オルテガ・イ・ガセット『ドン・キホーテに関する思索』読書メモ集

オルテガ・イ・ガセット『ドン・キホーテに関する思索』(アンセルモ・マタイス+佐々木孝訳、現代思潮社、1968)の読書メモをまとめました。
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荒木優太 @arishima_takeo

「愛の中には自己の中に他の物を汲み入れ、それとわれわれを溶解してしまうような、個性の拡大があるのだ」(オルテガ『ドン・キホーテに関する思索』)。お前は有島かッ!

2017-06-21 16:19:58
荒木優太 @arishima_takeo

大きな滝のそばに住んでいる人たちは、滝のとどろきを聞かない。つまりわれわれの眼になんらかの意味をもってうつるためには、われわれのすぐそばをとりまいているものとわれわれ自身との間に、ある距離を置くことが必要なのだ。byオルテガ『ドン・キホーテに関する思索』

2017-06-22 17:03:40
荒木優太 @arishima_takeo

「サント・ブーヴは、われわれを作品からその作者へと導き、次にはこの作者を数知れぬ逸話で粉微塵にしてしまうのである。批評は伝記ではないし、もし作品を完成させようとしないかぎり、それは独立した仕事として認められることはない」(オルテガ)。「反駁す」(プルースト)的な何か。

2017-06-22 17:09:22
荒木優太 @arishima_takeo

批評は肯定的な意味から出発するものだし、作者を糺すことよりも、読者により完全な視力を提供することに向けられるべきなのだ。作品はより完全に読まれることをもって完成するのである。byオルテガ『ドン・キホーテに関する思索』

2017-06-22 17:10:49
荒木優太 @arishima_takeo

最後列にいることは、最前列にいることと同様の気高さを持っているものなのである。なぜなら、最後列も首位も、世界にとって不可欠な、そしてお互いを必要とする司法権なのだから。byオルテガ『ドン・キホーテに関する思索』

2017-06-22 17:23:32
荒木優太 @arishima_takeo

われわれがある対象を愛すると言うことと、それがわれわれにとって世界の中心、つまりそれあがわれわれの生として世界を織りなす糸がもつれ合っているところだ、と言うことと結局同じことではないか。byオルテガ『ドン・キホーテに関する思索』

2017-06-23 12:27:05
荒木優太 @arishima_takeo

思索とはエロスの仕事なのだ。そして概念とは愛のリズムである。byオルテガ『ドン・キホーテに関する思索』

2017-06-23 12:27:35
荒木優太 @arishima_takeo

「ボヴァリー夫人は、スカートをはいたドン・キホーテであり、その魂の上にほんのわずかな悲劇を持ったドン・キホーテである」(オルテガ『ドン・キホーテに関する思索』)。スカートをはいた〜、の言い回し、いつかどこかで使う。

2017-07-09 10:39:21
荒木優太 @arishima_takeo

ん、でもこれいま使うとジェンダー&フェミニズム系の人に怒られるかな?

2017-07-09 10:40:13
荒木優太 @arishima_takeo

われわれは、消化とはなにかも分らずに消化している。そして、愛とはなにかも分らずに愛している。byオルテガ『ドン・キホーテに関する思索』

2017-07-09 10:54:01
荒木優太 @arishima_takeo

「自然は、安定したもの、永続するもの、の王国である。これに対して、生はまったく一時的なものである」(オルテガ)。自然と生を対置するのが面白いね。

2017-07-09 11:02:10
荒木優太 @arishima_takeo

「だれか聡明な伝記作者がナポレオンの個性を再構成してくれないうちは、われわれは個としてのナポレオンが何者かを知らない」(オルテガ『ドン・キホーテに関する思索』)。お前はハンナ・アレントかッ!

2017-07-09 11:04:47
荒木優太 @arishima_takeo

オルテガ『ドン・キホーテに関する思索』読了。これも間を挟んだおかげでなんの本だったか忘れながら読んだけど(あんまドンキ関係なくね?っていう朧げな記憶)、でも、やっぱりオルテガはいいね! 今度から「好きな批評家は?」って聞かれたときは、オルテガって答えようかな。

2017-07-09 13:58:45