《東電福島原発事故について、言っておきたいこと ①マスコミについて》

自己ツイートをまとめました。 反論がある方は、コメント欄ではなく、私のツイッターに直接お願いします。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

人間も、そして人間が造り出した集団である組織も、必ず間違うし、失敗する。 間違いも失敗も、可能ならば定期的に自己確認し、反省する。 もし、日本のマスコミがそれを自発的にできるなら、実施してみると良い。 間違いや失敗は、個人が起こしたものではなく、組織として確認、反省する。

2017-07-15 21:50:01
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

もし日本のマスコミが、定期的に自発的に間違いや失敗を公表し、それを繰り返していく習慣が確立できたら、間違いなく、日本のマスコミは変わることができると、私は信じている。 それが可能ならば、不透明な政界や財界、官界との癒着も作りにくくなっていくだろう。責任のなすりあいも減るはずだ。

2017-07-15 21:57:04
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

ところで、私が大舞台で、または生放送で話すことができない理由について、もう少し詳しく説明する。 物事の順番に沿って説明するために、まずはマスコミの方の話から。 2011年3月11日にM9の大地震が発生した。各マスコミ記者は、地震と津波の取材に奔走した。

2017-07-15 22:05:09
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2011年3月11日に15時46分に発生した地震について、東京のテレビ局が発生直後にどの様な努力をしたのかは、実は私はあまり知らない。分かっていることは、大地震取材に付き物のヘリコプターを駆使した空撮を、少なくとも当日は、殆どて来ていなかった事だ。ヘリの確保が困難だったのか?

2017-07-15 22:09:03
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

最近、少し大きめの地震が起きると、NHKのアナウンサーは、意識的に語気を強め、冷静な対応と、可能な限り早期の避難を呼びかけるようになっている。これは、311の教訓を生かそうとしている表れだ。311までは、とにかく視聴者を落ち着かせる事を優先し、極力穏やかな口調で報道していた。

2017-07-15 22:15:23
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

しかし、311の地震と津波は、気象庁の予測をはるかに上回る高さの大津波を引き起こし、起きた津波の高さによって、予測の津波水位を変更する事態が繰り返された。津波高が30mを超えるような、事前には想像さえもしなかった津波が人々を襲い、津波を甘く見た人達が多数の死者の中にはいた。

2017-07-15 22:23:32
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

311の反省から、現在では地震が起きるたびに、テレビやラジオのアナウンサーが強めの口調で呼び掛けるようになった。その口調も内容も311以前とは、かなり異なっている。311当日の緊急放送は、東日本大震災のような広域大災害には、うまく対応できていなかった。それは反省・改善された。

2017-07-15 22:30:51
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

311の際のマスコミの対応について、おそらくまだ、改善されていないことも多く残っているのだろう。が、それについては今は触れない。 私が書かねばならないのは、マスコミの原発事故への対応についてだ。過日の東海村プルトニウム作業の前に、東海村では死者を出した被ばく事故があった。

2017-07-15 22:35:20
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「JCO臨界事故」などと呼ばれる事故だ。原発の燃料を製造する工程で、 作業の危険度を知らない作業員が、バケツで臨界に達する量の放射性物質を混ぜ、青いチェレンコフ光を発生させてしまい、作業員3人が重度の被曝をした。 その中の2人は、致死量をはるかに上回る被曝で、2週間で死んだ。

2017-07-15 22:41:13
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

そのJCO事故が発生した際、詳しい状況も知らずに、各マスコミは記者を派遣してしまい、結果として事前知識を持たない記者を、対放射線教育もしないまま、取材に向かわせてしまった。 それが問題になり、マスコミ各社は放射性物質関連の取材をする場合の取り決めを企業と労組の間で作っていた。

2017-07-15 22:48:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

311で、東電福島第一原発は、外部冷却用の電源を地震による送電鉄塔の倒壊により失った。続いて、津波により、非常用の冷却電源も失われた。 つまり、ステーションブラックアウト、略称SBO、全電源喪失という、 絶対に避けなければならないとされてきた状況が現実に発生してしまったのだ。

2017-07-15 22:56:18
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

311で福島第一原発が陥った全電源喪失という事態がどれほど深刻なものなのかは、ちょっと原発に関する知識を持った人間ならば、誰でも知っている。しかし、全電源喪失という報道は、私の記憶では、311当日には、津波の記憶に紛れて、ラジオで1度か2度放送されただけだった。

