2017年2月8日のTBSラジオ・Session22「イチから知ろう!生活保護~その制度と成り立ち」岩永理恵×大西蓮×荻上チキ 文字起こし #ss954

ツイート数が多いですが、生活保護に関する基礎学習として。
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橋本 至 @kid75

【2017年2月8日のTBSラジオ・Sessionn22「イチから知ろう!生活保護~その制度と成り立ち」岩永理恵×大西連×荻上チキ】文字起こし tbsradio.jp/116788 以下連投。

2017-06-28 19:17:17
橋本 至 @kid75

パーソナリティー:荻上チキさん アシスタント:南部広美さん スタジオゲスト 日本女子大学准教授・岩永理恵さん NPO法人「もやい」理事長・大西連さん →

2017-06-28 19:17:47
橋本 至 @kid75

〈文字起こしここから〉 南部広美さん:今夜のテーマは生活保護制度です。生活保護を巡っては、先月神奈川県小田原市の担当職員が「生活保護なめんな」「不正受給者はクズだ」といった文言をプリントしたジャンパーなどを着用して、受給世帯を訪問していたことが発覚。問題となりました。→

2017-06-28 19:19:49
橋本 至 @kid75

一方で今月一日の厚生労働省の発表によりますと、生活保護を受けている世帯は去年11月の時点で163万9千世帯余りとなり、4カ月連続で過去最多を更新。高齢化を背景に、今後も受給世帯の増加が予想されています。そもそも現在の生活保護は、日本国憲法の理念に基づき、戦後に制度がスタート。→

2017-06-28 19:20:10
橋本 至 @kid75

その後、様々な運用上の措置などが加わり、専門家でもその全容を把握するのが困難なほど複雑化しています。 今夜は、正確な知識のないまま、ともすればバッシングの対象ともされてしまうこともある生活保護について、そもそもの成り立ちや根本の理念を知り、⇒

2017-06-28 19:20:49
橋本 至 @kid75

その上で現状や今後の課題について専門家にじっくり伺います。 では、今夜のゲストのご紹介です。日本女子大学准教授の岩永理恵さんです。 岩永さん:宜しくお願いします。 荻上チキさん:宜しく御願い致します。→

2017-06-28 19:23:33
橋本 至 @kid75

南:岩永さんは貧困問題や最低生活研究に関心をもち、社会福祉・社会政策について研究をしていらっしゃいます。著書に『生活保護は最低生活をどう構想したか』共著書に『最低所得保障』があります。→

2017-06-28 19:24:09
橋本 至 @kid75

荻:あの、この『生活保護は最低生活をどう構想したか』という本なんですけれども、最近生活保護に関する本が色々出ている中で、どうやれば受給できるのかっていうノウハウがかかれたような本も沢山出ていて、それはとても素晴らしいことだと思うんですね。→

2017-06-28 19:24:32
橋本 至 @kid75

同時にこの岩永さんの研究では、そもそもこの生活保護を巡る議論がどのような理念の下に出発をして、その理念は本当に果たされているのかという観点で歴史的に検証している点もあるわけです。そこでですね今日は、この生活保護制度の歴史と現状と課題、それぞれを伺って行きたいなと思っております。→

2017-06-28 19:25:12
橋本 至 @kid75

荻:さて岩永さんあの早速伺いたいんですけれども、この生活保護制度というのはいつから始まったんでしょうか? 岩:今使われている法律は1950年に成立していて、その前の1946年、戦後まもなく生活保護法というのが成立しているんですが、’46年の方を旧法・’50年を新法。→

2017-06-28 19:27:21
橋本 至 @kid75

岩:新法が約70年弱使われているという感じです。 荻:なるほど。その旧法は戦後間もなくつくられたということで、それはやっぱり困窮者の方が多かったということになるんでしょうか? 岩:そうですね。 荻:旧法というのはどういう特徴のある法律だったんですか?→

2017-06-28 19:27:49
橋本 至 @kid75

岩:旧法も、まあ今とほぼ似ている形なんですけれど、秘湯大きな特徴は「欠格条項」というのがあって、怠けている人は生活保護は受けられませんていうような条項が盛り込まれていて、それを無くしたっていうのが今の法律の特徴。それともう一つはその間に憲法ができているので、→

