか

2011-03-15 15:51:38
千葉の宝 @aitaku_morisoba

あとは、線源(放射線が発せられる場所)から離れること。基本のようで、一番重要。放射線の到達する量は、距離の逆二乗になります。つまり、1mのとこで1浴びるとしたら、2m離れたら4分の1。10m離れれば100分の1です。

2011-03-15 15:55:06
千葉の宝 @aitaku_morisoba

こんな感じかな。以上であいたく先生の放射線講座はおしまいです。 ご静聴ありがとうございました。

2011-03-15 15:58:02