メディアが報道しない本当のシリア・中東⒄ 「トランプの赤い一線」シーモア・ハーシュ/ヴェルテ(ドイツ)/2017年6月25日〜Trump’s Red Line by Seymour M. Hersh/ Welt, 25.06.2017(全訳)

アメリカの情報コミュニティはシリア政府が化学兵器を持っていないことも、ハン・シェクーンの事件に化学兵器が使われていないこともよく知っていた。 アメリカ外交のリアリティ、世界がすっかり変わってしまうほどに今まで見えなかったものがこれを読むとよく見えてきます。 目から鱗!事実は小説より!それにしても本当にこれでいいのかしら?! 『誰のサリンなのか?』(ロンドン・レビュー・オブ・ブックス)に続き、ピューリッツァー賞ウィナー、シーモア・ハーシュの<開いた口がふさがらない>衝撃の第二弾です。
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The Sun Snorer Press @taiyonoibiki

メディアが報道しない本当のシリア・中東⒄   「トランプの赤い一線」シーモア・ハーシュ/ヴェルテ(ドイツ)/2017年6月25日〜Trump’s Red Line by Seymour M. Hersh/ Welt, 25.06.2017(全訳) pic.twitter.com/YxCifpiS7h

2017-07-09 23:22:22
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❶アメリカの情報コミュニティはシリア政府が化学兵器を持っていないことも、ハン・シェクーンの事件に化学兵器が使われていないこともよく知っていた。 アメリカ外交のリアリティ、世界がすっかり変わってしまうほどに今まで見えなかったものがこれを読むとよく見えてきます。

2017-07-09 23:23:01
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❷目から鱗!事実は小説より!それにしても本当にこれでいいのかしら?! 『誰のサリンなのか?』(ロンドン・レビュー・オブ・ブックス)に続き、ピューリッツァー賞ウィナー、シーモア・ハーシュの<開いた口がふさがらない>衝撃の第二弾です。 welt.de/politik/auslan…

2017-07-09 23:23:47
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❸アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプは、死にゆく子供たちの写真を見た後、情報局からの重要な情報を無視する形で、シリア攻撃を決定した。シーモア・ハーシュがサリン事件の疑惑を徹底取材。

2017-07-09 23:24:37
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①4月6日早朝、アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプは、シリア中央部に位置するシャイラート空軍基地を標的としたトマホークミサイル攻撃を許可した。

2017-07-09 23:25:47
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②トランプによると、そのちょうど2日前、反政府武装勢力が支配する町ハン・シェクーンでシリア政府によって致死性神経ガス攻撃が実行されたと言うのだった。トマホークミサイルはその報復措置だった。

2017-07-09 23:26:13
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③だが、トランプの命令は、シリア政府が化学兵器を所有しているとするいかなる証拠も見出せないという情報局からの警告を無視する形で発行されたのだった。

2017-07-09 23:26:47
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④4月4日にシリア政府がジハーディストの会合を標的にして従来型火薬を搭載したロシア製誘導爆弾を使用したということだけが、情報局の確認していた確かな情報だったという。

2017-07-09 23:27:16
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⑤いわゆる<非常に価値の高い標的>を含むその攻撃計画の詳細は、ジハーディストとの戦いをより効果的にするために、その地域におけるすべてのアメリカの軍事同盟国とシリア政府、そしてロシア空軍で共有されていた。

2017-07-09 23:27:51
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⑥そういうわけで、ドーハの事務レベルの戦略会議開催に先立つこと数日前には、そのハン・シェクーン空軍作戦の詳細がすでにロシアからアメリカ及びその同盟国に伝えられていたのだった。

2017-07-09 23:28:14
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⑦シャイラート空軍基地攻撃命令発行に際し、情報局から伝えられていた重要な情報をトランプ大統領があえて無視したという事実は、関係者、特に軍および情報局の関係者から深い衝撃を持って受け止められた。

2017-07-09 23:28:48
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⑧「どこから見ても全く道理に合わない」と、軍関係者及び情報コミュニティ職員がその時の衝撃を同僚に語っている。

2017-07-09 23:29:18
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⑨「化学兵器攻撃などなかったことを我々はちゃんと知っているのだ。…とうぜん、ロシアは怒り心頭だろう。優秀な情報組織を持ち、真実を知っていると主張しながら、…クリントンが大統領になろうがトランプが大統領になろうが、大した違いはないようだな。」

2017-07-09 23:30:03
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⑩4月4日の攻撃からわずか数時間のうちに、おびただしい数のハン・シェクーンの写真とビデオで、世界中のメディアが充満した。

2017-07-09 23:30:36
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⑪すでに息の耐えた人々、そして死にゆく人々の映像、神経ガスの毒に侵され苦悶する人々を捉えたそれらの映像は、地域の活動家たち、特に反政府武装組織と密接な関係を持つホワイトヘルメッツを事件の第一報者として、ネットのソーシャルメディア上に次々とアップロードされていったのであった。 pic.twitter.com/mfKzGf6GBE

2017-07-09 23:32:42
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⑫それらの写真・ビデオの出所については実は未だに不明で、写真を掲載したソーシャルメディアについて捜査を行った国際監視団は存在していない。

2017-07-09 23:33:22
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⑬しかしながら、世界規模で沸騰した大衆的憶測は、攻撃は神経ガス・サリンを使用したもので、殺人者はシリアのバッシャール・アサド大統領であるというものだった。

2017-07-09 23:34:04
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⑭トランプはこの憶測を事実として声明を出し、その中で、このアサドの<極悪行為>は、トランプによると、<アサドの化学兵器使用>に対する<優柔不断で無能な>オバマ政権によって引き起こされたものであると協調することを忘れなかった。

2017-07-09 23:34:54
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⑮次の48時間で矢継ぎ早に開かれた数々の緊張に満ちた会議と政策決定の過程でトランプに動揺のなかったことが、かえって国家安全保障担当の多くの高官たちを狼狽させた。

2017-07-09 23:35:25
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⑯一連のインタビューを通して私が理解したことは、トランプ大統領と、多くの軍および情報局のアドバイザーたちとの間のコミュニケーションの断絶であった。現地にいて、ハン・シェクーンの状況に精通している高官たちの多くが、この攻撃の本質に関してトランプと全く違う考えを持っているのだった。

2017-07-09 23:35:55
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⑰私(シーモア・ハーシュ)は、4月4日の事件発生からずっとリアルタイムで、このコミュニケーションの<断絶>の口述筆記証拠を入手していた。

2017-07-09 23:36:45
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⑱世界中の軍関係者の間に、いわゆる衝突回避として知られる攻撃実行前の国際的に共有されたプロセスがある。

2017-07-09 23:38:28
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⑲アメリカとロシアの将官たちは、突発的な事故や予期せぬ軍事衝突をあらゆるレベルで回避するために、飛行機の飛行経路、標的に関する情報の詳細な情報を日常的に交換しあっているし、その情報は当然シリア政府にも共有されている。

2017-07-09 23:39:00
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⑳飛行機が離陸すると同時に情報伝達は開始され、作戦が終了するまで逐次、ロシアからアメリカの早期警戒管制機に送られ続けている。

2017-07-09 23:40:37
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㉑このシステムの優秀性と重要性は、かつて一度もアメリカとその同盟国、およびロシア、シリアの超音速機間に衝突事故やニアミス事故が起きていないという事実によって十分に証明されている。

2017-07-09 23:41:38
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