2017-06-28 19:28:22
橋本 至 @kid75

岩:憲法の生存権規定を1950年の方に盛り込んでいる。比較して考えるとそういう違い、特徴があるかなと思います。 荻:なるほど。憲法25条の生存権をより反映した形になったということになるわけですね。→

2017-06-28 19:30:29
橋本 至 @kid75

荻:旧法のその「怠けている人には払わない」といったときに、その「怠けている」の基準というのは当時はどういう風に議論していたんですか? 岩:パチンコをしているとか博打をしているとかそういう…働かなくてぶらぶらしているとか、漠然としていると思うんですけれど…。→

2017-06-28 19:31:02
橋本 至 @kid75

荻:そうしたことを想定して…。 岩:そうですね。ただ後で話が出てくるかもわからないんですけれど、当時は生活保護を運用している人が、今はケースワーカーと呼ばれる、先ほど小田原市の話が出ていましたけれども、⇒

2017-06-28 19:37:42
橋本 至 @kid75

岩:ああいうケースワーカー、公務員の人達が実施の第一線で活躍していたわけですけれど、旧生活保護法の時代は民生委員さんが中心になっていて。民生委員さんていうのは地域に…ちょっと違うんですけど自治会の役員さんの福祉バージョンというか、→

2017-06-28 19:38:10
橋本 至 @kid75

岩:身近な、自分の家のすぐ近くに住んでいらっしゃる方なので、まあ身近な方なんです。だからなんというか、生活を知っているというか、まあ同じブロックに住んでいるので、なので「あの人ちょっとブラブラしているよね」とかわかっちゃうのかな、っていう風に想像するし…→

2017-06-28 19:38:35
橋本 至 @kid75

岩:まあわからないんですけどね、地域が広かったらその辺わからないかもしれないし。でもケースワーカーさんよりは身近なところに住んでいて、今とは少し違うかなという思います。 荻:よくも悪くもその近さというのが、当時の旧法では今とは違う運用の形に表れそうですよね。

2017-06-28 19:40:24
橋本 至 @kid75

岩:そうですね。今も民生委員さん関わってるんですけれども、基本はケースワーカーさんが計算して支給するっていう形になってます。 荻:なるほど。新法になったことによって、生存権の規定というものがかなり明確に打ち出されたことと、→

2017-06-28 19:41:06
橋本 至 @kid75

荻:加えて当然ながら担当する人というのが変わってきたということになるわけですか。そして先程の「欠格条項」例えばパチンコするなとか、そうしたことが削除されたことによって「いやそうした生き方は本人の自由である」という格好になったということになるのですか?

2017-06-28 19:41:31
橋本 至 @kid75

岩:そうですね。そういう風に明確に書いてあるわけじゃないですけれども、基本的に保護費は使い方は自由ですし、来たものは何に使おうと自由です。 荻:そうした中で、新法を作るっていうタイミングでは、憲法ができたから変えましょうということになったのか、⇒

2017-06-28 19:42:00
橋本 至 @kid75

荻:それとも旧法の問題があるから変えましょう、ということなのか、どんな議論がそこで行われていたのでしょうか? 岩:その辺の研究はあるんですけれども、そうですね、憲法ができたことっていうのは生活保護法の改正が議論されている過程というか、→

2017-06-28 19:42:27
橋本 至 @kid75

岩:できてから憲法があるからそれを盛り込んだっていうことを強調するんですけれども、内在的に厚生省の中でもちょっと時代に合わせてっていうのと、あと困窮者が多い時代なのでもっと生活保護を充実させていこうっていう内在的な動機と、両方あったと思います。

2017-06-28 19:42:49
橋本 至 @kid75

荻:当時の議論のやり取り、議事録というかそうしたものを読みますと、各党の人達が「まだまだまだまだ困窮者が救いきれていないよ」っていうような議論がされていて、勿論全員救うっていうのは理念としてありつつも、実際財政の、お金の話もあるからどこまでできるのかは難しいが、⇒

2017-06-28 19:43:20
橋本 至 @kid75

荻:今は狭いよねっていう話で、当時自由党とか共産党とか社会党とかそうした認識の下で議論が進んでいるっていうのが特徴的でしたね。 こういったような中で生活保護制度ができたっていうことなんですけれども、その後も制度は何度か変わっているんですか?

2017-06-28 19:45:56
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