@hirougaya 氏の語る、阪神淡路大震災にみる『人間の逞しさ』・・・ユーモアを忘れなかった人々

烏賀陽　弘道 @hirougaya

阪神大震災の被災者が被災後もいかにユーモアを失わなかったか記録した「大震災名言録」（１９９７年、光文社。藤尾潔）がネットで公開されています。　http://blog.zaq.ne.jp/cinecolt/article/270/

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１９９５年の阪神大震災のときも、被災地から離れた高見の見物野次馬ほど「被災者が苦しんでいるのに不謹慎だ」と表現の自由（ユーモア、お笑い、興行、映画、音楽など）を「やめろ」「制限しろ」と反民主主義的なことを平気で主張した。まったく同じ現象がネットで可視化されている。

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被害当事者は、現実そのままが被害になるので、息抜きやユーモアが絶対に必要だった。現実を知らない人間ほど「空想の悲劇」をもてあそんで、空想の思いやりに耽溺し始める。そういう人間を警戒しよう。　http://blog.zaq.ne.jp/cinecolt/article/270/

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阪神大震災のとき、神戸市南部、西宮、芦屋はまるで戦場のような有様だったのに、大阪市（梅田とか）に行くとワンレンボディコンのねーちゃんがハイヒールでカツカツ歩いていた。

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阪神大震災の教訓。被害当事者は、現実そのままが「被害」になるので、息抜きやユーモアが絶対に必要だった。現実を知らない人間ほど「空想の悲劇」をもてあそんで「空想の思いやり」に耽溺し始める。　 http://bit.ly/gu6Zvc

烏賀陽　弘道 @hirougaya

そういう「空想しているだけのモラリストたち」「空想に耽溺しているだけの自由制限論者」「空想しか知らない反民主主義者たち」を警戒せなばなりません。彼らはすでにツイッターはじめネットに可視化されています。今日だけで３人で会いました。　

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阪神大震災の被災者を取材したとき、広島で原爆を生き残った人と同じ話を聞いてびっくりしたことがある。

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焼け野原になった住宅街で夜、崩れた建材を積んで、たき火をした。真っ暗な街でたき火をして暗闇が炎で照らされると、少しだけ緊張と恐怖が緩んだ。

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なぜか、そういうとき、人は笑い始め、なぜか誰からともなく歌を歌い始めたのだそうだ。ふと我に返ると、自然に歌っているのだ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

阪神大震災では、「むかしのフォークソング」とか「中学の合唱コンクールで歌った曲」とかがよく出た。「若者たち」とかね。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

広島の原爆を生き残ったインドネシア人留学生は「ブンガワンソロ」という歌った。故郷の歌だといって。日本人はみんな珍しがって聞いたいたという。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

破壊された二つの街、１９４５年と１９９５年にまったく同じ現象が起きていたことは、ぼくには驚きだった。「被爆の惨禍」「震災の悲劇」を予想して取材していたぼくは、自分の思い込みがステレオタイプな空想にすぎなかったことを思い知った。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

人間は、これ以上はないというような過酷な環境におかれると（あるいは｀『だからこそ』）歌を歌い始めるような生き物なのだ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

そういう状況にあって「うたを歌い始めるようないきもの」だからこそ、人間は悲劇から立ち直って来るのかもしれない。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

うたや音楽は「心の安全弁」なのかもしれない。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

そんなときでも「音楽」「お笑い」「ユーモア」「楽しみ」「復興に関係のないこと」「娯楽」を外から「不謹慎だ」「無神経だ」と言って封じようとする愚か者がたくさんいた。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

そして２０１１年、そんな愚か者たちがネットに可視化され、記録されている。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

阪神大震災の現地に行った者はみんな知っているはずだ。「被災者が案外元気で、たくましいこと」を。しかし、それは建前だけのマスメディアには出なかった。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私は、１９９５年のあの騒乱（震災〜オウム）の中で「空想だけで発言しているモラリストたち」がいかに息苦しい、自由を押しつぶすような社会をつくったか、はっきり覚えている。だから、２０１１年のいま、同じことを繰り返している者どもを見て驚愕している。もう、お前らにはうんざりだ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

うた、音楽、ユーモア、笑い、娯楽…そうしたものはみな「心の安全弁」なのだ。日常生活が破壊されていちばん枯渇し、最後まで充足されないものは、そうしたものだ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私は何度でも繰り返すが、１９９５年にそうした「心の安全弁」を「不謹慎」「無神経」「この悲劇に」といって敵視していた「空想だけでものを言うにせモラリストたち」が、１６年後にまた野に放たれている。私は怒っている。そういう言説を警戒せよ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

被災地の慰問を３年以上続けたソウルフラワーユニオンの電源不要ユニット「モノノケサミット」だって、震災の直後は「行って音楽なんかやったら袋だたきにされるんじゃないか」とビビっていた。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

「行って水運びでもしたらええがな」と伊丹英子がカジュアルに言ったので、みんな「そうかもしれん」と現地に行ったら、被災地の人に歓迎されたのでびっくりしたそうだ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

ソウルフラワーが阪神大震災の被災地を慰問して３年目を迎えた時に私が取材して書いたルポです。　http://ugaya.com/private/music_sfu.html