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にっかり妖かし数え歌の神道的考察

にっかり妖かし数え歌の神道的考察
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斜水左文字@刀剣と金工 @hasumizu_9blue

にっかり数え唄でおぉ、と思った点は十まで数えているということ。日本では古来から「ひふみよいつむななやここのたり」という十までの数え方は、清める意味を持ち、それは同時に異界との遮断の意味を持ちます。歌詞について詳しく言及するかはこの後のモチベに寄りますが、妖異の者と数についても続く

2017-01-26 20:16:41
斜水左文字@刀剣と金工 @hasumizu_9blue

まず、純粋に数を数えることは異界を開くことに繋がります。「一」と呟いた瞬間、無だった場所に一が生まれます。存在が発生するのです。数を数えることで世界が分類され広がります。天地創造とか世界の神話と一緒ですね。ちなみに九字は「たり=十=封」がない、異界との門との考え方もあります。

2017-01-26 20:22:02
斜水左文字@刀剣と金工 @hasumizu_9blue

妖異の者、例えば皿屋敷から鬼から数を数える性質があるのは比較的世界共通ですが、数の陰陽それ自体に力があり異界の物がこちら側に存在するために効果を及ぼすものだからです。お菊さんの皿数えは存在理由ですけれど。こちらの者でない妖異が存在を許容されるのは、数が曖昧、もしくはその隙間。

2017-01-26 20:32:07
斜水左文字@刀剣と金工 @hasumizu_9blue

数え唄はその境界を少しずつ明らかにしていくので、ひとつの異界渡りともいえます。九字で異界の門を開いた場合は必ず九字で閉じますし、数え唄は十で封をします。ちなみに、籠などを玄関に魔除けとして置くのは編目を数えている内に朝が来て時間的に留まれなくなるためです。曖昧な境界は彼は誰時迄。

2017-01-26 20:38:25
斜水左文字@刀剣と金工 @hasumizu_9blue

ちなみに皿屋敷のお菊も9枚迄数え、足りないと呟くのは正しく十=封に至らないから留まれるとも取れるのです。幽霊退治戦隊が十人なのもいい仕込だな、と改めて思います。彼らが一人ずつ部屋に帰る=異界からの帰還と封と取れるのですが、この曲二番まで聞くと10で封をした後二人多い事がわかります

2017-01-26 20:43:21
斜水左文字@刀剣と金工 @hasumizu_9blue

この二人は青江と一緒に居る母子の霊だからこちら側に居られるのかもしれませんが、青江にしてみれば粟田口のお陰で思わぬ形で自身の内面を向き合って昇華「君の笑顔を数えよう」に至ったのかもしれません。 奇数=陽を尊ぶ日本で10や百を数える意味は異界や妖異から身を守る意味があるとの話でした

2017-01-26 20:48:51
斜水左文字@刀剣と金工 @hasumizu_9blue

以上神社で巫女さんやっている間に神主からいろんな知識を詰め込まれた斜水の暇つぶし呟きでした。給湯器交換目途ついたらまともに刀の話もします。 ちなみに私の大好きな志方あきこさんの「籠の鳥」も数え唄ですが、暗い宗三さん好きな人にはぜひ聞いてほしい歌詞です。TL占拠失礼しました。

2017-01-26 20:52:39