2017-07-15 23:38:30
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

しかし、全電源喪失、各種計器判読不能、さらには原子炉付近の放射線量上昇という事態が、福島第一原発の免振重要棟では把握されていた。その為、テレビ会議での承認を経て、東電は政府に「原子力緊急事態」を報告し、政府もそれを記者会見で発表した。日本で初の、「原子力緊急事態」宣言だ。

2017-07-15 23:42:41
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

311の日付が変わる前に、福島県が第一原発から半径2kmに、その後政府が半径3kmに避難指示を出した。この時点では、問題としては首都圏の電力不足、太平洋沿岸の津波被害への対処、の方が重視されていたと思う。しかし、全電源喪失は、生易しい問題では収まってくれないのだ。

2017-07-15 23:53:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2011年3月12日朝には、避難指示範囲は原発から半径10kmに広げられた。その頃には、一部の原発関係者と反原発運動関係者は、可能な限り遠距離への避難を始めていた。この辺の前後関係については、今でも私には分からないことが多い。分かっているのは、住民避難用のバスが不足していた事だ。

2017-07-15 23:57:57
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

今回の記述の目的は、マスコミ関係者の避難の事なので、できるだけ事情を省略する。一部のメディアでは、11日中に浜通りの社員と家族全員を中通りに避難する業務命令を出していたようだ。12日に入ると、それぞれのマスコミが、政府の避難指示を上回る距離での避難を命令し始めたようだ。

2017-07-16 00:01:35
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2011年3月12日、福島第一原発1号建屋が爆発した頃には、福島県浜通りから、ほぼすべてのメディアが業務命令による社員とその家族の避難を始めさせていた。その結果、少なくともいわき市から南相馬市までの間には、メディアの正規社員が一人もいなくなった。政府の避難指示の20kmより広域だ

2017-07-16 00:06:23
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

政府の避難指示は、距離で言うと、原発から半径20kmが最大だ。 しかし、マスコミ各社は、JCO事故の後に労使で取り決めた距離での避難を業務命令で発令した。その距離は、マスコミ毎に違うらしい。 最短でも50km程度で、80km以内だったと思われる。仙台市は取材可能だったからだ。

2017-07-16 00:13:25
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

その結果として、全マスコミは、政府の避難指示が出た原発から半径20kmから、各社の規定による距離までの間の範囲で、そこに住む住民を見捨てて避難したのだ。例えば、南相馬市は一部が事故原発から半径20km範囲内にあり、一部は半径30kmよりも遠い自治体なのに、マスコミ人は皆無になった

2017-07-16 00:18:35
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2011年3月13日以降のいわき市も同様だ。 11日、地震発生直後のいわき駅前の報道用写真は存在する。 しかし、事故原発から30km~50kmの間に存在するいわき駅前には、人がいなくなっている。それを私が知ることができるのは、FMいわきが撮影した16日の写真があるからだ。

2017-07-16 00:26:54
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

もう一度確認する。 2011年3月12日以後。日本のメディアは、地元新聞の『福島民報』や『福島民友』、地元ラジオ局の『ラジオ福島』もNHK福島放送局、民間放送テレビ局4局も含めて、事故原発から半径20kmという政府の避難指示を上回る距離で、避難した。その間に住む住民を見捨てて。

2017-07-16 00:32:17
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

誤解がないように記すが、私はメディアが事故原発から半径20kmを超える距離を定めて、政府の避難指示を上回る距離で社員を避難させたことを責めるつもりはない。 私が問題にしているのは、「報道機関」であるはずの組織が、住民や国民に内密にして、自社の社員とその家族だけを避難させたことだ。

2017-07-16 00:36:27
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

なぜ、2011年3月12日時点で「政府による避難指示の『原発から20km』では避難範囲が十分ではないと、メディアである私たちは判断し、自社の社員を避難させている」と報道してくれなかったのだろうか?少なくとも私は、住民の避難手段の準備をメディアに求めるのは合理的でないと考えている。

2017-07-16 00:41:06
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

もしメディアが、「政府指示よりももっと広範囲の避難が適切だと判断している」ということが住民、国民に示してくれていれば、それは住民に対して、避難範囲が適切かどうかのセカンドオピニオンになったはずなのだ。住民の圧倒的多数は、政府が指示した避難範囲が適切かどうか、不安を感じていた。

2017-07-16 00:45:28
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

原発事故発生直後、住民たちは本当に知りたかったのだ。自分たちが生活している所は、本当に避難しなくても良いのかどうか、を。福島市や郡山市で生活している人たちは、南相馬市全域やいわき市全域の住民が自主避難していることなど知らなかった。それを知っていたら中通りの自主避難者も増えたろう。

2017-07-16 00:54:30