『ガンマン大連合』con トーマス・ミリアン

セルジオ・コルブッチ監督1970年製作のマカロニウエスタン『ガンマン大連合』と、今年地平線の彼方へ夕陽と共に消え去ったイタリア製西部劇きっての演技派、トーマス・ミリアンについて。
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

【『ガンマン大連合』BS放送記念】 真昼に嬉しい作品をやってたなあ、Companeros。 オフィスには各放送局の番組を映している液晶モニターが壁にずらりとあるので、仕事の合間合間に観ていましたよ。 pic.twitter.com/g2ddhDKrtk

2017-07-12 22:22:22
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

観られたガンマンも、見逃した用心棒も、読んでみてください。 あ。見逃した方は、朝日の“マカロニ・ウエスタン傑作映画DVDコレクション”7号が、この『ガンマン大連合』だ。 何と、『ミスター・ノーボディ』がケオマに…おまけについて、2,000円しないんだぜ。買い給へ。

2017-07-12 22:28:19
蔵臼 金助 @klaus_kinske

『別冊映画秘宝 百発百中! ウェスタン映画入門!』(洋泉社MOOK)掲載の中から、「トーマス・ミリアン」「ガンマン大連合」を再掲いたします。

2017-07-12 22:32:03
蔵臼 金助 @klaus_kinske

『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウを観る度に、トーマス・ミリアンを思い出す。 キャラが同じだからだ。 友人に言わせれば、『メキシカン』『ランゴ』を撮ったゴア・ヴァービンスキーなので、確信犯だと言う。 pic.twitter.com/18xr5HlRun

2017-07-12 22:36:24
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『トラフィック』(2000)で手を後ろに組み、ひょこひょこ歩きながら登場する黒幕の将軍。彼がトーマス・ミリアンだ。 pic.twitter.com/E62OTHUSvX

2017-07-12 22:39:23
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

ニューヨーク、アクターズ・スタジオ出身。歌のレッスン中に西部劇出演の話が来て、渡欧する。 pic.twitter.com/JuiQ3wNkRo

2017-07-12 22:40:09
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

その時にピアノを弾いてたのは、スティルヴィオ・チプリアーニだ。西部劇とは『ガンクレイジー』。ミリアンから声をかけられたチプリアーニは親友のヘンリー・マンシーニに相談し、そのスペイン製ウエスタンのサウンドトラックを担当することになった。 pic.twitter.com/w4Cv4kBfyf

2017-07-12 22:41:05
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

そしてミリアンは『ガンクレイジー』でただならぬ演技力を発揮する。 pic.twitter.com/M45Ui25JNg

2017-07-12 22:41:59
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

渾身の死にざまを見せて主役のリチャード・ワイラーを食いまくってしまい、悪役なのにも関わらず、ポスターやサントラのジャケットはメキシコ人アウトロー、ゴメスの顔ばかりだ。主人公の賞金稼ぎルーク・チルソンなんか欠片も写っていない。 pic.twitter.com/kbhjFKVKMc

2017-07-12 22:42:26
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

演技力があってハンサムなものだから、欧州の映画作家たち、ヴィスコンティ、アントニオーニ、ベルトルッチ、ヴァレリオ・ズルリーニらの作品にも起用された。 pic.twitter.com/hRcJDtLBLF

2017-07-12 22:46:47
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

だが、彼は好んでマイノリティのアウトローを演じ、イタリア製西部劇、ポリス・アクションで銃を撃ち、ナイフを振り回し、バイクで暴走し続ける。 pic.twitter.com/n1BxmcwpKg

2017-07-12 22:48:48
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

2005年にはルイス・ロッサが監督した『La Fiesta del Chivo』でドミニカの独裁者を嬉々として演じている。アウトロー精神、いまだ健在で嬉しく思う。 (2013年に書かれた文章です。ミリアンは今年の3月22日に地平線の彼方へ去っていきました。ADDIO!) pic.twitter.com/LDOUjaMIwl

2017-07-12 22:51:55
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『ガンマン大連合』  蔵臼 金助(イタリア製西部劇研究家) pic.twitter.com/JVxgjjojxP

2017-07-12 22:54:30
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

開幕早々、疾走する花嫁姿のメキシコ美人。バックに流れるのは“VAMOS A MATAR♪ VAMOS A MATAR♪ COMPANEROS~♪”(殺っちまえ! 殺しちまえ! 同志たちよ♪)と何度も物騒な歌詞が連呼される、

2017-07-12 22:55:25
蔵臼 金助 @klaus_kinske

エンニオ・モリコーネ作曲、セルジオ・コルブッチ自らが作詞をしたご機嫌なテーマ曲だ。これだけでアドレナリン沸騰だぜ、AMIGOS! pic.twitter.com/4WMBtQpY8A

2017-07-12 22:55:53
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『豹/ジャガー』『進撃0号作戦』と共にセルジオ・コルブッチの“メキシコ革命三部作”と呼ばれるこの作品は、1970年に作られ、日本では1972年に公開された。 pic.twitter.com/ssC1TQDOnF

2017-07-12 22:58:20
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

当時中学生だった私は、ベンチャーズがカバーした『豹/ジャガー』のテーマ曲を繰り返し聴いて、このまだ見ぬマカロニウエスタンへの期待に胸を膨らませながら、病気を装って学校を脱け出し、名画座へ観に行ったのである。

2017-07-12 22:59:59
蔵臼 金助 @klaus_kinske

いやー、興奮しましたね。何なんだ、この高揚感は!? 惚れましたよ。この映画に。 その日以来、私の脳内では「ばまさまた、ばまさまた♪」とモリコーネのメロディがエンドレスで再生ですよ。

2017-07-12 23:00:55
蔵臼 金助 @klaus_kinske

ストーリーは単純。14歳の極東の少年にもすんなりと頭に入って来る話だ。 メキシコ革命の真っただ中に、一人のスウェーデン人武器商人ヨドラフ・ペテルセン(フランコ・ネロ)がやって来る。そのタキシードみたいな恰好をメキシコ人革命家のバスコ(トーマス・ミリアン)が「ペンギン」と揶揄する。 pic.twitter.com/fCVWXuntHV

2017-07-12 23:04:07
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

国籍の異なる二人の男たちの出会いと裏切り、奇妙な友情。そこに冒頭のメキシコ美人姉ちゃんが絡み、非暴力を説く大学教授(フェルナンド・レイ)、ヨドの宿敵ジョン(ジャック・パランス)が関わってくる。

2017-07-12 23:04:30
蔵臼 金助 @klaus_kinske

ジャック・パランス、濃いよ。姉妹編『豹/ジャガー』でも胸に花飾りをつけたサディスティックな悪役を怪演、フルヌードまで披露していたが、今回は義手に隼をとまらせた、前作以上にキャラの立った悪党だ。 pic.twitter.com/cno96rjxmS

2017-07-12 23:05:38
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

既にガンマニアになりつつあった中学生の私は、彼の持つポンプアクション・ショットガンが気になりましたね。まだそんなに知識は無かったので、ヨドが変わった拳銃を持っているなとは思っていましたが、後々調べたところ、カンポ・ヒロM1913というスペイン製の大変珍しい自動拳銃でした。 pic.twitter.com/jiRGO2U8qP

2017-07-12 23:06:49
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

正直言うと、『豹/ジャガー』に出てくるポーランド人傭兵に扮したネロの方がよりニヒルで見せ場も多く、ロングコートもカッコ良くて好きなんだが、より多く、繰り返して観るのは、この『ガンマン大連合』の方だ。 何かね、心を打つんだよ。

2017-07-12 23:07:44