クラーベのお話

オルケスタ・デ・ラ・ルス現トロンボニストの相川さんによるラテン音楽におけるクラーベについてのお話。
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Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

ここでラテンのクラーベの話でもしてみますか? 反応があるならね。

2017-06-12 23:48:48

緊張と緩和

Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

クラーベには「2」の所と「3」の所があるワケですが、「2」の所は緩和、「3」のところは緊張となるワケです。

2017-06-12 23:55:44
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

音楽の要素、「音程」「リズム」「和音」にも緊張と緩和があるので、それとクラーベのそれがお互いに作用します。

2017-06-12 23:57:29
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

では、クラーベの「2」が何故「緩和」なのかと言うと、オンビートの位置で終わる(止まる)からです。

2017-06-13 00:02:31
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

これがつまりどう言うことかと言うと、「2」がオンビートで止まる事を意識して叩かなければいけません。つまりそこでリズムが緩和しなければいけません。 「落ち着く」とも言い換えられます。

2017-06-13 00:05:40
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

と、考えて行くと、「2」から始まる「2-3」と、「3」から始まる「3-2」の性格の違い、ノリの違いが自ずとハッキリして来ます。

2017-06-13 00:09:43
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

キューバのバンド、イラケレのベーシストだったCarlos Del Puertoは「コード進行やメロディーの落ち着く場所、つまりトニックコードの小節はクラーベの「2」の部分が来るようにするべし」と自身の教本で言っていますが、その後に例外的な考え方も書いています。

2017-06-13 00:25:05
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

その例外的な考え方とは、コード進行で決めると2-3なのだが、メロディーのリズムで決めると3-2になる場合の話です。それについてはCarlos Del Puertoの本を読んでもらうとして、ただしこれはあくまで基本的な考え方の話で、規則ではありません。好きな方で良いのです。

2017-06-13 01:00:11
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

好きな方で良いとは言え、2-3、3-2にはノリや雰囲気の違いがあるので、メロディーとの兼ね合いも大事なのですが、どちらの雰囲気にまとめるか、と言うコンセプトも大事になります。 また、クラーベにピッタリと乗るという事は発するリズムを単純化させ、奥の浅い音楽表現になる危険もあります。

2017-06-13 07:52:37

2-3と3-2、クラーベの種類

Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

違いとは? 2-3はオンビート感の強い「緩和」小節が先に出て来るので、縦のビート感が強く前面にでます。(表記は1クラーベで2小節とします) そして緩和↘︎緊張↗︎という流れなので、終止感は少なく3-2に比べると次に次にと続いていく感じが強いです。(緩和する時が奇数小節だから)

2017-06-13 08:20:48
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

3-2は2小節目に緩和するので、とにかく2小節でひと段落するのが大きなビート感に繋がります。合わせて、1小節目がシンコペーションのある緊張小節なので、流れも滑らかさが前面にでて(細かい縦のビート感が少ない)、その分スピード感もあります。

2017-06-13 08:29:20
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

これは20年位前に書いてみて、反応が少なかったのでやめたページです。リンクは消してあったのですが、サーバー上に置きっ放しだったので、検索して見つけて読んだ人も結構いるらしいですが。 譜例も載せてたりします。 din.or.jp/~aypi/rakuten/…

2017-06-13 08:46:38
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

URL最後の201から数字を増やして行くと先が読めると思います。 かなり偉そうに書いてますが、若気の至りですかね。 din.or.jp/~aypi/rakuten/…

2017-06-13 08:51:54
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

ポピュラーなクラーベは主に3種類。ソン・クラーベ、ルンバ・クラーベ、と6/8拍子のベンベ・クラーベ。 ソン・クラーベはロックの様な力強さを感じてやると良いです。 例えて言うなら8ビート。 ルンバ・クラーベはファンクの様な細かいシンコペーションで回って行くグルーヴのイメージで。

2017-06-13 09:14:55
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

なので、ルンバ・クラーベは16ビート。 ルンバ・クラーベとベンベ・クラーベはとても密接な関係にあります。 お互いに行き来し合います。 その関係性が分かった時にグルーヴというものへの理解が深まります。

2017-06-13 09:19:41

オンビートとクラーベの関係

Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

クラーベが上手く叩けない人の多くがまずその時にオンビートを正確に取れていません。 ソン・クラーベの3の真ん中の直後のオンビート。または、ルンバ・クラーベの同じところや3の3つ目の後、次の小節の頭(2のアタマ抜きのところ) そして、オンビートに当たる位置。3のアタマや2の2つ目。

2017-06-13 09:38:17
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

クラーベを叩くならばその時に特に下半身、足なりステップなりでオンビートを取る(感じる)事を強烈にお勧めします。クラーベをクラーベというリズムパターンでテンポキープするのは非常に難しい事です。

2017-06-13 09:48:21
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

オンビートとクラーベ2 合成したもの。 pic.twitter.com/7OpUQyVNx6

2017-06-13 10:44:01
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Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

オンビートとクラーベ2の右側、ルンバクラーベのリズムは、ルンバでの「カタ」の1番シンプルなパターン(主にコルンビアという速いテンポで使う)と全く同じになってます。しかも、オンビートとクラーベが重なってるところはフラム打ちになります。 面白いですね。

2017-06-13 10:58:30
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

このオンビートとクラーベの譜面で何が言いたいのかというと、「身体で取っているオンビートと叩いているクラーベで1つのリズムとして感じる」のが大事という事です。

2017-06-13 11:00:50
Hitoshi Aikawa @aypi_delaluz

さて、クラーベがテンポ通りに叩けることと、グルーヴを出せることはまた別次元の話です。 グルーヴについてはここの呟きでは割愛します。 なぜなら、その場で面と向かって教えないと伝わらないからです。 ただしヒントとして「八分裏からのオンビートをゆったりとる」とだけ言っておきます。

2017-06-13 23:03:54