「結論」を言い切ることの難しさについて

連続RTをするのもアレなのでとりあえず纏めておきました。 内容は、放射線や放射性物質による人体の影響を評価するために、どの様な手法を使っているかを示してます。そしてその手法の性質を述べた上で、放射線や放射性物質による人体の影響の評価が二元論的なものではないことを述べています。
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山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

放射線および放射性同位元素の人間に及ぼす影響は、科学的見地からは統計として扱われる。でも、求められる質問は「大丈夫なのか、ダメなのか」の二元論。これで質問者の希望する答えを出すのはかなり難しい。

2011-03-19 12:14:04
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

「過去のデータの蓄積を元に検定を行い、検定危険域が云々・・・」じゃ誰も聞いてくれない。悲しすぎる。でも、よく考えてみよう。白か黒かなんて、どんな条件下でも成り立つ結論が下せるほど世の中の事象はわかりやすくない。

2011-03-19 12:17:41
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

だから、科学者としては二つの答えを用意する。ざっくりとはしょるか、結論を濁すか、の二つ。はしょるとちょっとでも間違ったときに、鬼の首でも取ったかのように槍玉にあげるヤツラがいる。結論を濁すと、「隠してる」って怒られる。だから、公式の席では後者の答えしか喋れない。

2011-03-19 12:21:54
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

「違うじゃねえか」って言うほうは楽だ。高みの見物なんだから。でも、そう辛辣にあげつらう姿勢が、科学者や技術者の言葉を濁らせる原因になってるのだけれど。「間違えるな」っていうのは、統計論的には、仮説検定の危険域を下げることに他ならない。その場合は可能性がメチャクチャ増える。

2011-03-19 12:25:07
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

じゃあ、間違える可能性をどの程度まで下げればいいのか。5%ぐらい?1%?

2011-03-19 12:26:40
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

放射線が平常時には身の回りにはまったく存在していないと考える人がここまで多いのにもびっくりした。それを知っていれば、閾値の仮定が妥当であることがわかる。日本は唯一の核兵器被曝国であるにもかかわらず、正しい放射線の知識は、なかなか行き渡っていない。

2011-03-19 12:35:01
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

じゃあ、この際だからはっきり言ってしまおう。「すべての平常時の海水および淡水には、ウランをはじめとする放射性同位元素が多かれ少なかれ含まれている」。沖縄と青森では、原研や荏原が回収技術を磨いているよ。

2011-03-19 12:37:30
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

「間違えるな!」というのと、「はっきり結論を喋れ!」というのは、相反する要望なんだってことは、もうちょっとわかって欲しい。それはよほどはっきり実証・検証された事項でないと難しい。そこまでデータを集めるのにはものすごく時間がかかる。それだけの話。

2011-03-19 12:40:33