- yamigitune9
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夢でみた事・・・ 小さい動物のような、芋虫なようなものを私たちは見ていて、私たちはそれになりきっていた。 先生は私たちに「木の実を守りながら、他の人の木の実を奪いながら頂上のねぐらを目指しなさい」といった。
2017-07-21 13:25:20僕が引きずっているのはたくさんの青い果実。 これは用意されていたもので、道の途中にある様々な木の実もこれにくくりつけながら進むことになる。 途中、右側にいる奴の木の実を1つ、2つ噛み千切って食ってやった。
2017-07-21 13:28:27気がつくと、引きずっていた木の実の半分ほどが誰かにちぎられて、木の道中に置き去りにされてしまっていた。 しかし、今から取りに良くと日没を向かえ、夜行生物に狙われる可能性がある。 僕は取りに行くことを諦め、そのままねぐらを目指した。
2017-07-21 13:30:10気がつけば、僕はたくさんの木の実を奪われていた。 奪われていた事を気にしすぎて、木の実を奪い返すことも、木の実を補充することも忘れていた。 何度も奪われて、何度も驚いて、気がつけば夜となり、全員がねぐらについていた。
2017-07-21 13:31:17ねぐらに着き、左側にいた奴の木の実を見る。 奴は最初に赤い実を持っていたが、今見ると赤い木の実も青い木の実も色毎にわけられて、美しくたくさんあった。 僕が奪われた木の実があったとしても、それを眺めるだけで満足だったのかもしれない。
2017-07-21 13:33:19よく見てみれば、たくさんの木の実の近くに、二つほど蠢く物があった。 もうそろそろ孵ろうとしている子供達だ。もうすぐ産れるだろう。 ・・・あれだけの木の実があれば、その子供たちを養うのも、子供たちに何かを教える間は食に困らないだろう。
2017-07-21 13:34:54再び、蠢く物に目がいく。 あぁ、いいなぁ。と素直に羨んだ。 僕も、もう少しでも多く木の実を得ることができれば。 次は、必ず。多くの木の実を得てみる。得てみせる。
2017-07-21 13:36:23先生による終了の合図で、僕たちはゲームを終えた。 何人も居る生徒の中で、僕の木の実を奪いまくった左側のヤツが誰かなんて、僕には分かるはずもなかった。 しかし左側のヤツは、奪う術も、守る術も、蓄える術も、子供を作る術も知っていた。
2017-07-21 13:38:29僕は中途半端に奪ったり、守ろうと一瞬思っても気が緩んだり、すぐに食べるばかりで多く蓄えようとせず、子供に興味がないというだけで子供を作る術を学ばなかった。 左側のヤツはそれを学んでいたのか。 そうでなくとも、そういう資質があったのか。 もしかしなくとも、知識を授けた者が居たのか
2017-07-21 13:40:57僕はそれを学ぶ機会も、そういう生存に長けた資質も、知識を授ける者もいなかった。 これが決定的な違いだろうか。 僕は負けたというのにそこまで悔しくなく、次に勝つために学んだり考えようともしなかった。 何より心のどこかで何もしなくても勝てるという慢心と、何もしたくない怠惰があった。
2017-07-21 13:46:38