色のセンスは生まれつき持った才能ではない、という話
色のセンスの良さは才能ですねってお褒めいただいたので、ありがたくお言葉頂戴したんだけど、色のセンスは生まれつき持った才能ではないと思っているので、あとでその話ブログにでも書こうかな。
2017-07-12 13:51:23私はもともと色を合わせるのがものすごく苦手で、子供の頃、機織のおもちゃについてきた毛糸が水色とピンクだったのを絶望するくらい、色を合わせるということがなんなのかわかってなくて、水色と合うのは青と紺。ピンクと会うのは赤。同系色のグラデーションのみという狭い色彩感覚しかなかったのよ。
2017-07-12 13:55:21母は「水色とピンクってとても可愛いわよ!」と言ったし、私も今は水色とピンクを合わせると恐ろしくかわいいことになるのが理解できてる。母は素敵な色彩感覚の持ち主で、私にいろんな色の服を着せたけど、私はチグハグな色の変な格好をさせられているとしか思ってなかった。
2017-07-12 13:58:5710代後半の頃の流行も私に色彩感覚をもたらしてはくれなくて。パステルカラーの淡い色合いの80年代は売ってる服がみんなパステルで、色で悩むことが無かったように思う。だってどれもパステルだから何を合わせてもパステルなんだもの。
2017-07-12 14:05:5590年代はとにかく黒黒黒、黒がオシャレだった。私は服飾の勉強して服は自作のファッションロリータの女の子だったけど、ベースが黒、それに合わせて強い差し色を1色。程度の色認識しかなかった…書いててつらくなってきた。
2017-07-12 14:09:48でも世の中が大体そんな感じだったから、自分の色彩感覚がものすごくダメだって思ったこともあまりなかった。絵を描く時も色を意識して描くようなことはしてなかったと、この物はこの色っていう固定概念でただ塗るだけ、見た色を描くだけだったように思う。
2017-07-12 14:12:59自分の色彩感覚に初めて絶望したのはパッチワークキルトに本腰入れた時。子供を産んだ時に筆を折って10年以上描かないでいた間、独学でパッチワークをやっていたんだけど、自分の中ではありえなかった色と色を合わせることで、色の魅力が何倍にも膨らむのを実感したのね。
2017-07-12 14:16:51でも布合わせがホントーにうまくいかない。とにかく布にはまって布を集めて、服を買う時にすら反故して布に戻すことを前提にして布を集めまくって、あちこちの図書館に行ってはパッチワークの本を借りて読みまくって、アンティークキルトや現代の作家さんたちの魔法みたいな色合わせにため息ついて。
2017-07-12 14:22:36もう自分には色合わせの才能がないんだなと諦めて同系色のものだけ作っとけばいいのかと絶望してたら、ある日ミシンキルトの作家さんの本をに出会って「色合わせは才能じゃない、何人もの生徒さんを見てきたけど、ある日いきなり掴む時が来る」というようなことが書いてあったの。
2017-07-12 14:25:37その言葉を拠り所にしてとにかく数を作っていたら私にも「掴む時」がきたのね。理論で学んでいないので説明はできないけど感覚として色がなんなのかが掴めて、そうしたら色を合わせるのがどんどん楽しくなって。 こんな楽しい世界があったのかと、目に入るものの美しさもどんどん増していった。
2017-07-12 14:30:54子供が手を離れるようになって絵を再開して、もともと好きだった絵を描くことに色を使うことの楽しさが加わって自分でもびっくりするくらい楽しくて、描かずにいた10年の時間パッチワークキルトに出会えたことににすごく感謝したのでした。
2017-07-12 14:34:31色を使うことが苦手だと思っている人は、才能がないわけじゃなくて色の使い方を知らないだけだと思う。私はたまたまパッチワークキルトで色への扉を開くことができたけど、他にも色々道はあるんじゃないかなと…きっと近道も。 なので「法則を掴む」ためにがんばってもがいてください。
2017-07-12 14:38:26