学部で分子生物学をやってた人間が、放射線の影響についてちょっと考えてみた
少し前に、微積分を教えても仕方ない、命に関わる分子生物学を教えろと主張した東京女子医の先生が、現在、放射線量の積分ができぬために生命の危機にさらされていることを女学生と共に甚だ遺憾に思っている。
2011-03-15 16:39:08ちなみに今回リスクがあるのは、放射線の確率的影響(遺伝子が部分的に損傷→誤って修復とかそういう)なわけだけど(線種、線量から考えて)、明らかに確定的影響(細胞死→皮膚炎等)と混同したツイートがあるのがちと気になる。生物クラスタはあまり議論に参加してないのかな?
2011-03-15 16:50:15.@greener21 私も専門ではないですが、mSvのオーダーである限り、皮膚が爛れたりすることはないでしょうね(シーベルトという単位自体が、確率的影響を評価するための単位らしいですし)。
2011-03-15 17:02:01.@greener21 低線量の場合、線量に応じて遺伝子の変異が起こりやすくなるんだと思いますが、放射線等がなくとも低い確率で変異は起こりますし、修復機構もいろいろあるので、致命的ではないかと。あとは運次第(修復されるか、どこの細胞のどの遺伝子がやられるか)だと思いますねw
2011-03-15 17:07:35@greener21 私も受けたはず(生物系でも遺伝子・タンパク質の検出にたまに使うので)なんですが、物理学的性質に関してはすっかり忘れてましたw こういう機会に復習せねば。
2011-03-15 17:09:09もちろん「基準値」は、「ほとんどの細胞で修復不可能な変異は起こらない」レベルに設定してあるんだろうし。…まぁ「問題が起こる可能性がある」ってのは心理的に嫌ではあるけども。ま、放射線なんぞ浴びなくとも、遺伝子の変異は起こりうるし、そもそも明日事故で死ぬ可能性だってあるわけですしね。
2011-03-15 17:14:43例の原子炉材料学の博士だったうちの親父が、電話で嫁さんに放射線量についての説明をする様が僕とそっくりだったそうです。毎日原子炉実験で放射線を浴び続けた親から生まれても僕は良く似ているということで、遺伝子変異も大したものではないでしょう。笑 RT @jotun82
2011-03-15 17:17:16@vikingjpn なるほど!非常に説得力のあるお話でしたw 基準値が適正に守られていれば、そこまでリスクはないのでしょうね。
2011-03-15 17:27:06まぁでも「放射線を浴びる→遺伝子が変化→超人へ進化」とか、そんなことを考えちゃいけませんよ。人間の遺伝子は何十億年も試行錯誤した結果、今の状態にあるわけですからね。変異のリスクは小さいに越したことはない。
2011-03-15 17:30:17100倍の放射線と聞いて周りに慌ててる人がいたら、通常の温泉でも通常の200倍、有馬温泉とか4万倍以上の放射線が出てるから大丈夫って教えてあげて下さい。色々資料はあるけどわかりやすいページを http://t.co/U0WSqMG
2011-03-15 18:37:31作業員の被曝量。重大事故時の国際基準500mSv、日本は100mSvだったのを250mSvに引き上げる→【放射能漏れ】作業員の被ばく量引き上げ、福島原発事故で厚労省 - MSN産経ニュース http://t.co/x58NPlc
2011-03-16 01:22:44昼にも呟いたけど、低線量の放射線の場合、「線量に応じて遺伝子の変異が誘発される」わけで、どこまでが安全という明確な閾値があるわけではない。もちろん、細胞内にも修復機構はいろいろあるし、国の基準は「ほとんど細胞では修復不能な変異は起こらない」レベルに設定してあるとは思うけど。
2011-03-16 00:29:25また放射線を浴びなくとも、様々な要因(複製ミス、化学物質の影響等)によって遺伝子の変異は起こりうる。放射線は遺伝子の変異を誘発する数ある要因の一つに過ぎないし、修復されず、重要な遺伝子が、多くの細胞で変化する、という可能性は決して高くはない。
2011-03-16 00:35:22@jotun82 確率的影響ですよね。 アメリカだかの研究で、「タバコ一本だけでも癌になる、だから分煙しろ!」という話がありましたが、それに似ていますw
2011-03-16 00:31:22非常に分かりやすい例!参考になります。 RT @Doctor_NEET 確率的影響ですよね。 アメリカだかの研究で、「タバコ一本だけでも癌になる、だから分煙しろ!」という話がありましたが、それに似ていますw
2011-03-16 00:36:41@jotun82 放射線を浴びたら、癌のリスクは絶対に上がりませんか?ときかれて、上がりません!と即答する人はヤブですよねw 酒もタバコも放射線、も長期間でリスクを考えると、どれも害がないとは言えないし、短時間で一定量を超えた曝露を受ければ、半数の方が命を落としますし。
2011-03-16 00:41:53.@Doctor_NEET ですね。ただ確率的な影響を説明するのは難しいし、聞いた側が理解出来たとしても、曖昧なリスクを自分のなかで消化するのも難しいと思うので、どうしたものやら?って感じですね…
2011-03-16 00:50:20なんかね、放射線の線量(Svは等価線量だが)で定量的に議論するのはいいんだけど、最終的な人体への影響は確率的なものなので、数字に拘りすぎるのもどうなんだろう?例えは悪いが、線量は福引券の枚数で、人体への影響は福引の賞品みたいなもの。最終産物(変異、賞品)の定量的な評価も難しい。
2011-03-16 03:50:12昨日の話の補足だけど、線量(福引券)が多いほど遺伝子の変異(賞品)が生じる可能性は上がるけど、確実に生じるとは言えないし、どこの細胞でどの遺伝子が障害されるかで将来への影響は変わってくる。最終的な影響の定量的評価も難しいので、線量の基準値はどうしても主観的なものになってしまう。
2011-03-16 17:27:04